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異世界転生には、夢も希望もございませんでした  作者: Taさん
第八章 想定外の夏休み
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216話目 純粋無垢なルビーさん!

いつも読んでいただきありがとうございます。

今日もよろしくお願いしますねー!

「あぁ~夏休みは、来年のヒュドラ種対策に

 ドラゴンでも狩りに行こうかと思っていたのに……」



そんな俺の言葉に涼しい顔をしてローズが、




「じゃあ、ついでに狩っておきますか?」



「はぁ~そうだな……。

 どうせ辺境に出向かないといけないのなら、ついでに狩っておくかぁ~」



そんな俺とローズの言葉を聞きながら

何とも言えない表情を浮かべてルビーが口を開く。




「……ドラゴン討伐がついでって……

 ドラゴンは天災級の魔物なのよ? それを……ついで?」



そんなルビーの言葉に俺はニッコリとほほ笑みながら、




「良かったじゃん、これでルビーもドラゴンスレイヤーの仲間入りだよ!」



「いやいや、聞いていた? 私の話を!!

ドラゴンは、天災級なのよ!

そんな相手に何で私も巻き込まれなきゃいけないのよ!!

 行くのならあなた達だけの時にしなさいよ!

 いやよ! 全然ドラゴンスレイヤーなんて称号欲しくないのだから!!」



そんな抗議をしてくるルビー。


まあ、当然な抗議だけど……


ただ、さらりと流しているけど、盗賊討伐にルビーも行くことになっていることに

なっているのはいいのかな?


たまたま俺とローズが討伐の予定を話している部屋に

居合わせただけなのに……


まあ……ローズの目が怪しく光っているので、

ルビーに教えることはしないけどさ。




「……サウスベルト侯爵家に箔が付きますね」



ニッコリとほほ笑むローズ。

ローズからの言葉を聞いたルビーは、




「……箔……付くかしら?」



……ローズの甘い誘惑に耳を傾けてしまったね……


それが危険なトラップだとも分からずに……




「当然でございます!

 今は残念ながら侯爵家という身分にも関わらず、

 近年までの貧ぼ……清貧の影響もあって見下されていた部分もあります。

 ですが、近年では目覚ましい発展をなしえています!


 “……完璧にマコト様のおかげですが……それにも関わらず”


 発展が急激だったためか、もしくはそれを認めたくない思いからか、

 サウスベルト侯爵家に対して成り上がり者など蔑んだ言われ方をしております!

 あぁ~何と嘆かわしい……


 “あと、アズーリ子爵の腰巾着とか、

  そもそもマコト様も成り上がり者と呼ばれているせいかもしれませんが……”


 あぁ! 本当に嘆かわしいことです!

 ですから、ここにサウスベルト侯爵家の子女であるルビー様の活躍が加わることで、

 そんな蔑んだ目なんてどこへやらでございます!


 “……まあ、マコト様のおかげなんでアズーリ子爵の愛妾とか、

  言われるかもしれませんし、そもそも名も広まらないかもしれませんけどね……”」



ちょいちょい小声で言っている言葉が気になるけど……


そんな思いを俺が抱くなか、

ローズの狙い通りに甘い言葉しか聞こえていないルビーは、




「……確かに……私がここでドラゴンスレイヤーの称号を得れば……

 侮る連中なんていなくなるわよね……

 そうよ! 絶対にいなくなるわ!!」



顔を上げて目に力強さが宿っているけど……


結婚相手もいなくなると思うよ……


え、だって妻がドラゴンを討伐することが出来るって恐怖でしかなくない?


俺ならごめんだね!


そんな判断はまったくもって出来ていない様子のルビーは、

ローズへとまっすぐな顔を向けると




「私やるわ! サウスベルト侯爵家のためになるのならやるわ!!

 そこに命をかけるだけの価値があるもの!!」



「さすがはルビー様!! 私の目に狂いはなかったです!!

 きっとルビー様ならやり遂げられると思っております!!

 それに今回はルビー様のフォローにマコト様と微力ながら私もおります。

 今回のドラゴン討伐は間違いなく果たせると思います!」



「もちろんよ!! 私ならやれるはずよ!!」



力強く握った拳を高々と上げるルビー。


その横でボソッとローズは含み笑いを浮かべながら、




「……本当にチョロい人……」



と楽しそうに小声で呟くローズ。



……ルビーさんよ……


先日もローズに制服の案件で騙されたのに、

また同じように騙されてますけどいいんですかね?


仮にも侯爵令嬢ですよ?


成長の跡が全く見られませんけど?


……いやまあ、面白いから黙っておくけどさ


ローズが言った言葉だと矢面に立たされるのルビーさんですけど?


俺達は補助って言ってたし……


まあ、本人もやる気になってるから余計な言葉は言わないけど。


というか、なぜ辺境の盗賊や山賊達の討伐にアズーリ家の兵士達ではなく、

俺とローズ、それとルビーなんて少人数で行くことになっているのか分かります?



ローズの中ではあなた……


エサとして使うために呼ばれてるんですけど!?


そして、今の話の流れからドラゴンのエサにもされることが決定しましたけど!?


いいんですか!?


思わず尋ねたくなるけど、ローズの黙って!っという圧のこもった視線と

エサがない場合には、こちらが頑張って探さないといけないという

面倒なことになるので言わないけど……



チョロイン ルビーの身はいかに!?


いつも読んでいただきありがとうございます。

是非ともブックマークおよび評価をお願いします。

そのワンポチが…やる気スイッチに直結して……いる?

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