260話目 アズーリ伯爵の悪い噂?
いつも読んでいただきありがとうございます。
今日もよろしくお願いしますねー!
色めきだっている二人はまだまだアズーリ伯爵の話題に興味津々で、
「やっぱりそうじゃないかと思っていたんですよ!」
「そうよね!
だって、休みが明けるたびにいつもアズーリ伯爵様の傍にいる女性生徒が
増えいっていたものね!
この夏休みが開けた後には、コレット様もあの輪の中に入っていたし!!
うそぉ!? 夏休み前まで全然接点がなかったし、
何より真面目で恋愛事なんて絶対に興味がないと思っていたコレット様が
どうしてアズーリ伯爵様のハーレムの一員にいるの!?って学園内で
すっごく噂になったものね!!」
「びっくりしたわよね! あのコレット様が!?
どんなロマンスが夏休みの間にあったのかしら!!
真面目で恋愛は学園生活には不要って言われていたのに
ここに来てハーレム入りしたんだもん!! 本当に驚いたわよ!!」
「コレット様がメフィスト領内に現れたヒュドラによって窮地に落ちたところを
たまたま通りかかったアズーリ伯爵様が通りかかって助けたって話よね!
そこから恋に落ちて、タイミングよく長い夏休みに入っているから、
逢瀬を重ねながらあっという間にベッドイン!」
「そこからアズーリ伯爵様のテクニックにハマってしまって、
もうアズーリ伯爵様なしでは生きていけなくなってしまったのね!」
「絶対そうよ!
そうじゃなきゃ、あのハーレムの一員になろうとは思わないわよね!」
「そうよねぇ~!
あの一員の中で寵愛を受けようと思っても
メンバーが凄すぎてなかなか勝てるなんて全然思えないものね!」
「だけどさ、今のラガー様の話を聞くと……
アズーリ伯爵様って……暴れん坊みたいじゃない?」
「わかるぅ~! 一人二人じゃ足りなくて三人四人と手を出すのなら、
あのハーレムに入っても絶対に手を出してくるって分かるわよね~!」
「ねぇ~! だからコレット様もあの中に入ったんじゃない!?
私達も今からでも入れないからしら! あのハーレムの中に!!」
「そうよね! 時代をときめくアズーリ伯爵様の愛妾になれるなんて将来安泰よね!
アズーリ伯爵領は今でも相当潤っているって話なのにも関わらず、
今もまだまだ発展途上だから私が生きているうちは絶対に左うちわのはずだしね!」
「そうよそうよ!
船を持っているのもアズーリ伯爵様だけだし、
アズーリ商会は今や王都一の呼び声が高いじゃない!
そんな商会の会頭をやっているアズーリ伯爵様の愛妾になれなんて
将来安泰以外ありえないわよ!
それもアズーリ伯爵様の愛妾となれば、他の人達からの羨望の眼差しが一心に!
ああ……想像しただけでもみんなからの視線が気持ちがいいわ♪」
「そんな私達を見て、こちらに聞こえるように陰から
『所詮愛妾のくせに』とか言われたぁ~い!
それで言ってきた相手に、
『そんなあなたは愛妾でもないのでしょう?
貧しい家でセコセコ過ごしているのでしょう?
アズーリ伯爵様は国王様付きで王国のために働いておりますけど?
え? 何? 小役人として頑張って王国に尽くしているの?
へぇ~……それでどれだけの影響力があるの?
何かあれば即国王様に意見を述べることができるのよ?』
って言いたいわぁ~!!
絶対に苦々しい顔をしてこっちを睨んでくるのだけど
言葉が言い返せない!! ってなるわよねぇ!!
ああぁ~気持ちがいいわ!!」
「言いたい! 私も言いたいわ!
それで私達を鬼のような顔で歯ぎしりしながらしている様を見てみたいわね!!
それの顔で刺すような視線をこちらに向けてくるのを
感じながらニッコリとほほ笑みがしたい!!」
……二人の会話が想像以上に膨らんでいって
すでに俺の手からは完全に離れているのだけど……
あとひどい噂は一応入っているけど、結論が……想像していたのと違いまけど!?
愛妾有りなの!?
ってか、ハーレムに入りたいってどういこと!?
え!? だって、ハーレムだよ? 自分は何番目かなんだよ?
一番じゃなくていいの!? 二番でもいいの!?
……ハ!? もしかして俺にもチャンスが!?
「そんなに二人ともハーレムに入るのに興味があるのなら……
私のハーレムになんてどうだい?」
ドヤ顔で誘うと、今までキャッキャッと騒いでいた女子生徒二人の顔がいきなり……
スンと真顔になって、
「ないわ」
「冗談でも勘弁してよね」
そして、更に同じタイミングで声を揃えて、
「「マジで無理」」
……真顔で言うのは止めてもらっていいですかね……
えぐるような衝撃の言葉をかけられてしまって、ガッツリとショックをというか、
ダメージを受けてしまった俺……
そんなダメージをを受けている俺から完全に見切りをつけて、
楽しそうにアズーリ伯爵の話をしながら二人は教室を出ていくのであった。
……まあ、当初の目的である悪い噂を流すというのは達成できたから良しとしよう……グスン……
いつも読んでいただきありがとうございます。
是非ともブックマークおよび評価をお願いします。
そのワンポチが!! 明日のやるきになる!! かも!?




