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905話目 王都からの脱出・・・失敗53

いつも読んでいただきありがとうございます!

今日も宜しくお願いしますねー!!


夏なので! 秋なので! 『王女の犬』始めました!

是非ともそちらも宜しくお願いしますねー!!

「チィイ!! このタイミングで邪魔しおって!! ふざけるなよ!!

 今すぐにでも私の斧で斬り伏せてや……」



そんな言葉を吐き捨てように口にするオリヴィアだったが、すでに時遅く……




「主よ、ご無事で何よりだ。

 ただ、どうして先に我を頼ってくれなかったのか……

 あのようなウミヘビを頼ることなどないものを……

 我を頼ってくれれば、たとえ火の中水の中、どこへともお供するというのに」



そんなことを言ってくる空の王バハムートとことゴン太に、




「……確か……メスドラゴンと共に温泉旅行に行ったんじゃなかったか?

 俺が大変な思いをしている中で?

 だいたい助けを……求めた気がするけど?

 それに対する回答がメスドラゴンとのしっぽり旅行だったんじゃない?

 あれ? メスワイバーンだったかな?」



そんな俺の言葉を聞いたゴン太は、ゆっくりと俺に向けていた顔を前へと向けて、

無言のまま飛び続けるのだ。


そんなゴン太に対して更に言葉を続けていき、




「……確か記憶にあるのは、忙しいんじゃなかったか?

 俺が王都で戦っている中で、メスドラゴンとしっぽりとするのが?

 そう、俺が死に物狂いで王都でいろんな魔物や魔族たちと戦っているにも関わらず、

 誰かさんは温泉で疲れを癒していたんだろう?

 いや、ある種幸せな戦いをしていたのかね?」



バサバサと翼を動かして、加速していくゴン太。

その速度はドンドン加速しているようで、

あっという間にチャッピーたちがいる湾が見えなくなった。


それと同時に王都が視界に入ったのだが、すぐに王都の上を通過して、

今度は北へと向かっていく。


その流れる景色を見ていて、




「まあ、確かにチャッピーよりも早いかもしれないけど、

 こんな大きなシルエットのゴン太で逃げると目撃者が多数いて、

 逃げた先がバレると思ったんだよ」



「そうか! なるほど! さすがは我の主である!

 確かに! 我は海に潜れるわけではないから、姿を隠すことも難しい!

 逃げるのには不向きであるな!

 我と共に逃げるのであれば、戦うことが前提となる!

 味方同士で戦うことを望んではおらぬのなら、確かに主が言うように我ではなく、

 海を潜ることが出来るウミヘビ共で、姿を隠しながら逃げた方がよいな!!」



さっきの俺からの指摘はなかったとこにして、捲し立てるように褒めてくるゴン太。

そんなゴン太をジト目で見ながら、




「……さっきまでの言葉と違うけど……」



「……あ!? 主よ! 王都を通過しておるぞ! この中に主の知り合いもおるぞ!」



露骨な話の転換を図るゴン太。


そんなゴン太をジト目で見るのだが、俺のその視線を知ってか知らずか、

一切俺の方へと顔を向けないのである。


その間にもあっと言う間に王都上空を飛び去って行く。




「確かにゴン太で姿を見られずに逃げるのは難しいかもしれないな……

 だけど、これだけ早ければ、追いつくことも無理なのではないか?」



そんな疑問を口にしたところ、勝ち誇った様な声で、




「もちろんだとも! 我に! 空の王の我に追いつけるモノなどおらぬ!

 我のこの速さは、この世界でもっとも速いのだからな!!

 誰にも追いつかれることない!

 フハハハハハ!! 主よ!! 我のこの速さに感謝するのだぞ!!」



鼻息荒く、自信満々に述べてくるゴン太。

確かにすでに王都は遠く彼方にあり、ゴン太の言う通り、

このスピードに追いつけるものなどほぼいないと言うのは間違いない。


間違いないのだが、それよりも気になる点が一つある。

その気になる点を口にする。




「……ところで、今どこに向かっている?

 一切迷わずに北へと向かっている気がするけど?

 ただし、俺の領地の街に向かっている感じではないけど?

 方向が違うよな? というか、俺の領地にある街に行くと何か不味いことが

 あるかもしれないと警戒し、意図して近づかないようにしてきたに向かっているよな?」



そんな俺からの言葉に返事をすることはないゴン太。




「いや、聞こえているだろう? 聞こえているのなら、答えてくれる?

 さっきまで普通に話していたんだから絶対に聞こえているよな?」



「……」



聞こえないといったフリをするゴン太だが、絶対に聞こえているよね?


だって、さっきまで普通に会話が出来ていたのに、

ここに来て会話が出来ないっておかしいだろう?


スッと剣を手に取り、ゆっくりと剣の先をゴン太の身体へと当てて……




「あ、主よ!? な、何をするつもりだ!? 我にその剣を刺すつもりか!?

 や、止めてくれ!! 止めてくだされぇ~!!」



俺の行動に驚愕し、驚きの声を上げて必死に俺の動きを制止しようと懇願してくる。




「……お前……俺の行動をかなり警戒しているよな?」



「ぎくぅ!?」



そんな声を上げると同時に唾を飲み込むゴン太!




「それだけ警戒しているってことは、俺の声も聞こえているよな?」



「ぎくぅぅううう!?」



更に変な声を上げながら、唾を飲み込むゴン太!



コイツ……絶対に何かを隠してやがるな……

いつも読んでいただきありがとうございます!

是非ともブックマークおよび評価をお願いします!

そのワンポチが……明日のやる気に!!

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