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178話目 フィラ・フォン・ブルトクラット(同級生1)

いつも読んでいただきありがとうございます。

今日もよろしくお願いしますねぇ~♪

翌日寮の入り口に集合したBクラスのメンバーは、

なぜかフル装備で集まるように言われていた。



嫌な予感しかしない……



ただ、俺が微妙な気持ちになっているのとは別に

他の入学生達はなぜかやる気に満ちていて、

知った顔や仲良くなったのであろう学友達と今か今かとおしゃべりをしているのである。




「はい、皆さん注目!!」



現れた先生が俺達に声をかける。

皆が先生の方へと視線を向けると、先生が説明を始めた。




「皆さん、今日はこれから冒険者ギルドに行って、その後ダンジョンに案内します。

 その後は、討伐した魔物の魔石を持ってギルドに帰って換金の仕方までを教えます」



……うん?




「それと明日のことも今もお話しますが、明日も同じ時間にここに集合です。

 その後は、王都内をご案内した後で、学園の方に戻ってきて、

 学園の生協に向かい、バイトの案内、求人の状況、申し込みの仕方を教えたいと思います」



……はぁ?




「それと明後日からは、学園入り口の横にあるBクラス専用の教室で

 午前中は授業を受けてもらい、午後からは自由となります」



……なるほど学園入り口にある方が、午後からのバイトや狩りに行きやすいと……



よく考えてらっしゃる学園側は!!



って、違うわ!!



思わず手に持っていた剣を地面に投げつけそうになるが、何とか踏みとどまる。


え? 何? 学園に金を稼ぎに来ているの?


そんな俺の疑問を周りにいた生徒たちが解決してくれる。




「これで自分の小遣いが稼げるぜ!」



「いいなぁ~、俺なんか親から稼いだ金を送れって言われているんだぜ。

 確かにうちの実家何て本当に金がないし、兄達も学園に通って稼いだ金を送金していたから

 親も完全に期待してさぁ~、困るんだよねぇ~」



そんなことをいう男子生徒たち。その反対サイドには女子生徒たちがいて、




「バイト先で上位貴族の屋敷あるかな?」



「あるってお姉ちゃんが言っていたよ。

 そこでお手つきされて、今では子爵家の側妻になったんだよねぇ~」



「うっそ!? マジ!? 私もなりたいいぃ~!」



「私だってよ! だけど、上位貴族のくせに金がない家もあるらしいから、

 しっかりとそこはバイトに行って、

 中身を吟味してから既成事実を作ったほうがいいってよ」



「言えている! うちの寄り親なんて、マジでお金がなくて、

 寄子達にお金を借りているんだよねぇ~」



「あえりえない! マジ無理! そんな家はパスよ!

 ああ、早く明日になってバイトの求人見せてくれないかなぁ~」



……たくましすぎるな……



こんな女子生徒がうちに求人でくるかもしれないので、気をつけよう……


一部過激な後妻や側妻狙いの女子生徒たちもいるが、

他のまっとうな?女子生徒たちも先ほどの男子学生たちと一緒で、

お金を稼ぎに来たという感じだ。


なるほどね、実家で地方だとお金を稼ぐのもなかなか大変だし、

それに対して王都であれば高額なバイトもあるし、

ダンジョンもあるからそこでお金を稼ぐことが出来ると……


そりゃぁ~、学園内でBクラスの生徒達を見ることないって!!


というか、こうなると……また俺のゲームの知識が使えなくないか?


いや……そもそもゲーム内だと恋愛が中心であり、出会う方法とか、

あとはまあ戦いのパートはあるけど……今更ながらに使える知識ではない?


思わず一人うなだれていると、




「……大丈夫?」



気がつけば一人の女の子が俺の横に立っていた。


見たことがない女の子で、小柄で銀色の長髪をしている。

少し灰色がかった目でこちらをジッと見てくる。




「ああ、大丈夫だ。ところで……」



誰かと尋ねようとしたところで、先に彼女が俺に名前を告げてきた。




「……フィラ」



「そっか、俺は……」



そこまで言いかけたところで、俺の言葉を遮って、




「……知っている……マコト・フォン・アズーリ子爵……

 ドラゴンスレイヤー……デーモンスレイヤー……有名人……だから」



「お!」



有名人という言葉を聞いて、ちょっとテンションが上がったかと思ったら、




「王太子殿下に……嫌われている……だから……誰もあなたに話しかけない」



「……そ、そっか……」



なるほど……それで皆さん遠巻きに俺を見ているだけで、

誰も話かけてはくれないのね……


視線を周りに向けると誰もが視線を明後日の方向へと向けてしまい、

誰とも視線が合わない。


ちょっと凹んでしまうけど、それでもこうやって話しかけてくれる子もいるんだ! っと、

自分に言い聞かせて、




「よくそんな状況で俺に声をかけれたな?」



そんな俺の質問に、




「……強いから……これからダンジョンだし……命の危険がある……

 だから……傍にいれば……命を守ってくれるかもしれないから」



なるほどね。それなら納得ですわ。

まあだけど、そんな素直な返答には好感はもてるわな。




「まあ、傍にいるならフィラの身も守るよ」



「……ありがとう……」



そんな会話を交わしていると……


いつも読んでいただきありがとうございます。

是非ともブックマークおよび評価をお願いします。

そのワンポチが…更新に影響が!? ありませんが、やる気には直結しますので!

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