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864話目 王都からの脱出・・・失敗12

いつも読んでいただきありがとうございます!

今日も宜しくお願いしますねー!!

「……“なりたい”ではない。“なる”のだ」



断言してくるオリヴィアにローズはフフフと不敵な笑いを浮かべながら、




「それを決めるのはマコト様ですよ?

 決してメスゴリラではありませんが?」



そう言って俺の方へと顔を向けて尋ねてくる。




「マコト様、ノースベルトのメスゴリラと婚約したいと考えておりますか?

 種族も違いますし、性別も怪しい相手で少々というか、

 かなり大きな障壁が存在するかと思いますが?」



「……一応、性別はメスなのでは?」



自分でメスゴリラって言っているのだから、女性である旨は分かっているよね?


そんな俺の言葉を聞いてもローズは更に詰め寄ってきながら、




「何事も暴力のみで解決し、力によって蹂躙してくる相手ですがよろしいですか?

 力こそすべてというまさに脳筋の代表であるようなメスゴリラですよ?」



「……自分の胸に手を当ててもらっていいかな?」



ローズもだいたい同じような感じだけど?


ローズの場合は、力に加えて薬物っていう手まで加わってくるけど?


さらに加えて悪だくみって言葉がピッタリな気がするくらい

腹黒く企んでくるよね?


それは完全に横に置いているよね? なかったことにしているよね?


っていうか、完全に棚に上げているよね?



そんな俺の思いは全く持って伝わっていないようで、

俺の言葉に従い自分の胸の部分に手を当てたローズは、すぐに俺の方へと顔を向けて、




「どうやら私の品行方正は素晴らしいので、

 これからも引き続き頑張って欲しいと心の声が聞こえてきました」



「……そんな心のなら今すぐに捨てた方がいいと思うよ」



そんな俺とローズのやり取りを聞きながら、

フラストレーションがたまったのか舌打ちをして、




「チィ! お前たちのやり取りなどに一ミリも興味はない!!

 それに何気に私の悪口を何度も何度も口にしているだろう!!

 私が心の広い女でなければ貴様らの首がすでに刎ねられているだろうな」



……心の広い女性は、決してそんな脅しの言葉は使わないと思うけど……


そこまでオリヴィアが口にしたところで、視線をローズへと向けて、




「だいたい蛇女!! 貴様は私と結託したのではないか?

 貴様の提案してきた条件を私が飲んでやったのだ。

 だからこそ貴様が、マコトを追うことを見逃してやったのだぞ!!」



「ですから、こうやってマコト様を捕まえて来たのではないですか?

 約束はしっかりと果たしたと思いますが?

 だいたいご自分の手では逃がしてしっまう可能性があると自覚されておりましたよね?

 だからこそ、私に一任したのではないですか……」



ドヤ顔でいうローズだが、




「……何? ローズ……俺を売ったの?」



そんな俺の言葉にしばらく俺とローズの間に沈黙が流れる。

ただ、俺がジト目でローズを見ているとその沈黙もローズが耐えられなくなったのか破り、




「……人聞きが悪いです……

 私はマコト様のことを思い、断腸の思いで決断したのです!!

 マコト様が辛い思いをして、必死に王都から離れるよりも

 快適なベッドの上でゆっくりと過ごされる方がいいと判断したからです!!

 マコト様は連日の疲れもありますし、ここで無理されてはと思い……」



切実に訴えてくるローズの横で、鼻で笑いながらオリヴィアが、




「ハン! 貴様が要望したのは、貴様が望む先進技術を手にいれるための研究を

 邪魔しないという保障だろうが!!

 私と取り交わしたのは、犯罪者で死刑が確定している者での人体実験することを

 容認して欲しいという要望だけだっと思うが?

 マコトの身を案じた文言など一切ないぞ!!

 何ならここにある証文を読み上げてやろうか?

 そうすればどんな内容かマコトも知ることになるぞ!!」



そう言いながら懐から紙の束を取り出すオリヴィア。

そんなオリヴィアの言葉を受けたローズは、オリヴィアの方へと顔を向けた後、

また俺の方へと顔を向けて、




「マコト様!! マコト様の身を心配して私は!!」



「いやいや、オリヴィアの件を完全になかったことにして、何で話を戻すよ!?

 なくならないから! オリヴィアの件も!! そもそも証文って何さ!?

 え!? マジで俺を売ったの!? 使用人ローズが!?」



そんな驚きの声を上げる俺に対して、ローズは沈痛な面持ちに変わったかと思ったら、

すぐに顔を上げて、




「だって!! 欲しかったのです!! 私が何をやっても許される免罪符が!!

 やりたいじゃないですか!!

 メフィストもやっていたヒュドラ種のエキスを採取して、

 死なない人種を作り出すような薬の開発を!!

 痛みを感じない兵士たちを組織して戦わせた場合に、

 どんな弊害が出てくるのかとか調べたいじゃないですか!!

 だけど、一応この王国では禁止されている行為だから、渋々諦めていましたが……」



捲し立てるように喋っていたローズだが、言葉が徐々に小さくなってきて、

顔を下に向けるローズ。


ただ、それも束の間で顔を上げたと同時に……


いつも読んでいただきありがとうございます!

是非ともブックマークおよび評価をお願いします!

そのワンポチが……明日の……明日の?

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