25話目 枢機卿の実力 (エール視点)
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ちょっと短いので、+も後程付いてきまーす!
「大変でしょうけど、お二人とも走ってくださいねぇ~。」
そんな俺の軽い言葉を聞いて、何とも言えない表情をしながらも
俺の言葉を素直に聞いてくれて走りだす枢機卿とその娘さん。
いやぁ~、あの信者たちを馬にして歩いていた娘さんが、
こんなに素直に従ってくれるとは思わなかったよぉ~。
担いで逃げないとダメかなっとか勝手に思っていたのに・・・
もしくは俺が馬の役目を・・・
いいかも・・・
いやいや、いかん!
今はそんな思いに浸っているわけにはいかなかった!
それにそんな娘の親である枢機卿だから、
きっと傍若無人な言葉を喚き散らすかと思っていたのに
それとは真逆で逃げる前にマコトに対してあんな言葉をかけるとは
まったく想定外だよなぁ~・・・
この二人は案外いい人なのかね?
まあ、貴族だから、表の顔と裏の顔があるだろうから、素直には思えないけどね。
そんなことを思いながら二人を連れ立って逃げ出していた時、
「エール君と言ったか、君は私たちの傍にいるのではなく、
中央まで行ってから全体を見渡してどちらに逃げるか、
どうやって退却するのかの指揮を執るべきだと思います。」
そんな言葉を急に枢機卿が俺にかけてくるのである。
「いやいや、オリヴィア様に頼まれちゃいましたからねぇ~。
それにあの二人から抜けてくる魔物があった時には、
いの一番に命の盾をしないとあの二人に殺されちゃいますよ。」
「ノースベルト公爵令嬢は、皆を逃がせという命令だったと思いますが?
それを私たち親子が遅いから君が護衛に着くというのは、いかがなものかと思いますよ。」
まあ、ぶっちゃけ、二人とも厳かな服を着ているせいか、
他の兵士たちに比べて一段スピードが遅く、
俺がその二人の傍を離れられないといった感じだけど・・・
「あなた方二人の命もちゃんと守らないといけないんでねぇ~。」
「なら、こんな服はすぐに脱げと言えばいいでしょうに。」
「いやいや、そんなご命令を枢機卿やご令嬢にいえるわけ・・・。」
そこまで言いかけたところで、枢機卿とご令嬢の行動に唖然とする。
走りながら着ていた服や装飾品を投げ捨て始めるのだ!!
「ええぇぇぇ!?」
驚く俺に、枢機卿たちは平然とした顔をしながら、
「命あっての物種だ。それにこんな物で君に
迷惑をかけるわけにはいかないからね。」
その後一瞬止まったかと思ったら、履いていた邪魔なズボンも脱ぎ棄て、
身軽になる枢機卿と娘。
完全に見た目なんて気にする様子もない。
娘さんなんて・・・おうぅ♪
ちょっと目がそこから離せなくな・・・いやいや、うそうそ!
離せますから、そんな恐ろしい目で2人とも見ないでくださいよ、
冗談!冗談ですって!
「さあ、逃げよう。これでだいぶ身軽になったから、
足を引っ張るのは少しは減ると思います。
それと君はやはり全体の指揮をしっかりとりなさい。
私は、第三の殿として最後尾にいることにします。」
「いやいや!そんなことできないですけど!?
枢機卿がどうして殿に回ろうとするんですか!?」
そんな俺に対して、枢機卿とご令嬢が詠唱を唱えたと思ったら、
「“聖壁!!”」
唱えると後方に光り輝く壁が展開された。
「これで魔物の襲撃は防げるのです。
だから、私達が最後尾にいるほうがいいのです。
それぞれ出来る役割を果たしましょう。さあ、いきなさい!
生きて、美味しい酒でも酌み交わしましょう!」
そう言って、俺の尻を叩いて前へと行けと促す枢機卿。
・・・そうしよう。
そう判断を下して、俺は前へと進み、躍起になって逃げる騎士や兵士たちに指示を出す。
「おらぁ~!お前ら!我先に逃げんじゃねえよ!
そっちの方が逃げるのが遅くなんだよ!
ほらぁ~!俺の指示に従え!命がけで逃げるぞ!!!」
そう叫びながら俺は俺の出来ることを全うするのである。
・・・伊達に枢機卿をやってない・・・か・・・あのオッサンは・・・
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。
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