273話目 エラからの要求
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今日もよろしくお願いしますねー!
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私の目は……節穴です!!
どうやれば穴を塞ぐことが出来るのか……
これからも? 気をつけていきたいと思います!!
「わ、私は貴族じゃないわ!!」
「何を今さら……あなたは貴族の子息子女が集うこの学園にいるのよ?
それも子息子女を教育する先生という立場で。
そんな人が貴族じゃないから、学園内のルールを守らなくてもいい?
ウフフフ! そんなわけないでしょう。
諦めなさいよ……あなたがどんなに騒いだとしても、絶対に決闘はするのよ?
あ、そうそう、一つ伝えておかないといけない事があったわ」
ここに来て何かを思い出したかのようにポンっと右手を左の手のひらを叩く。
わざとらしさしかないですけど……
皆がエラの次の言葉に注目する中で、エラはニッコリとほほ笑んで、
「決闘は命を失うこともあるから、遺書は書いておいた方がいいですよ。
まあ、相手は王国一の騎士であるマコトだから、
万が一殺さないということはないから安心してください」
……何で俺が確実に殺すことが前提の意見を述べているんだよ……
一切そんなつもりはないですけど!?
抗議の声をあげようかと思った時には、すでに遅くエラの方が先に話を進めていた。
「まあ、ウィッチ先生の希望はもういいですよね?
万に一つ、というか億に一つの希望もないんですから?
そうそうウィッチ先生、決して先生自身が決闘に参加しなくてもいいんですよ?」
「……え?」
その言葉が絶望していたウィッチ先生の心を掴むのは言うまでもない。
まさにマッチポンプ的な感じがするのは俺だけだろうか……
「決闘は代理人を立てることも許されているんですよ。
まあ、普通は学園内の者がと付きますけど……
そこは一つ変えてもいいんじゃないかと思うんです!」
「……か、変える?」
恐る恐るという感じでエラに尋ねるウィッチ先生。
だけど、先生まずは参加しないという断固とした意志を持つべきだと思いますけど?
一応決闘のルールは学園内だけのものだし、
先生が含まれるかはグレーだと思うんだよね。
だから、そこはエラを言い負かせれば……言い負かせれば……無理だな。
今はすでに藁を掴むような思いにあるウィッチ先生には、
そんなことを考える余裕はないのだろう。
エラの次の言葉を唾を飲み込みながら待っている。
「外から代理人を連れてくるとかですよ。
マコトはそれでいいわと言っているし……
先生は、この学園に来て日も浅いし、
命を懸けてでも助けたいといってくれる人は……」
そこまで言ったところで、周りにいた男子生徒達へと視線をむけるのだが、
エラと視線を合わせる生徒なんて一人もいなかった。
当然……
ブレイブ王太子殿下もスターもエラからの視線を逸らして、目を合わせることはない。
当然、近くにいた男の先生方も一切目を合わせることなんてない。
その光景に納得したようで、ゆっくりとウィッチ先生へと視線を合わせて、
「誰一人いないようですね。
だから、そこは変更しましょう!
ウィッチ先生の代理人を学園外から連れてきてもいいですよ」
……それはエラが言うセリフではなくて、俺が言うセリフじゃない?
当事者……俺なんだけど?
「……そ、外から……」
絞るようなウィッチ先生の言葉にニッコリとほほ笑んで、
「ええ。例えば……ルック子爵なんて喜んできてくれるんじゃない?」
その言葉に目を見開いて驚くウィッチ先生。
……どうやらウィッチ先生とルック子爵はつながっていたようだ……
「あと、ジンも助けてくれるわよ。ねえジン、助けるのでしょう?」
急にここで名前が出てきたジンは目を見開いて驚いて、
「な、何をおっしゃてるんですか!?
どうして私がウィッチ先生の代理人をすることになるんですか!?」
慌てて反論してくるジンの言葉を聞きながら、エラは首を傾げて、
「え? だって、あなたの初めての相手……じゃなかったわね」
「え!? 初めての相手じゃないですよ!?
な、何を言って……うん?
どうしてそのことをという前に気になったのですがエラ様……
相手ではないと言うのはどういうことでしょうか?」
その質問には口角を上げて含んだ笑いをしてから、
「ルック子爵派なんだから、ウィッチ先生を助けるのは当然じゃない?」
「え、いや、う! あ、あの! わ、わ、僕はアズーリ伯爵様の側近なのですよ!?」
「え? ルック子爵に爵位を貰うのでしょう?」
「ふぎぃ!?」
思わず変な声が漏れるジンに対して、さらにエラが、
「土地も貰えるのでしょう?
土地持ちの貴族様は……憧れるわね。
私もあなたの妻に立候補しようかしら……」
「ふへぇ!? マゾですか!? そ、その身体を自由に出来る……」
……そこはまず否定しないと……
完全にエラの身体によって本音が引き出されてしまってるよ……
「死んでもイヤに決まってるじゃない。
あなたに私を抱く権利なんて微塵もないわよ」
一切温かみがない口調でいい放ちながら、
エラはゆっくりと俺の腕に自分の腕を絡ませて、
「せめてマコトに勝ってから言ってくれる?
あと整形して、それと王国の予算を稼いできて、
それに……」
……無茶苦茶な要求してますな……
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