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918話目 王都からの脱出・・・失敗66

いつも読んでいただきありがとうございます!

今日も宜しくお願いしますねー!


秋なので! 『王女の犬』始めました!

是非ともそちらも宜しくお願いしますねー!!

「その間にもこの王国を運営するための仕事は次から次へと溜まっているのだ。

 それを少しでも早く処理したいので、少々手荒な真似をしたが……

 私としては良い手だと思っているぞ。

 現にマコトが手を打てないでいるのだからな」



そこまで言ったところでニヤリと笑ったかと思ったら、次の瞬間には深い溜息をついて、




「私としても本当は不本意なのだがな……はぁ~……

 だが、私としてもそう言って手をこまねいている暇もない。

 だから、マコト、先に言っておくぞ。しっかりと聞いておけ」



「……何をだよ?」



怪訝そうな表情をしてオリヴィアに尋ねかす。

そんな俺の表情など気にした様子もなくオリヴィアは言い切る。




「今、目の前にいるのは、人質としての一部だ」



「……え?」



オリヴィアからの想定外の言葉に思わず目を見開いて驚いてしまう。

そんな驚いている俺に対してオリヴィアは、自分の言った言葉の意味を説明し始めるのだ!




「アズーリ商会……アズーリ領の面々……どうなってもいいのか?

 私の一言でどうにでもできるのだぞ?

 それだけの権力を私は持っていることを知っているだろう?

 その力を私は躊躇うことなく、使ってやろうと言っているのだ」



笑みを浮かべて俺を脅してくるオリヴィア。

ちなみに口元は一切笑っておらず、本気で言っていることが伝わってくる。




「……本当にろくでもない脅し方をしてくるね……」



イージスを展開しているため、俺の身に何かが……


いや、今もこの瞬間も俺のイージス上でバチバチと言っているモノはあるけど……


俺の身に何かが起きるとは思えない。

オリヴィアが本気の一撃を先ほど入れてきたがびくともしていないのが証拠だ。


だから、俺の命は大丈夫だけど……


その間にフィラやラプンツェルたちにオリヴィアが危害を加えないとは限らない。

今も縛ってきて脅しに使ってきたのだ。


オリヴィアなら本気で殺そうとしてくるかもしれない……


ならば、俺が打てる手としては、オリヴィア以外の二人に……


そこまで考えたところでオリヴィアが、




「おい! そこの魔族! 一つ提案してやる!」



「……何をだ?」



オリヴィアからの急な提案に警戒心を隠すことなく出して、

オリヴィアの方へと視線を向けるドロシー。


そんな警戒心むき出しのドロシーの態度など気にした様子もなくオリヴィアは、




「我がロイヤルハイアット王国の王城に貴様の居室を構えてやる!」



「……ほう」



……こいつ何を言っているんだ?


何でドロシーに部屋を用意するって話をしているんだ?


そんな疑問が頭の中に沸く中で、更にオリヴィアはドロシーに提案を続けていく。




「それに王都では難しいから、近くの領地を分け与えてやる!

 そしてその地は治外法権だ。

 貴様の好きなように使えばいい。

 人体実験がしたいのなら、我が王国の罪人で死刑が確定した者を

 送ってやることも約束してやる!」



「……面白い提案だな……

 その提案を受けるためには、私に貴様の手伝いをしろというところか?」



そんなドロシーの返事に対してニヤリと口角を上げて笑い、




「その通りだ。私の願いはただ一つ、マコトを王都に運ぶことだ。

 いつの間にか剣を手にしているからな、

 この私が全開でぶつかったとしても少々手をこまねいてしまう。

 だが、貴様と私……

 それにそこの蛇女が加われば、容易にマコトを捕獲することが出来る!」



ドロシーと会話をしていたところに、急に自分のことを言われたローズは、




「……交渉をするのは構いませんが、私には何か提示をしないのですか?

 それともこの状況に持っていたのだから従えとでも言うつもりですか?

 私には利がありませんね……

 なので、ノースベルト公爵様が魔族と手を結んだという噂を流すことも出来るのですよ?

 そうすれば、メスゴリラと手を組まずとも私がこの王国を手に入れることもできますが?」



そんなローズに対してニヤリと笑ったオリヴィアは、

アイテムボックスから何かを取り出してからローズの前に投げ落とす。




「当然貴様にもそれ相応のモノを用意しているぞ」



「……なるほど、確かに楽しそうなモノがありますね」



ローズは目の前に転がっている小箱を手に取るとためらうことなく箱を開ける。

すると禍々しいまでの魔力が漏れだすのである!!


それを見たローズはニッコリとほほ笑みながら、




「魔族の心臓ですね……それもごくごく新鮮でなおかつ相当な魔力を秘めた」



「すぐに分かるとはな……で、それに関するモノがこのアイテムボックスに入っている」



そう言うとオリヴィアは、手に持っていたアイテムボックスをローズの前に投げ落とす。

そんなアイテムボックスを躊躇うことなく拾ったローズは、

またためらうことなく腕を入れて何かを探り、取り出すとニヤリと笑い、

またアイテムボックスの中へと取り出したモノと共に、心臓をしまう。




「いいでしょう、交渉成立です。

 私としてはアズーリ領でも王都でもマコト様の傍にいることが出来れば、

 私の願い事は叶うので問題ございません」



満足げな表情を浮かべるローズであった。

いつも読んでいただきありがとうございます!

是非ともブックマークおよび評価をお願いします!

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