303話目 エリーに情報を流します!!
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3人の様子を見ながら、満足げな表情をするローズ。
「……ローズにとっては理想的な展開かもしれないけど、
俺にとっては全く面倒極まりない状況なんだけど……」
そんな俺の愚痴はローズの耳には、
まったくと言っていいほど届くことはない。
そんなローズが満足な顔から急にハッとした顔へと変わったかと思ったら
急に声をだして、
「あ!! すっかり忘れておりましたが、エリーにもお伝えした方がいいですよね!!
あの子もマコト様には好意を抱いておりましたから!!
好意を抱いているのなら、マコト様をかけて
あの子にもこの戦場に参加してもらいましょう♪」
「……エリーがか? 俺に好意を? ……殺されかけたけど?」
「そんなの好きの表現の一端ですよ!
ちょっと恥ずかしがり屋さんなのですよ、エリーは!」
「そっか……とはならないからな!?
ちょっと恥ずかしがり屋さんで、好きな人を殺す?
部屋ごと爆破させる?
ちょっとツンデレが激しすぎやしませんかね!?
そんな彼女と夫婦生活は、申し訳ないけど俺には営むことはできませんけど!?」
そんな俺の抗議なんてどこ吹く風のローズさん。
すでに頭の中では3人に加わったエリーが、
どんなことになるだろうかとルンルン気分でいい表情をしている。
「……自分の妹になにをさせるつもりだ?」
俺からの質問にローズさんは首を傾げながら、
「……無様に踊ってもらう?」
「ろくでもない姉だな……」
「もしかしたら……万に一つの可能性で、
無様に踊らなくてもいい可能性があるかもしれませんし!!」
「いや、そこは姉として俺に妹を選べ!!っというところじゃない?」
俺の言葉を聞いてしばしフリーズするローズさん。
その後、フリーズが解けた開口一番に、
「ちょっと恥ずかしいからって好きな人を爆破しようとする妹ですよ?」
「知ってる!! されたからね!!」
「そもそもエルフは人間嫌いなんですよ?
それも王族の人間ともなれば、表面上は差別してません!!
って顔をしているけど、腹の中では人種なんてペッ!っと思っていますよ!」
「……その言葉は、そっくりそのままお前に返せるけど?」
「エルフはたまに人種を狩って食べるのですよ?」
「……マジで?」
そんな話は初耳なんですけど?
「いや、まあ、違いますけど」
「違うんかぁ~い!!」
スンとした顔で否定するローズさんに思わずツッコんでしまう。
そんな俺に対して真顔のまま、
「生贄には差し出しますけどね」
「……え!? そんな慣わしがあるの!? エルフには!?」
「そんなエルフである妹のエリーと結婚を勧めても
必ず生贄にされることになるマコト様に申し訳ないと思って……」
「いや、待って! 生贄の話はマジなの!?
まずはそこのところについて回答くれるかな??
そして必ずって!? ならない可能性もあるのでは?
…‥ないの?」
「それにおまけにエルフ王国のお尋ね者の私が付属としてついてくるのですよ?
エリーとの生活……想像がつきます……
爆破の絶えない生活が待っていますね……」
「そんな生活初めて聞いたけど……
そこは普通は笑いの絶えない生活じゃないの?」
「……鮮血が絶えない生活?」
「……ありえそうで否定できません……」
ローズは指を口に当てて少し悩んでから、
「じゃあ、毎日少量の毒を盛って、徐々に弱らせていき、
その姿をニヤニヤしながら見る生活はいかがでしょうか?」
「……さっきからエルフに対する? それともエリー?
いや、ローズに対するイメージをどんどん悪い方向にもっていっているのは気のせいか?
あともう本題からだいぶ話がズレてるけど?」
そんな俺の言葉はローズさんには届いておらず、
急に物悲し気な表情を浮かべてから、
「これでも姉なので……妹に舞踏会があることを教えてあげたいのですよ。
エルフ達は、王国の舞踏会のことを知りません。
そもそもエルフは人種のことを蔑んで見ているのに、
その蔑んだ人種に後れをとった、それも情報を事前に伝えて来なかった!
と大義名分を与えるのは得策ではないと思いますので、ここは伝えておこうと思います!!」
「……さっき、妹に無様に踊ってもらおうといった奴の言葉とは思えないけどね……」
「……テヘェ♪」
「いや、全然可愛らしくないけど、本音を知っているから
何を企んでいるのかがむしろ気になるんだけどね……」
そんな俺の言葉に一切答えずに、エルフ王国に手紙を送りますのでといって
部屋から出ていくローズを見送りながら……
この混沌をどうにかして行ってくれるとよかったのにと思うのであった。
悪だくみをノースベルト家の使用人としているオリヴィア……
エラとスノウホワイトは言い争いをしている…‥
で、何で素振りなんかをし始めているのですかね、アリスさん……
途方に暮れた俺に優しく紅茶を差し出してくれたラプンツェルと
茶菓子の載った皿を俺に差し出してくれるフィラ……
その優しさを受け取りながら、
目の前の混沌をどうすればいいのかと悩むのであった。
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