表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/189

人の噂も七十五日➄ ~忍のルーティン~

 エリカと三佳がカフェで毎度のちぐはぐコントを行っていた頃、忍は部活から帰宅し、入浴と食事を済ませ自分の部屋に戻り、いつものように部活の反省ノートを書き始めていた時間は夜の九時を回るところだった。


☆部活反省ノート

9月5日金曜日。参加部員17名。


 練習メニュー 

 基礎練習

①コートランニング ②ストレッッチ ③ラダーフットワーク ④インターバルラン ➄3メン50本 ⑥5メン30本 ⑦デフェンスフットワーク


 試合形式練習

①3オン4 ②ハーフコート4オン4 


シューティング練習

①フリースロー ②2ポイント、3ポイント、スポットシューティング


メモ

・一年の伊藤さん、柳さんが大分走れるようになってきた。プレーにも余裕を持てるようになってきている。夏休みの基礎練が身になってきている。今後の中心選手として一年チームの主力とするべきと先生に相談して見ようと思う。


・3メンではレギュラー陣の組がまだ爪が甘く40本を過ぎるとイージーミスが増えて2回もシュートを決められなかった。試合の時も一番キツい時間帯でのシュートミスが勝敗に大きな影響をもたらすので、今後もそう言ったミスを減らせるようにキッチリ基礎練をたたき込んでいく必要あり。


・3オン4ではミスマッチを上手く利用して二年の田村さんが上手くゲームを作れていた。次回の練習試合ではスタメンのポイントガードをやらせて実戦経験を積ませていく事も良いと思われる。そのためにもレギュラー陣との連携練習にも今後参加させて行く必要あり。


・シューティング練習では自分を含めて3ポイントの成功率がやはり去年のレギュラー陣に比べると圧倒的に低い。強豪との対決では最後は3ポイント頼みとなる傾向があるためチームの得点力アップのためにも3ポイントの強化必須。朝練は3ポイント練習に変更しようと思う。


※今日の二郎

 今日も練習に遅れて参加。いつも何をやっているのか、あのバカは。一人で体育館の外周を5周した後で3メンに参加。散々ミスをしたあげくに途中で足が攣ったようで離脱。3オン3ではムカつくくらい3ポイントを決めて、あたしにドヤ顔を決めてきた。本当にムカつく。最後のシューティング練習ではこっそり二郎の尻にボールを投げ込んでみたがよけられてしまった。後ろに目でも付いているのかな、アイツは。


 今週に入ってからほとんど話してない。初日にあたしが怒ったせいでなかなか話しづらくなってしまっているので、もし明日の練習で二郎が来たらそれとなく話し掛けてみようと思う。しょうが無いから帰りに何かご飯でも奢ってあげればすぐにまたいつものようになってくれるはず。ならなかったらタダじゃおかない。全くあたしが面倒を見てあげないとすぐにぼっちになる困った奴だから仕方が無いか。


 それから、とりあいず二階堂先輩には要注意。今週になってからも2年4組に現れて結城さんに宣戦布告をしたとか言う噂が出ているし、先輩の気持ちが本気である事は間違いないと思う。それでも二郎の世話は私がしているのだから、いきなり現れたあの女には好きにはさせないようにディフェンス強化をしようと思う。


 以上、今日の練習も無事終わって良かった。


 こんな具合に忍は部活のあった日には必ず練習日記をつけており、そのついでに二郎についても観察日記をつけていた。この日記は入部をしてから今まで欠かさず続けており忍の日々のルーティンとなっていた。初めこそ二郎についての記述はなかったが、クラスも一年の頃から同じで毎度遅れて参加したり欠席を繰り返す上に、謎の言動を繰り返す二郎の行動に興味を持つようになり、いつの日からか気がつくとメモの終わりに一言だけ二郎に関しての観察記録をつけるようになっていた。そして気がつけば反省ノートの半分近くが二郎に関しての忍の個人的な日記となっており、普段誰にも明かさない二郎への気持ちを吐き出す場となっていた。もちろん、このノートを二郎に見られたら死ぬぐらい恥ずかしいことも書き殴られており、絶対秘密のノートとなっていた。


 そんなノートの書き込みを終えると時間は夜10時前になっていた。


 忍は一日の中で数少ない自由時間として最近バスケ部の友人から借りた二郎が今ハマっている「ハンター×ハンター」という少年漫画を読み始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ