第3話 春って眠いよね
...五分くらいたったけどなかなか来ない。あの子普段は寝坊したりする子じゃないけどどうしたのかな?事故にあってないといいけど...なんて考えてたら
「おはよ~!」
と聞き覚えしかない元気な挨拶が聞こえてきてきてひとまず安心。
「...どうしたの?」
「あっ、ごめんちょっとぼーっとしてた。」
「体調悪いとかではない...?」
「それは大丈夫。それより今日はどうしたの?」
「実は...」
どうやら今日が楽しみすぎて日にち超すまで寝付けず、寝れたと思ったら出る時間の10分前だったらしい。
そういえば彼女の紹介をしていなかったね。
彼女は莉橋琴夏、私の友達だよ。
彼女は私に比べて完璧なんだけど何個か頑張ってほしいなぁってところがあって、その一つに、琴夏は楽しみにしていることの前日になると寝付けなくなっちゃってその上、寝れても寝坊しちゃうんだよね。だから彼女らしくないけど彼女っぽいことだったり。正直そんなところがかわいい。
「...またぼーっとしてる」
「ごめんごめん。これ以上ぼーっとするのもあれだし見に行く?」
「そうだね、見に行こっ」
そうしてクラスを見に行ってみたけど...自分の名前と琴夏の名前が同じA組にあった。
「春寧ちゃん、また同じクラスだね」
「そうだね。これで何回目?」
「うーん、三回目くらい?」
そう、私と琴夏はなんだかんだで中一以外全部同じクラスだったのよね。まさか高校に上がってまで同じクラスとは思わなかったけど。
「ところで春寧ちゃんは気になるクラスメイトいるの?」
「まだ教室に行ってないからわからないよ」
「それもそうだね。話が合う人がいればいいねぇ」
「そうだね」
...まあ正直気が合う人が早々いるとは思えないけどね。
アニメを見たりしてる人がいいかなぁ
なんて考えてたら
「...そろそろ教室いかない?」
と琴夏が言ったので時計を見てみたら余裕をもってきてたのにもうギリギリな時間になってたから、いそいで琴夏と走って向かう。
無事チャイムが鳴る前についた。
どさくさに紛れてざっと見てみた感じラノベ読んでたりしてる人はいなさそう。だけど話しやすそうな人は何人かいるからあとで話しかけてみるのもありかも。
それから20分くらいしたら体育館へ行く時間が来た。
ちなみに担任の名前はちゃんと聞いていなかったからおぼえていない。
あとは入場まで待つだけ。ちょっとどころかかなり緊張する。
そして音楽が当然ながら聞こえてきたので入場だ。
正直眠たいから寝る自身しかない。
...そして案の定校長の話のときには爆睡してましたとさ。