9話目 ブバルディア侯爵家のご令嬢
誤字脱字の修正しました。
あと文章を少しだけ変えました!
流れが悪かったっす・・・
「・・・生きてる・・・か・・・。」
余計な面倒になってきた。
どこぞの貴族の令嬢と思われる子供が馬車の中で震えていたのである。
年のころは同い年くらいだろか?
で、こちらに向かって短剣を構えている・・・と・・・
俺を盗賊だと思っているのだろう。
・・・俺でも同じ状況なら絶対に盗賊だと思うしな・・・
ご令嬢の行動に納得しつつも、どうしたものかと思いながら、
とりあえず笑顔を浮かべて話す選択をする・・・
「盗賊たちは殺したから、とりあえず・・・その短剣を下してもらえる。」
その言葉に、え?っという顔をしたがすぐにハッとして、
「そんなウソをついて私を外に出すつもりね!
そんな言葉に従うわけないわ!!
あなた達に穢されるくらいなら・・・ここで自決を選びますわ!」
そう言うや否や短剣を自分の喉元へと向けるのだが、
その短剣がそれ以上は進むことはない。
カタカタと手が震えている。
まあ、子供が自殺なんてなかなかできないよな・・・
ただ、このままだと暴れられてしまう可能性があり、
そのせいでケガをしてしまう可能性もあるため俺は腕輪に魔力を込めて、
「とりあえず・・・聖光!」
その言葉と共に光が馬車の中を一気に包み込んでいく。
この魔法を聖なる光で邪悪な魔物を浄化する魔法であるが、
その別の効果として相手の視力を一時的に奪い去ることが出来る魔法だ。
で、こっちはまぶしい光が起こるとわかっているため身構えることが出来るけど、
相手は身構えることが出来ずにその光を受けて一時的に視力を失う。
俺は目の前のご令嬢の手から短剣を奪い、
そのまま顎へと掠るように一撃を入れる。
「うぅ!?」
そんな声と共にその場に崩れるご令嬢。
・・・とりあえず、背負って行くか・・・
馬車から出て、魔力を身体に流して身体強化をかけながら、駆けだしていく。
乗合馬車を追って、ノースベルトに向かって行った盗賊たちから逃げるつもりで、
反対方向になり、そして俺の目的地でもあるブバルディアへ駆けていく。
身体強化をしているため相当早く走れているはずだし、
これで盗賊たちの追手とは距離を取れるはずだ。
「だいたい一日ごとの距離に宿場町でも作れば、
ちょっとは治安が良くなるんじゃないかな・・・。」
今は、ブバルディアに向かって走っているのだが、
だいぶ走ったというのに町や村に一向にたどり着くことはなかった。
道を走っているため方向を間違っているということはないだろうけど、
正しい方向へと走っているのかという疑問は沸いていくる。
そんな時だった。
道行く一団を目にしたので、
確認しようと思い速度を緩めて近づいたのだが・・・
「その背負っている子供は・・・置いていけ小僧。
そうすれば命だけは助けてやるぞ。」
そう言うや否や剣を抜き始める一団。
・・・間違いなく先ほどの連中の一味だろう。
声をかけるなんて軽率な行動だった・・・
「あの盗賊たち失敗しやがって!」
「ちぃ!これだから盗賊なんて使いたくなかったんだよ!」
・・・間違いなくあの一味だな。
近づいてくる一団に対して、俺は背負っていたご令嬢を下して、剣を抜く。
そんな俺の姿を見て、一団からは、
「ふん!たいした騎士道だな!」
「ガキが!片腹痛いわ!死ね!!」
そう叫びながら剣を振るってくる一団に合わせるように剣を振るう。
こいつらも剣に自信があるかもしれないけど、
こっちだって剣道やってんだよぉ!!
合わせる形で先頭の騎士の喉に突きを放つ!
見事に決まると一団が目を見開いて驚いて、一歩後ろへと下がり始める。
明らかに警戒をし始めて、ゆっくりとこちらを囲み始めるのだ。
「ちょっとはやるようだが・・・
一対多数では、数的不利はどうしようもないだろう!!」
「・・・騎士ってのは・・・もっと正々堂々してるもんじゃないの?」
騎士たちの言葉に軽口で答えるのだが、それに対して、
「ガキには現実が見えてないようだからな。
少々世間の厳しさってのを教えてやるんだよ。
ただ、教わると・・・同時に死んじまうけどな!!!」
そんな時だった、騎士たちの目が俺以外の何かで刮目するのだ!
この状況で刮目するとなれば、一つだろう・・・
「これはこれは・・・スノウホワイト様、やっとお目覚めですか?
それならば、我々に大人しく従っていただけませんかね?
そうすれば、このお友達の子供は助けてあげても構いませんが・・・。」
ご令嬢のお目覚めだな・・・
というか・・・
今、スノウホワイトっていった!?
あのスノウホワイト!?
その名前に驚いてしまう!!
俺の知っているスノウホワイトという名前を持つご令嬢はただ一人で、
ゲームの中でのメインヒロインの一人である・・・
“スノウホワイト・フォン・ブバルディア”!
ブバルディア侯爵の娘である!!
え!?こいつこんなガキの時に誘拐とかされてたのかよ!?
いや、そもそもなんでこんな場所にいるんだよ!?
普通は自分の屋敷にいるんじゃないのか!?
まだ子供じゃないかよ!!
俺と同い年ならまだ10歳だぞ!?
動揺からか頭の中によぎるが、すぐに頭を振るって、余計な考えを捨てる!
今はそんなことは二の次だ!
今は目の前の状況を打破しないといけない。
ならば・・・
「スノウホワイト!屈め!!」
俺が叫び騎士たちへと剣を向けると、騎士たちが嘲りながらこちらを見てくる。
何を言っているんだ?ってな感じなんだろうけど、その慢心が・・・
命取りなんだよ!!
「ライトアロー!!」
俺の身体を中心に複数の光の玉が発生し、
次の瞬間には光の矢が360度に飛んでいく!
高さだけを調整して、あとは無数に何度も飛ばす!!
「ぐぎゃあぁ!?」
「ぐはぁ!?」
「ばかなぁーーー!!ぎゃあ!?」
次々と悲鳴が上がる中、俺はその魔法を止めることなく放ち続ける。
悲鳴が止んで、うめき声のみになったところでようやく魔法の発動を止めたのだ。
辺りを見回すと俺たちを囲んでいた一団全員が
矢が当たりもがいているか、死んでいる状況になっていた。
「とりあえず・・・全員死んどくか。」
その言葉と共に俺は全員の命を奪っていくのであった。
ああ・・・
止めをキッチリ刺すって・・・
どっちが悪役なのか分からないな・・・
そう思いながら、手に伝わってくる嫌な感触を我慢しながら
転がっている騎士たちに止めを刺して回るのであった。
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。
いつも読んでいただきありがとうございます。
是非ともブックマークと評価をよろしくお願いします。
そのワンポチが・・・僕を救います!