3話目 師匠ブリュンヒルデとの出会い
修正・誤字脱字チェックしました!
すんませーん!
「はぁ・・・今日からここで生活するのか・・・。」
朝からため息をつきながら、木の板の簡易ベッドから身を起こす。
結局あの後は、ギルドの経営している宿の一部屋を俺は割り振られて、一晩を過ごした。
もちろん金銭は取られたのだが、それでもギルド職員価格の割引があり、
本来の1/10の価格で、さらには朝・晩のご飯付きである。
金銭的にこれは助かるのだけど・・・
「起きてるぅ~マコトちゃん♪」
ドアのノックの音と共に甘ったるい声をかけてくるのは・・・
バン!!
っという音共にドアが開かれて、満面の笑みで部屋に入ってきたのは、
「えへ♪来ちゃった♪」
その言葉が聞こえたかと思って、入り口に視線を向けた時には、
来訪者はすでに動きだしており、気がつけば俺は抱きしめられていた。
「おはよう、私の・・・マコトちゃん♪」
「・・・おはようございます・・・ブリュンヒルデさん。」
いつから・・・“私の”になったのかは知りませんが・・・
俺は何事もなかったかのように返事をしたのだが、
その返事を聞いて頬をふくらませながら、ちょっとだけ顔を離して、
「もう!そんな他人行儀で呼ばないでよね~。
これからあなたの先生になるんだから・・・
せ、先生・・・手取り足取り・・・腰取り・・・ムフ♪」
・・・ちょっとヤバい女性なんですけど・・・
ちなみにブリュンヒルデは、ゲームにも出てくるキャラのため知っている。
というか、この時期はノースベルトにいたのか・・・
確かに、3年後に起きるノースベルトが魔族に襲われる時に活躍して
王国六守護神の一人になったという話ではあったけど。
そんなことを思い出しながら、今はとりあえず女性の頂き(おっぱい)を堪能する・・・
その後、ブリュンヒルデさん・・・
いや、ヒルデのすべてをやらせろ攻勢に必死に抗いながら準備を終えて、
ヒルデと共に街のある一画へと歩いていた。
「ヒルデお姉ちゃん、どこに行くんですか?」
「敬語は、だ・め・だ・ぞ♪っていうか、お姉ちゃん呼び・・・ムフ♪いい♪」
どうやらブリュンヒルデさんには、お姉ちゃん呼びがツボに入ったようで
めちゃめちゃ人には見せてはいけない顔をして喜んでいる。
そんな見せちゃいけない顔をしながら、ある一画まで来るとその足を止めた。
ああ・・・なるほどここで訓練するのか・・・。
目の前には、ノースベルトの冒険者ギルドが持っている訓練場があった。
ゲームの世界では、学生時代のイベントの一つで、ノースベルトで起きる戦いに参加した際、
救護場所として開放していた場所であったため記憶に残っている。
「私も自分の所属するパーティーがあって、あと一週間しかここにはいられないけど、
その間になんとか基礎だけでも教えておこうと思うの!
時間がないからちょぉ~と厳しくなるかもしれないけど、頑張ってついて来てね!」
なるほど、一応ちゃんと指導も考えていたんだな・・・
ちょっと不安になっていたが、申し訳ないと思いながら
訓練場に入って訓練をし始めるのだが・・・
「ほら♪ダメだぞ♪ちゃんとこう持たないと、
剣を振っただけで手から飛んで行っちゃうからね♪」
俺の背後から手を回して添えて、剣をしっかりと握らせてくれる。
・・・というか、ヒルデの至宝が背中に当たってるんですけど!?
それに対してたじろぐ俺を見てニンマリとほほ笑むヒルデ・・・
そこで・・・というか、会った時から何となく分かっていたけど、
今日のこの訓練でそれが確信へと変わる。
こいつ・・・ショタコンだったのかよ・・・
剣についてはきっちりと教えてくれる。
もともとヒルデは貴族の人間であり、王国の騎士団の剣技を使える人間であるため
しっかりと基本が出来ていた。
さらには職がヴァルキリーであるため魔法にも精通しており、
魔法の扱い方を一から教えてくれる・・・けど・・・
「そう・・・掌の・・・そう、指の先に魔力を這わせるのおぉ~~~♪」
背後からゆっくりと指で俺が魔力を体中に巡らせていくのをなぞりながら
教えてくれるのはいいのだが・・・
「はぁ・・・はぁ・・・いい・・・はぁ・・・はぁ・・・いい♡」
・・・ヒルデさん・・・完全に発情しきっていませんかね?
だって、先ほどから俺の耳に掛けられる吐息が艶を帯びているし、
それに目も涙目に、さらには顔は光悦な顔をしているんですけど・・・
これ・・大丈夫?
ただ、確かにわかりやすい指導であったのは言うまでもない。
その日のうちに俺は魔法を扱えるようになっていたのだから!!
すごいな・・・魔法!!!
今日の訓練は、ちょっと胸が弾んでテンションが上がってしまっていた。
その晩には、ヒルデのご馳走で豪華な食事を食べる。
ただ、食べ過ぎてしまってか、途中で眠くなってしまって・・・
もっと食べたかったのに・・・
パシャ・・・
そんな水の音共に目を覚ますと、濡れたタオルで体を拭いているヒルデが目に入る。
俺が起きたことに気づいたようでヒルデはニッコリとほほ笑んでから、
「起こしちゃったかな?おはよう、マコトちゃん♪」
隠す様子もなく、こちらに近づいてきて、ぎゅっと抱きしめて来たかと思ったら、なぜか・・・
チュ♪
「ふふふ、マコトちゃんの身体はちゃんと拭いておいたからね♪」
その言葉で気づいた!
俺は気がついたら裸になっていたのである!?
ちなみに一週間こんな感じの生活が続いていくのだが・・・
なぜか毎晩記憶を失って、翌日起きた時に寝たはずなのに
性も根も尽き果てた目覚めをすることになる・・・
なぜでしょうかね?
・・・怖くて聞けない・・・
一週間後ヒルデさんは、討伐依頼をこなすために
パーティーと共にノースベルトから離れて行った。
すでに俺は剣の基本と魔法の基本をしっかりと叩き込まれていた。
ここまで鍛えてもらったんだし、ここからは魔物を討伐したりして、
自分の未来を切り開いてみせるぞ!!
ということで、依頼をこなしたいけど・・・
「ダメに決まってるだろう!
こっちの10等級の依頼から選びなさい!
ほら、ギルドの掃除なんていいんじゃないかな?」
・・・子供の俺に討伐依頼なんてさせてもらえやしない。
なので、ギルド職員さんに言われるがまま、ギルド内の清掃をする。
冒険者がする仕事かぁ?
一応、これで激安のギルド直轄宿代を数日分稼げるからいい仕事と言えばいい仕事だけど、
それだけをこなしていくのは正直不安しかない。
この世界でケガでもして動けなくなったら死に直結するからな。
なので、ゲームの知識をフルに使って生き延びてやる!!
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。
いつも読んでいただきありがとうございます。
是非ともブックマークと評価をよろしくお願いします。