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173話目 ブレイブ王太子殿下登場!

いつも読んでいただきありがとうございます。

今日もよろしくお願いしますねー!

オリヴィア付きのシャンパンとヴァインのことを次にあったら、

絶対にしばくと考えている中、こちらに近づいてきたエラが俺に尋ねて来た。




「ねえ……ブバルディアと知り合いなの?」



……そう尋ねたくなるよね……


俺が意気揚々と知り合いの感じで話しかけていって、

スノウホワイトがまったく俺のことを知らないと言ってきたのだから、

当然、尋ねてきますよね……




「……一応……昔命がけで助けたんだけどね。

 子供の時に恐ろしい暗殺部隊が襲撃する中で、

 彼女を背負ってブバルディア領まで逃げた。

 まあ、確かに名前は名乗らなかったし、

 彼女が覚えていなくても仕方がないか……」



「……夢でも見ていたんじゃない?」



何とも言えない表情でエラが見て言ってきたので、




「そうかもしれない……」



もうこの一件はこれで終わりにしよう。

ここで彼女に当時の話をしても……取り巻き達が完全にこちらに対して

牙をむいてきているので何も言えないし……


スノウホワイトとは、これで縁も切れたなと思っていると、

今度は囲うように出来ていた人だかりがある一点の後ろの方から

徐々に左右へと人が分かれていった。




「ゲぇ!!」



エラがその方向を見て、その原因を見た瞬間に

しかめっ面をしたかと思ったら、そんな声をだす。


それに追随するようにエミーもまたしかめっ面をする。

エラとエミーを追随するようにスノウホワイトも視線を

その人垣が割れている方へと向けて、すぐに頭をたれた。




「やあ、ここにいたのか、みんな。誰も来ないから、僕自ら探しに来たよ」



にこやかに表れたのは、ブレイブ・フォン・ロイヤルハイアット。

このゲームの主人公であり、ロイヤルハイアット王国の王太子殿下だ。


声をかけられたのは、メインヒロインであるスノウホワイト、エラ、エミーの3人であろう。


そんな3人はそれぞれ、頭を下げた状態から、

王太子殿下の頭をあげよっという声が掛けられると頭を上げて、




「お久しぶりでございます、ブレイブ王太子殿下」



スカートを摘まんで優雅に挨拶をしたのはエミー。

まずはエルフ王国の王女から挨拶を、

そして続いてスノウホワイトがスカートを摘まんで、




「お久しぶりでございます。この度は、学園入学おめでとうございます」



……いや、そのセリフはそっくりそのままスノウホワイトもそうじゃない?


っと思っていると、その言葉を受けたブレイブ王太子は、

ちょっと顔を引きつらせて、




「あ、ありがとう」



……何でこいつは顔を引きつらせているんだ?


それもあの女好きの王太子殿下が、

そんな短い言葉だけで終わらせるってどういうこと?


思っていたのと違うけど? ゲームでもこんな感じだったっけ?

思い出そうとしていると最後のエラが挨拶を発した。




「わざわざ迎えに来なくてもかまいませんけど?

 それに王太子殿下は、本日Aクラス代表として、

 生徒代表挨拶を述べると聞いております。

 ので、こんなところで油を売っているお時間はないのではないですか?」



……こいつは棘のある言い方をするな……誰にでもこうなのか?



そんなエラの言葉を聞いて……というか、聞いてないなブレイブ王太子殿下。

鼻の下を伸ばして、制服を着崩して胸元を開けているエラの胸元を

ガッツリと視線が向けられていた。


その視線を明らかに不快そうな表情を浮かべて受けているエラは、

さすがに胸元を閉じる。すると……




「あぁ~……」



残念そうな声を漏らしたブレイブ王太子。


ただ、そこで意識が周りに向いたことで、

みんなからの視線が冷たいものになっていることに気づいたのか、

慌てて咳払いして、




「お、おほん! あ、えっと……あ、ああ!!

 そうだ、これから3年間同級生となるのだから、敬称や敬語など不要だ。

 ブレイブと呼んでくれ!」



3人に満面の笑みで訴えかけるブレイブ王太子殿下。

それに応えるように3人……




「かしこまりました、ブレイブ王太子殿下」



「承知しました、ブレイブ王太子殿下」



「王太子殿下、これからよろしくお願いします」



‥‥…誰一人、ブレイブ王太子殿下の言葉に応えることはなかった。




「プフ……」



周りにいる人だかりの中から、笑いを押し殺す声が聞こえてくると、

その方向を鬼の形相で睨む王太子殿下。


王太子殿下の周りにいる取り巻き達が、王太子殿下の睨みと連動するように

その笑い声が聞こえてきた方向へと駆け寄っていき、




「貴様か!! 今、笑ったのは!!」



「ち、ちがう!! お、俺じゃないです!!」



「なら、貴様か!!」



「ち、違います!!」



「なら……」



その場所にいた男女問わず詰問をしていく取り巻き達。

だが、誰も王太子殿下を笑ったという言葉を発する者はおらず、

取り巻き達が困惑していると、それに痺れを切らしたブレイブ王太子殿下が、




「笑ってないはずがない!!

 ならば……その場にいる連中、皆同罪だ!!

 今すぐその場にいる連中を皆連行しろ!!」



「「「は!!」」」



「“は”じぇねえだろう!?」



思わず、ブレイブ王太子殿下と取り巻き達のやり取りに

ツッコんでしまった……ツッコんでしまってから、後悔する。


ブレイブ王太子殿下からの鬼の形相が俺を捉えて、

取り巻き達も俺に対して、一瞬あっけに取られたが、

王太子殿下の様子を見てから俺の方へと駆け寄ってきて、

いきなり一人が胸倉を掴んできたかと思ったら、




「貴様!! 今、ブレイブ王太子殿下の言葉に反発したな!!」



そんな言葉を皮切りに他の取り巻き達も俺に罵声を浴びせてくる。




「ブレイブ王太子殿下の言葉が聞けないと言うのか!」



「不敬罪だとわかっているのか!!」



「貴様ごとき、家ごと潰してもいいんだぞ!!」



……こいつらヤバいよ……



ただ、それよりもブレイブ王太子殿下の方は、この光景を見て、

ニヤニヤとしているのが、もっとヤバい……


次の王様はブレイブ王太子殿下になるのだけど……この国……大丈夫か?


不安しか過らないこの状況……


いつも読んでいただきありがとうございます。

是非ともブックマークおよび評価をお願いします。

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