920話目 王都からの脱出・・・失敗68
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「……そんな上から目線の提案はまっぴらごめんだね!!」
そんな俺からの返事などどこ吹く風のオリヴィアは、
「まあ、分かっていたさ。
マコトには少々躾をしなくてはいけないとな……
今まで少しだけ甘やかしてしまったのは妻として失格な点だ……
いい機会だ! マコト!
私の言うことをしっかりと聞くように躾けてやろうではないか!!
そして私に従順に従う夫にしてやろうではないか!!」
ガシィィイイン!!
振りかぶった斧が躊躇いもなくまっすぐに俺に向かって振られて、
イージスと激しくぶつかり合う!
その直後、防がれたにも関わらず不敵な笑みを浮かべたかと思ったら、
声を上げて大笑いをするオリヴィア!
「フハハハハハ!! いいな!! この間も思ったのだよ!!」
「何をだよ!!」
本当に楽しそうに笑いながら、また斧を振るって俺のイージスへとぶつけてくる!
ガシィィイイン!!
そして俺のが妨げられたことにまた嬉しそうな笑みを浮かべて、
「全力を出すということはこういうことだと!!
そして、全力をだしても壊れない相手がいるというのはいいことだと!!
これほどの力を振り絞っているにも関わらず壊れないのだぞ! マコトは!!
こんな相手がほかにいると思うか!! いないのだ!!
私の人生の中で、これほどの男はマコト以外いなかった!!」
「……狂ったことを言っているよ……」
何で全力を出せる相手がいることを喜んでいるわけさ!!
とういうか、相手にさせられる方は全然いい気分じゃないけど!?
今も激しい音と共に目の前に衝撃が広がっていくのを
目の前で見せられているのだけど!?
大丈夫かよ!? イージス!? 壊されるんじゃないのかよ!?
それくらいの衝撃のある一撃を入れてくるオリヴィア!
そんな俺の思いなど一切オリヴィアには届いておらず、
オリヴィアはますます嬉しそうに大声で笑いながら斧を振るってくるのである!
「フハハハハハ!! いいな!! いいぞ!!
全力で振るう! 持てる力をすべて振り絞る!!
これほど!! これほど!! 楽しいことはない!!
死ぬなよ、マコト!! まだまだこれからだ!!
まだまだ私の全力はこんなものではない!! だから必死に耐えろ!!
必死に耐え抜け!! だから……弾けとべぇ~~~!!」
ドガガガァァァアア!! バリバリバィイイ!!
そんなオリヴィアの叫び声と共にまた俺の周りを雷が覆いつくす!!
その直後に、
ドガガガァァァアア!! バリバリバィイイ!!
またオリヴィアが雷の魔法を放ってきたのである!!
周りを雷に包まれ続けて、確かにイージスが展開している限り大丈夫だとは、
頭では理解しているのだが、それでも本能的に恐怖を感じているのが分かる!
……オリヴィアと一緒にいるということは……
この恐怖に毎日怯え続けないといけない……
そんな雷に包まれていた中、少しだけ雷が弱くなったかと思ったら、
ガシィィイイン!!
オリヴィアが斧を振るってきたのだ!!
イージスによって、斧が止められた状態で俺を真っすぐと見てきたオリヴィアは、
「いいぞ、マコト……私の全身全霊の力をすべて振り絞ってやる!!
その力をすべて受け止めろ!! 死んでも受け止めろ!!
こんなに気分が高揚することがあるなんてな!!
いい気分だぞ!! フハハハハハ!! こんな気分になるなんて日が来るとはな!!」
「……この戦闘狂が……」
オリヴィアに対して恐怖をグッと堪えながら、キッと睨みながら唇をグッと噛む。
ドガァン!!
その瞬間に後ろからイージス越しに衝撃音が伝わってきた!!
顔を後ろに向けると、そこにはドロシーが俺のイージス殴った状態で止まって、
俺と目があうとこちらもニヤリと笑い、
「確かに全力を出すということは久しくなかった……いい気分だな。
どこまで私に全力を出し続けさせることが出来るか、試してみるぞ。
私のすべてをマコトが受けきった時には、私のすべてをマコトに捧げてやる。
だから……死ぬなよ」
「この戦闘狂共が!! 絶対に!! 絶対に耐えきってやるよ!!」
キィィィイイイン!!
ドロシーに吠えたタイミングで、俺のイージスに無数の光の線が入った!!
その相手は当然……
「私もいることをお忘れなく……
私の場合は、全力を出す相手など求めておりませんが、
先ほどメスゴリラの言葉を聞きながら思ったことがございます」
「……いい予感はしなけど……何を思った?」
そんな俺の言葉にニッコリとほほ笑みながらローズは、
「躾けは大事だということです。
私も少々優しくし過ぎましたね……ですから、いい機会です。
私を見て恐怖を抱き、硬直してしまうくらいまで痛い目に合っていただこうと思います。
二度目に私に会った時には恐怖が顔に出ておりましたが、
最近は出てきておりませんでした……」
残念と口にして首を振った後でローズはまたこちらを向いてきて、
「ですので、その身に恐怖を刻んであげます」
「いいえ、結構です!!」
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