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333話目 さすがはブレイブ王太子殿下!!

いつも読んでいただきありがとうございます。

今日もよろしくお願いしますねー!

武装をしなくてはいけない舞踏会っていったい……と一抹の不安が頭を過る中、

控え室の扉が勢いよく開かれたと思ったら、その勢いそのままに控え室内に

ブレイブ王太子殿下が入ってきたのである。


入ってきたブレイブ王太子殿下に蔑む目を向けてオリヴィアが、

忌々しいといった感じだが、ブレイブ王太子殿下に言葉をかけた。




「ここが控え室と言うことを理解していないのか?

 女性が着替えている可能性を考えれば、

 ノックもなしに入ってくるのは礼儀知らずになると考えてから入ってこい!

 ……そんな配慮も出来ないほどのクズなのは、分かっていたが……忌々しいな」



そんな言葉を受けたブレイブ王太子殿下は目を見開いて驚きながら……


……いや、違うな。こいつが目を見開いて理由は……


オリヴィアの晒されている胸元に鼻を伸ばしている。

だけどオリヴィアの威圧が込められた言葉で、

鼻を伸ばしながらも顔を強張らせているのである。



……器用だな……



「お、オリヴィア!? どうしてここに!?

 学生ではないのだから舞踏会には参加できないはずでは……あ!?」



何かに気づいたような顔をするが、きっと違うと思うよ……




「わざわざ俺と舞踏会に参加するために来たのか!?

 そうか!? それで公爵家からも舞踏会に参加するようになる変更があったということか!?

 なるほど……そこまで俺のことを……」



「違うぞ、一ミリもあってない」



ブレイブ王太子殿下の言葉を一刀両断するように断言するオリヴィア。


ブレイブ王太子殿下とスターには容赦ないな、相変わらず。


だが、そんな言葉で理解できるほどブレイブ王太子殿下は賢くない!


いや、それはそれで問題だし、だけど見方によってはそのバカさ加減が

国王としてのプレッシャーには必要なのかもしれないな……いるかな?




「照れるな。

 私もオリヴィアの私への思いのことは昔から知っていたからな。

 そうかそこまで……ならばグフゥ!?」



いい顔で何を言いかけた矢先に、鈍い声を上げるブレイブ王太子殿下。


どこからともなく現れたエミーに思いっきりわき腹を肘鉄されたのだ!


ついさっきまで部屋の隅でブツブツ言っていたのだが、

ブレイブ王太子殿下とオリヴィアのやり取りを聞くや否や、駆けよって来たのである。


その途中で邪魔だとばかりにブレイブ王太子殿下に肘鉄を食らわせたようなのだが……


一応、彼は王太子殿下なんだけど……




「ずいぶん仲が良いようだし、あなたに譲って上げるわ!

 良かったじゃない!

 これで愛しのブレイブ王太子殿下様と舞踏会に参加できるわよ!!」



「そんな不名誉なことは、慎んでお断りさせてもらうぞ。

 そんな箸にも棒にもかからない、三下なんぞはエルフの王女にお似合いだろ?」



喜々としてとんでもない提案をしてきたエミーに対して、

きっぱりと断るオリヴィア。


それでも尚、エミーはオリヴィアにブレイブ王太子殿下を押し付けようとした。




「まったくもって不釣り合いよ!

 絶世の美女のこの私と芋顔で胴長短足、

 極めつけにこの臭さは生理的に受けつけないわよ!!」



……本人がすぐそばにいるけど?



いつも思うのだけど……



女性ってさ……集まると容赦なくない? 俺の偏見かな? 実体験では……




「……お似合いじゃないか。

 どこぞの片田舎の娘にな。

 臭いは土にでも埋めておけ、そのうちとれるだろう」



「いや、ムリでしょう!!

 だいたいこいつ遠く離れた位置にいるにも関わらず、

 頭皮からの臭いが臭いのよ!

 臭いを消す? 頭ごと埋めるなんてムリよムリ!

 土が可哀そうで私にはそんなひどいことできなわよ!!」



……埋めない方向で考えてはいかがでしょうか?


あと、土が可哀そう? え? ブレイブ王太子殿下の価値は土以下?


……そうだね、土は食べ物を生んでくれるけど、

ブレイブ王太子殿下は不快しか生んでくれないからね……




「ならば、お前の鼻を一生つまんでおけ。

 さあ、これで貴様の問題も解決だ。

 とっととそこのウジ虫を回収して、舞踏会へ行ってこい。

 皆がお前たちを待っているぞ、絶世の美女とやらをな」



「だから、嫌って言っているでしょう!!

 それにウジ虫に失礼な言い方をしないでよ!

 失礼でしょう! 生きる価値のない生物と一緒にされたら!!

 ウジ虫が!!」



……俺からみたら、君たちの発言の方がはるかに失礼だと思うけどね。


そんな言い争いをオリヴィアとエミーがしている中で、

どんどん傷ついていくブレイブ王太子殿下を不憫に思ったのか、

ルビーが慰めの言葉をかける。




「……ブレイブ王太子殿下様、お加減が悪いようですが……大丈夫ですか?」



そんなルビーの言葉に顔を引き攣らせながらも

気丈に振る舞おうとするブレイブ王太子殿下であったが、

ルビーのドレスの色を見て驚いた表情へと変わったのであった!!


いつも読んでいただきありがとうございます。

是非ともブックマークおよび評価をお願いします。

そのワンポチが……明日の活力になるかも!! ……たぶん……

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