8話目 盗賊と遭遇!
誤字脱字の修正しました。
すんませーん!
冒険者の依頼としては、ギルドの清掃やノースベルト内の街中清掃・・・
もちろん掃除しかないわけではなく、ほかにもいろいろと存在する。
けど、今まではそれだけしかしたことがない。
だけど今回は違う!俺が今回受けたのは・・・
「お尻が痛い・・・。」
現在、ノースベルトから出る城塞都市ブバルディアへと向かう乗合馬車に乗って
手紙を届ける依頼を受けた。
通常は、冒険者に依頼は出さずにギルドなんかが
乗合馬車なんかに依頼して送ってもらっている。
だけど、たまにどうしても相手に確実に届けたいとか、
至急届けたい時に冒険者に依頼して届けてもらう方法を選ぶ人もいる。
今回は、確実に渡して欲しいということで冒険者への依頼した案件を、
俺が受けさせてもらえたのだが、ギルドから受けるにあたっての条件が、
この乗合馬車を利用するということだ。
子供に遠出の依頼をさせるのは、なかなか心情的に厳しいというのは分かるので、
妥協できる点として妥協したのだが・・・
こんなに退屈で、しかも馬車の乗り心地が悪いとは思ってなかった!!
前の世界でも観光馬車に乗ったことはあるけど、全く乗り心地が違う!
リヤカーだ!
リヤカーに直接載っている感じだ!!
これに一週間は・・・本当にしんどいんですけど~・・・
まだまだ先の長さにため息をついてゲンナリしていると・・・
疫病神が舞い込んできたのである!!
・・・ああ、ため息をついたから幸せが一つ逃げて行ったのかもしれないな・・・
しばらく進んだ乗合馬車で、のんびりと進んでいた中でそれは聞こえて来た。
「きゃぁーーー!!」
それと共に喧騒の音、怒声が響きわたるのだが、それも数分の後に終わる。
そして、音が聞こえて来た前方から黒い影が現れる・・・
その手には血がついた剣やナイフを持っている・・・
「ちぃ!もう一戦だ!俺たちの姿を見られちまったんだから、しょうがねぇ!!」
前方に現れた男たちの先頭にいた男が叫び、
それに従うようにほかの男たちがこちらに向かって襲い掛かってきたのである!
乗合馬車に乗る乗客たちからは悲鳴が響きわたる。
一応、乗合馬車には冒険者や傭兵などの護衛もいるのだが・・・
一目散に逃げだしていた・・・
・・・俺も逃げるか?そんな思いが頭を過るが、
子供の身体でそんなことが出来るとは思わずに乗合馬車から降りて剣を抜く。
あとで考えれば、レベルの高さで身体能力は補えるのだから、逃げれたというのに・・・
「ひやははは!ガキがいっちょ前に剣を構えてやがる!」
「お前から殺して欲しいのかよ!!」
見た目は完全に盗賊か山賊たちが、俺をめがけて襲ってくる!
その間に馬車は反転して逃げ出していたのを見ると、
盗賊たちはさらに笑い声をあげる。
「ひゃははは!見捨てられてやがんぜ!」
「せぇ~かく、勇気を振り絞ってガキが立ちはだかったというのに、
大の大人が逃げ出すとはな!俺たちよりもクソだ!」
そんな中でも先ほども声を出していた盗賊の男が、
「お前ら一人も逃がすんじゃね!あの馬車も追いかけろ!!」
その言葉に呼応するように数十人の盗賊たちが、馬に跨り馬車を追っていく。
ただ、全員が追いかけていくわけではなく、
俺の目の前には数十人の盗賊たちが残ったままであった。
「・・・全員が追いかけてくれれば良かったのに・・・。」
そんな独り言をつぶやくと、それを聞いたのであろう。
先ほどから指示を出していた頭目らしき男とは別の男が、
生真面目に答えてくれくれる。
「子供とは言え、目撃者を残すわけにはいかないからな。」
そう言いながら剣を手に取って構えるのだが、
その構える姿勢を見ただけでわかってしまった。
こいつは盗賊じゃない!
間違いなく剣を習った人間のそれだ。
そして、その男を取り巻く数人の男たちもまた同じように剣を構えるが、
確実に盗賊ではない。
盗賊と騎士か兵士だかが混ざっている混成の連中とか、
嫌な臭いがプンプンしてくるんだけど・・・
そんなことを考えている中で、俺の目には奥にある馬車が目に入った。
一部破壊はされているものの仕立ての良い馬車を見る限り、
貴族のものであることが分かる。
なるほどね・・・
盗賊たちの仕業にして、どこかの貴族を葬る作戦だったってことか・・・
で、確実にことをなすために騎士を混成させたと・・・
まあ、とりあえずは・・・
「全員倒せばいいだけだね!!」
俺は叫びながら剣を手に持ち、
盗賊たちの方へと駆け寄っていく。
それをニヤニヤしながら迎え撃つ盗賊と騎士たちだが・・・
子供という油断が命取りなんだよ!!
腕輪に魔力を込める。
初級の光属性の魔法が刻まれているので、
俺の光属性の魔力を通すだけで魔法が発動する!!
「光矢!!」
その声と共に複数の光の玉が出現したと同時に収束し、
そして矢の形を形成して盗賊たちへと放たれた!
光属性のメリットは、その速さだ!
矢が放たれた瞬間には敵どもに突き刺さっている!!
運悪く頭や心臓に刺さった盗賊や騎士は、
即死でバタバタとその場に倒れていく。
他の部位に刺さった者たちはうめき声をあげて、
その場に崩れる者、何とか立っているがフラフラとしている者たちに分かれていく。
ただし、一度のライトアローで終わらず
何度も俺が魔法を発動しているため
何度も飛んでくる矢によって次々と倒れていくのだ。
「ふ、ふざけるな!!」
怒りに震えた声で雄叫びを上げて、魔法を発動させるのは、
先ほどの指示をだしていた騎士と思われる男だ。
その手に持っていた剣が光ったかと思えば、目の前に土の壁が築かれる。
だけど・・・
「そんなの無駄だけどね。」
俺は、魔力を腕輪に通しながら、その土の壁を回り込んでいく。
そして、騎士の前へと立ちはだかるのだが、そんな俺を見てニヤリとする騎士。
それもそのはずで、俺が回り込んでくることを予想し、
剣をこちらに向けて構えていたのである!!
ただ・・・
「浅はかな!やはり子供だな!!」
「それはそっちだよ。ライトアロー!!」
その言葉と共に騎士の背中に光の玉が浮かび上がり、矢の形となる。
そして、そのことに気づくこともなく騎士の背中へと数本の光の矢が突き刺さるのだ。
「ば、ばかな・・・。」
崩れ落ちる騎士に対して、俺はため息をつきながら、
「狙ってるのがバレバレなんだよ。
それに対策しないなんてありえないだろうに・・・。
最後までガキだと侮ったのがあんたの敗因だよ。・・・あばよ。」
俺は倒れこんだ騎士の背中に深々と剣を突き刺す。
確実に絶命させるために。
その後は魔法を受けて倒れこんでいた騎士や盗賊たち、
その遺体にも同じことをしていく。
あと弄るのは忘れずに、金と武器を強奪していくのだけど・・・
「・・・毎度毎度どっちが盗賊か分からないな。」
遺体はすべて回収していく。
盗賊の遺体は、ギルドに渡せば賞金がでるかもしれないし。
騎士たちの遺体は・・・何かの証拠になるかもしれない。
最悪邪魔なら、魔物がいる森にでも捨てれば遺体も片付けられるからいいしね。
あとは・・・面倒くさそうに奥にある馬車へと視線を向ける。
面倒ごとだとハッキリわかるけど、アレを無視するのはちょっと心が痛む。
周りには護衛の騎士と思われる遺体が複数ある。
間違いなく貴族だよな・・・
深い溜息を吐きながら覚悟を決めて、馬車の方へと近づいて行く。
そして、扉を開けると・・・
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。
いつも読んでいただきありがとうございます。
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