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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

30000000000000000000000000000000000000000枚のお札

作者: モミアゲ

ノリで書いた 細かい事は気にするな!

 昔々の事、お日様も海もこの世に無かった頃、お月様だけが大地を照らしていました。

 お月様の光はお日様の光の反射? そんな事は知りません。



 これ、珍念 お使いに行ってきなさい


 はい、和尚様


 此処は山奥の古寺、徳の高い和尚様と粗忽者の坊主の珍念が暮らしています。

 この日、和尚様のお友達に届け物をするように言い付けられた珍念ですが、困った事が一つ。


 珍念や、途中の山には山姥住んでいるぞ。もしもの為にお札を持って行きなさい。

 ほら、儂が書いた30000000000000000000000000000000000000000枚のお札が此処にあるからな。


 和尚様が笑いながら指差した先には30000000000000000000000000000000000000000枚というだけあって山のようなお札、いや、既に山でした。


 わあ! 和尚様、凄く多いですね。それにしても、どうやって30000000000000000000000000000000000000000枚も用意したのですか?

30000000000000000000000000000000000000000枚って30000の10000倍の10000倍の10000倍の10000倍の10000の10000倍の10000倍の10000倍の10000倍じゃないですか



 ほっほっほ、珍念も修行を積めば何時かは出来るぞ。30000000000000000000000000000000000000000枚のお札など修行の合間に書けるじゃろう。今は目の前に30000000000000000000000000000000000000000枚のお札が目の前にある、あるがままを受け入れるのじゃ。


 はい、分かりました! 僕も頑張って30000000000000000000000000000000000000000枚のお札を書けるようになります!



 それでは出発しようとした珍念ですが、此処で大きな問題に気が付きました。

 徳の高い和尚様なら30000000000000000000000000000000000000000枚ものお札を持つ事は出来ますが、珍念はまだまだ修行中の小僧さん。

 とても30000000000000000000000000000000000000000枚ものお札を持って山道を進む事なんて出来ませんでした。

 幸い、30000000000000000000000000000000000000000枚ものお札を一纏めにすると運ぶのが大変だろうと思った和尚様は30000000000000000000000000000000000000000枚のお札を10000000000000000000000000000000000000000枚ずつ三つに分けて崩れないように縛っていてくれていますが、それでも珍念には10000000000000000000000000000000000000000枚でさえ持ち上げられません。


 うんしょ、うんしょ、矢っ張り駄目だ。


 頑張って一束を持ち上げてみますもあっちへフラフラ、こっちへフラフラ、とても運べそうにありません。


 これこれ珍念、頭を使いなさい。お札を使うのは今じゃよ


 あっ、そうか!


 見かねた和尚様の言葉通りに珍念は今持っている10000000000000000000000000000000000000000枚のお札にお願いして、残った20000000000000000000000000000000000000000枚のお札を持てる力を貰いました。


 これなら持てるぞ。和尚様、行ってきます


 左右の手に10000000000000000000000000000000000000000枚ずつ持った珍念は張り切って山の向こうに住んでいる和尚様の友達の家を目指します。


 この時、10000000000000000000000000000000000000000枚ものお札が積み重なったのを見た男が天を支える柱だと思い、それが崩れたら大変だと心配した事から”杞憂”という言葉が生まれたそうです。



 さてさて、20000000000000000000000000000000000000000枚ものお札を運ぶ珍念ですが、10000000000000000000000000000000000000000枚のお札の力で得た怪力は桃から生まれた桃太郎の持つキビ団子で湧いて来る力と比べて約1・5倍、20000000000000000000000000000000000000000ものお札は凄く重いですが平気な顔でお寺のある山の隣山を進んで行きます。



 臭うぞ臭うぞ、美味しそうな子供の臭いだ。


 その山に住んでいる山姥は漂って来た珍念の臭いに気付き、早速大鍋を用意します。

 後は美味しい子供を煮て食べる為に誘い込もうと荒ら屋から飛び出しますが、白い柱が近付いて来るのが見えて首を傾げました。


 はてな? あれは一体何だろう?


 やがて白い柱は積み重なった10000000000000000000000000000000000000000枚のお札が二つ並んだ物だと分かった時、山姥はそっと荒ら屋に入って戸を閉めます

 流石の山姥も20000000000000000000000000000000000000000枚ものお札を持って歩く珍念を襲う気にはならなかったみたいで、珍念も荒ら屋には気が付かず、20000000000000000000000000000000000000000枚のお札を持ったまま横を通り過ぎました。



 ええい! このまま見逃してなるものか!


 一旦は見なかった事にした山姥ですが、目の前には用意した大鍋があり、すっかり食事を受け入れる準備を整えた胃が空腹を訴えます。

 もう20000000000000000000000000000000000000000枚のお札を持っていようが気にするものかと荒ら屋を飛び出し、直ぐに珍念が見える場所までやって来ました。



 待て小僧! 食わせろ!


 ひえー! 山姥だー! お札さん、お札さん、助けて!


 後ろから追って来る山姥見た珍念は慌てて10000000000000000000000000000000000000000枚のお札を後ろに投げると慌てて駆け出します。

 10000000000000000000000000000000000000000枚のお札はたちまち大火となって山姥の動きを止め、珍念はその隙に更に隣の山にまで逃げ込みました。


 おのれ小癪な! 熱い熱い、此奴はたまらん!


 何せ徳の高い和尚様が書いたお札10000000000000000000000000000000000000000枚を一度に使って出した炎、一度に使ったからか一カ所に集中していて凄く熱い上に周囲を明るく照らす。

 山姥が怯んでいる間に珍念はすたこらさっさと逃げ続けたが、山姥は大急ぎで山を下りると、えいや! とばかりに燃え盛る山を持ち上げて空に向かって投げ飛ばす。

 後に他の星とぶつかって大きくなりながら燃え続けるこの山を”お日様”と呼ぶようになったとか。


 これで追えるぞ、小僧。覚悟しろ!


 わあ! これでどうにかなってくれ! お札さん、お札さん、山姥を遠ざけて下さい!


 邪魔な炎が無くなった山姥は山を駆け上がって珍念を追い掛ける。

 慌てた珍念が残った10000000000000000000000000000000000000000枚のお札を投げると水が噴き出して山姥を押し流した。



 これは拙い! 儂は泳げんのじゃ!


 10000000000000000000000000000000000000000枚ものお札から出る水は山姥をあっという間に押し流し、鼻水や涙を流しながら必死にもがくも、やがて山姥は溺れて死んでしまった。

 山姥を押し流した水は、札を徳の高い和尚様が書いただけあって他の誰も巻き込まずに大きな水溜まりになり、山姥の涙や鼻水が混ざって塩辛くなり、何時か”海”と呼ばれる様になった。



 ああ、やっとたどり着いたぞ。


 山姥から逃げ切った珍念は和尚様の友達の家の前までやって来て、ほっと一息、胸をなで下ろす。



 ああっ! 届け物を寺に忘れちゃった!


 慌てて引き返す珍念、この粗忽者の小僧が頑張って修行して、和尚様みたいに30000000000000000000000000000000000000000枚のお札を用意できるようになるかは分からない。

 このままだと29999999999999999999999999999999999999995枚しか用意出来ないかも知れないけれど。


 めでたし、めでたし ぽっぴらぺーのぷぅ。




 



マッチョが売りの少女 もよろしくお願いします

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― 新着の感想 ―
[良い点] タイトルに釣られて読んだら笑えました [一言] 途中で神話が始まるのが好きです。 しかし日も海もない世界で生命は産まれるのでしょうか、あるいは彼らは人間ではないのでしょうか・・・?
2022/05/13 13:06 退会済み
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