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異世界転生には、夢も希望もございませんでした  作者: Taさん
第二章 宿場町建設競争 
61/960

46話目 土地を貰いました!・・・未開地ですけど・・・

これで第二章本編は終わりです!

この後、ここまでの登場人物のまとめを投稿しますが……


明日からは第三章です!


あと誤字脱字のご指摘ありがとうございます。

初めてで、ポチポチしてたら終わってて…どこが直ったのか分からず…

そして読み直していたにもかかわらず気がつかなかった点、反省です↓

そんな俺の気持ちを知る由もなく話を進めていくオリヴィア。




「で、ついでだから、アズーリ準男爵にオリヴィア平原の一部を渡すことにした。

 もう王国には、承認してもらっているから安心して受け取れ。」



「・・・手回しが早いことで・・・。」



オリヴィアの手際に何とも言えない表情を浮かべながら、

オリヴィアが机の上に広げた地図を見る。


オリヴィアは、俺が地図を見たことを確認してから説明してくれるのだが、




「で、お前の土地はここだ。」



「・・・いい土地だな・・・プフ!?」



俺が何かを口にするよりもエールが先に口にする・・・それも笑いこみで。


それもそのはずで、指し示された土地は、広い土地ではあるものの、

ノースベルトとブバルディアに伸びる街道からは外れた場所にあった。


絶対に人が住んでいるような土地ではない。

というか、そもそもこの間までドラゴンが住んでいた土地なのだから、

当然人も住んでいなければ、開拓なんてされているはずもない。



・・・俺・・・ゼロから開拓するの?



言葉を失う俺を見たオリヴィアは、




「どうやらやる気に満ちているようだな。」


なぜか満足げな表情をする。




「いやいや、やる気に満ちてるのではなくて唖然となっているだけですけど!?」



そんな俺の言葉を聞くこともなく、オリヴィアは話を進めていく。




「ちなみに税金はお前の代ではかからないことになっている。

 ゼロからだからなぁ~、大変だろうということで交渉してやったぞ。」



「・・・それはそれはありがたいですが・・・

 そもそもこんな開発するようなお金なんて、この宿場町の建設ですっからかんに・・・。」



ドン!



俺が言い終わるよりも早く、いい笑顔を向けてくるオリヴィア。

その手には、今テーブルの上に置かれた袋があり、それを俺の方へと突き出してくる。




「なぁ~に、心配ない。魔族討伐の褒章が入っているからな。

 これはお前の取り分だ。遠慮なく受け取って、開拓していけ。」



「・・・これで当面のお金の問題も解決ですね!

 なぁ~んて出来た上司でしょう!

 ・・・なんていうと思うなよ!!!

 いやいや、人も資材も、そもそもオリヴィア平原の土地の情報もないなかで、

 町を作って治めろってどういうこと!?」



「そうだ、忘れていたな。

 ついでにオリヴィア平原の地図を作ってくれ。

 これも正確な地図ではないからな。

 正確な地図が出来たら、領地の区割りの線引きをするからな。

 これも王国からの依頼だから安心しろ、金は出る。

 いやぁ~、私も自分が下僕思いのいい主人だと自画自賛してしまうぞ。」



ハハハ!っと笑うオリヴィアを何とも言えない表情をで見ることしかできない俺。

そんな俺を嬉しそうな満面の笑みで見てくるエール。




「いやぁ~、若いうちは苦労は買ってでもしろっていうしな。

 で、俺は、アズーリ準男爵の指示に従ってちゃきちゃき働けば

 お給金も貰えるってわけですね!了解っす!オリヴィア様!」



軽い返事で応えるエールを俺は恨めし気に見るが、

そんなの知ったことかと気にもしない様子で口笛を吹きながら、

さあさあ、準備準備とつぶやいているエール。


そんなエールの言葉と行動に首を傾げるオリヴィア。

その仕草にエールもまた首を傾げる。

エールの頭の上に?が浮かんでいると、




「安心しろエール・フォン・ラガー騎士爵。

 私は貴様との約束も覚えているからな。」


その言葉に目を輝かせるエール。




「嫁! 嫁ですか!?」



「・・・いやいや、その前に自分に名字が付いてことに気にしろよ・・・。」


エールが目を輝かせて、実際には絶対にないはずなのに左右に激しく尻尾が

振られている光景が見えるような気配を漂わせているエールに

思わずツッコミを入れてしまう。


それもそのはずで、平民であるエールに名字が付いているってどういうこと?


・・・まあ、オリヴィアが勝手につけたんだろうなとは思うけど・・・


だって、名前にエールとラガーって・・・

どっちもビールじゃない?うん?エールの種類にラガーがあったんだっけ?

良くわかないけど、どっちもお酒の名前というのは、

小馬鹿にしているような意図があるのだけど、

まったくそっちはどうでもいいようで、

どうやら嫁を紹介してもらう方がよっぽど大事なことのようだ。




「嫁もそうだが、その前に貴族として土地を持っておいた方がいいだろう。

 嫁のためにも領主となっておいた方がいいと思って土地も用意しておいた。

 お前の力でしっかりと開拓しておけよ。」



「そんなの、どうせマコトの傍でしょう?

 なら、別に俺が頑張らなくてもマコトが勝手にやってくれますよぉ~、

 ああぁ~、テンションが下がる・・・カワイイ嫁が来るものだと思ったのに。」



・・・オリヴィアは、“カワイイ”とは一言も言っていなかったはずだけど?


それに偏見だけど、女性がカワイイと言って紹介してくれる人で

本当にカワイイ人なんていないと思うが・・・


目に見えてがっかりするエールに、ニヤリと笑みを浮かべたオリヴィアは、




「なぁ~に、心配するな。

 そんな気持ちもすぐに吹き飛ぶぞ。

 お前の領地は、不帰の森の一部だ。」



「・・・え?」



予想外の言葉に鳩が豆鉄砲を食ったよう表情をするエール。

そんなエールを完全に無視しながら話を進めるオリヴィア。



「なぁ~に、すでにこの土地は確かにお前の言う通りで

 マコトが採石場作って石を取り出しているところだからな。

 良かったなぁ、簡単に開拓が進んでいくぞ。」



「いやいや、あそこは全然開拓なんてされてませんけど!?

 一応、道が整備されているだけで、掘っ立て小屋があるくらいですよ!?

 え!? え!? どういうこと!?」



そんなパニックなエールの肩に手を置いて俺は、




「頑張れよ。あ、採掘場から取り出す石にかかる税金は安くたのむな。」



「いやいや、ちょっと待って!?

 っていうか、完全に他人事だと思ってるよね!?

 俺、お前の親友だよ!?助けようよ!ここは!」



「・・・頑張れ。」



俺は満面の笑みと共に再度エールの肩に片手を置き、

もう片一方の手でガッツポーズをとる。


そんな俺の手を払いのけるとすぐに、




「そんな言葉はいらない!!

 そんなことより助けろよ!

 いや、助けてください!

 お願いします!!」


そう言うや否やその場に見事なスライディング土下座を決めるエール。

そんなエールは完全に無視されて、オリヴィアは俺へと向き返り、




「じゃあ、しっかりと我がノースベルトから物資を買って、

 職人を雇って金を落としてくれよ。」



いい笑顔を浮かべて、颯爽と俺のいた部屋から出ていくオリヴィア。

それを呆然と見送っていたのだが、エールの方は違って、




「この鬼! 悪魔!! 畜生ぉ~!!! 騙されたぁ~!!」



オリヴィアを罵るエール・・・こいつ・・・命が惜しくないのだろうか・・・


そんなエールを見て、「あっ」という言葉を漏らしたかと思えば、




「そういえば、2カ月後に王都でノースベルト公爵家主催のパーティーがあったな。

 そこにくれば、どこぞの貴族の娘も参加していると思うが・・・」



オリヴィアが言葉を言いきる前にオリヴィアの足にしがみつくエール。


・・・何だあの瞬間移動は?




「オリヴィアさまぁ~、いつも尊敬してるっすよぉ~。

 任せてくださいよぉ~、このオリヴィア様の右腕であるエール!

 頑張らせていただきまぁ~すからぁ~。」



・・・猫なで声が気持ち悪い・・・


あいつにプライドと言う者はないのか・・・


そんなエールを見て、ニヤリと笑い。




「わかった。あとで家の者にお前ら宛に招待状を送っておくように言っておく。」



「ありがたき幸せ!!!

 全身全霊を持って、このエール・フォン・・・・何だっけ?

 ・・・まあ、いいや!

 このエール!

 開拓させていただきます!!

 土地を手配していただきありがとうございます!!」


・・・1分前の言動から180度変わるこの変わり身の早さ。

さすがはエール・・・っていうか、自分の名前くらいは憶えておけよ・・・


あと・・・オリヴィアは確信犯だろうな・・・


本当に性格が悪い・・・


地べたで土下座をしながら、媚びへつらうエールを見ながらそんな思いに至るのであった・・・


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。


いつも読んでいただきありがとうございます。

是非ともブックマークと評価をよろしくお願いします。

そのワンポチが・・・僕を救います!


マジで皆さんに感謝です!

ブックマークも評価もいつも入れていただき、本当に感謝です!

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― 新着の感想 ―
[一言] エール愉快なやつでけっこうすきかも。
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