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異世界転生には、夢も希望もございませんでした  作者: Taさん
第六章 城塞都市サウスベルト
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162話目 ルビー・フォン・サウスベルト15 ルビーが追い剥ぎになる!?

いつも読んでいただきありがとうございます。

今日もよろしくお願いしますね!

「……いや、待って……それなら!

 今からでも遅くないわ!

 借金を返して、こんな契約書を無効にしてやるわ!

 言いなさい! 言いなさいよ! お父様が熱を上げている女性がどこにいるのか!!」



「教えてもいいですけど……どうするおつもりですか?」



「そんなの決まっているじゃない!!

 すぐに問い詰めてお父様が貢いだお金を返してもらうに決まっているでしょう!!」



「なるほど……ですが、すでに渡してしまったものを奪い返すというのは、

 いかがなものかと思いますけどね……

 権力を持った? ご令嬢が強奪するというのは、

 育ちの悪さが目立ちますし……

 それに領民のお金を収奪するというのは……」



「ひどい響きの言葉を選ぶんじゃないわよ!!

 それも律儀に3種類も選んでくれてね!!

 あと普通にディスって来てんじゃないわよ!!

 育ちが悪い!? はん! いいわよ! もう!

 そんなことを言える立場じゃないもの!

 今、ここでやらなくては私は売られてしまう立場になるのよ!!」



そんな叫ぶ私に対して表情を変えずにローズが……




「ドナドナドーナ、子牛を乗せてぇ~……」



「ドナ〇ナ歌ってんじゃないわよ!!

 まだ私は売られてないわよ!! 馬車に乗せられてもいなわ!!

 すぐに返してもらいに行けばいいだけじゃない!!」



ガッツリ睨むがどこ吹く風のローズは、




「……そうですね。

 ですが、相手がお金を持っていなければどうするのですか?」



「……はぁ? あのクッソ悪趣味は王都でやるんでしょう?

 まだ王都に行ってないのにお金がないなんてことはないでしょう!

 ……いや……もしかしてすでにサウスベルトであの悪趣味をやって、

 ストレス発散しているの!?」



「いえ、それはないです。

 そもそもサウスベルトでは、みんながみんな貧しいので、

 自分だけが貧しいという感覚を領民が持っておりませんので」



「……ひどい言われようだけど、まあ、それならお金を使うことはないわね……

 っていうか、今はそんな状態だけど、すぐに皆が裕福な家庭になるわよ!!」



「マコト様のおかげですけどね……」



「ありがとうございまーす!!

 これでいい? これで満足でしょう! 足りない?

 感謝してまーす! これだけ言ってあげればいいのでしょう!!」



「……嘆かわしい……空から見ている爺様がどう思われるか……」



「まだ死んでないわよ!! 今も隣の部屋で待機しているわよ!!」



「……そうでしたね。

 それでお話を戻しますけど、お金を持っていないと言うお話でしたね」



「そうよ! それよ! 持ってないわけないじゃない!!

 あれだけの大金を集めて何に使うと言うのよ!!

 そんな大金を使う場所は悪いけど、サウスベルトにはないわよ!!」



「貧しいですからね……プフ!」



「今すぐ息の根止めるわよ!!

 いいから、言いなさいよ!

 何でローズ! あなたは彼女がお金を持っていないと思っているのよ!

 そう思う根拠を言いなさいよ!!」



「それは彼女が、王宮務めの紹介状を買ったからです」



「……はぁ?」



思わず間抜けな声が漏れる。

いえ、だって、ローズは今紹介状を買ったと言わなかったかしら?


王宮に務めるための紹介状何て買えるものなの?


そんな私の疑問に対して、ニッコリとほほ笑みながら回答をしてくれるローズ。




「普通の紹介状は、王宮に務めるにあたっての試験を受けさせてもらうための紹介状です。

 ですが、今回マコト様が用意したのは確実に王宮に務めることが出来る紹介状でございます」



「……そ、そんなことができるの?」



恐る恐る尋ね返すと、ローズの方は断言した言葉を述べる。




「もちろん、それなりのコネがあればですが……

 マコト様ほどになると王様の弱みの一つや二つ……

 100個くらい持っていますので、余裕です。

 何ならサウスベルト侯爵家を潰すように王様に掛け合っても

 いいくらいのネタは持っていますからね」



「……サラりと恐ろしいこと言ってんじゃないわよ……」



飄々と澄ました顔でその口から恐ろしい言葉を述べるローズ。



……こいつらなら……本当に持ってそうだし……




「話を戻しますが、ですので、マコト様が用意した紹介状を手にした彼女は

 すっからかんになってしまったのです。

 あ、ですが、お優しいマコト様は、王都までの旅費と王都での一カ月間の宿泊場所は

 用意して差し上げてありますので、ご心配いりません。

 それと追い剥ぎ狙いの極悪令嬢の魔の手から守るための

 護衛も用意しておりますのでご安心ください」



「何で私が追い剥ぎ狙いの極悪令嬢って言われなきゃいけないのよ!?」



「ですが、するんでしょう?

 ちなみにですが、護衛はマコト様が務めますので、

 ステキなご計画を練って襲ってくださいね。

 じゃないと、マコト様が暴れてしまって、

 ちょっとサウスベルト崩壊させてしまうかもしれませんからね」



「いやいや、サウスベルト崩壊をそんな軽く言わないでくれる!?

 それと何で悪役の彼女を守ってんのよ!?

 私達を救うことをするのがこの場合の正義じゃない!?」



そんな私にそっと肩に手を乗せて、ニッコリとほほ笑むローズが……


いつも読んでいただきありがとうございます。

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