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異世界転生には、夢も希望もございませんでした  作者: Taさん
第六章 城塞都市サウスベルト
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149話目 ルビー・フォン・サウスベルト3

いつも読んでいただきありがとうございます。

今日もよろしくお願いしますねー!

それから数か月後……



「……」



その光景を見た瞬間から開いた口が塞がらなかったわ……


その理由は……




何も知りもせずにサウスベルトにある不毛の土地を購入して、

さらにはサウスベルト侯爵家とアズーリ家の取り引きを聞いた貴族達が

アズーリに接触して土地の購入を打診したらしい。


最新の土地保有者のリストを見ると、南部のサウスベルト近郊の半分まで

所有者はアズーリのクソガキに変わっていた。

それを見て思わず笑い声が漏れてしまう。




「何も知らずにバカな奴ね、フフフ……」



確かにあのクソガキが買った土地は二束三文の土地であり、

土地を安く買えると分かったら欲を出していっぱい買ったのは理解できるわ。

ただ……



それがいかに愚かな行為だったかをすぐに実感することでしょうね!!



笑いが止まらないわ!! おほほほほほ!!



きっと今ごろは不毛な土地だと初めて知って、右往左往しているはずだわ!



そこから焦り始めて、何とか水を確保しようと考えて

最終的な結論は井戸を掘るという行動に移ると思うけど……



それがまったくダメなことを実感するハメになるのよね!!


そんなことは私達だってやったわよ!


やったけど、死の水の影響で井戸の水すら飲み水にも農地用の水にも適さなかったのよ!!


フフフ……そのことを知って、

絶望する顔を見れないのが本当に残念だわ!


想像しておくだけで我慢をしておいてあげるけど……


ああ、見たいわね……何なら訪問しに行っても……


行ったら、怒りをぶつけて私に責任をとれとか言ってくるかも知れないわね……


……いや、それならそれで契約書をたてにすればいいだけよね。

契約書まで用意しておいて、それが自分の足を引っ張るとはね……フフフフフ!


あのクソガキの生意気な面が凹んでるところをみたいわ!


そうと決めれば訪問しようじゃない!!




「爺!」



呼鈴を鳴らして爺を呼ぶ。

ちょっとフライングで爺のことを叫んじゃったけど、今から見れる楽しみのせいよ!!


部屋を訪れた爺にすぐに出発できるように準備を指示して、

すぐにアズーリのクソガキの所へと向かうのだあった。


そして、そこで……


信じられないものを目にするハメになるとは思っても見なかったのである……




「あのクソガキ、どうしてサウスベルトの街の中に住んでないのよ!!」



爺に悪態をついてしまうが、それでも理解に苦しんでいた。


アズーリのクソガキは、どうやら自分達が

今度治めることになった土地に住んでいるらしい。


それもかなり北の方にあるらしく、整備もされていない土地であるため

馬車では向かうことが出来ずに、自分で馬に乗って向かうしかない。




「……奥様がいて、その姿を見られると……」



爺が私が騎乗している姿を見て爺は何とも言えない表情で見てくるけど、




「誰も見てないわよ、こんなとろこじゃあ。

 それに私は騎乗得意なのよ。腕前はサウスベルトで一、二を争うくらいだと思っているわよ」



「お嬢様……女性なのですよ?

それに相応しい趣味を持っていただかなければ、

 亡き奥様に会った時に爺は何と言えばよいのか……」



ため息をつく爺に、




「だけど、そのお陰もあって、武芸に秀でてるじゃない!

それで南から攻めてくる魔物たちを何度も撃退したわ!!

 これってものすごくサウスベルト侯爵家に貢献していると思うけど?」



「それはそうですが……それでも女性として振る舞いをしていただかないと……」



「そんなこと言っても、これからしばらくは僻地だし、

 魔物に襲われる可能性もある土地よ?

そんなところにいる今の状況で女性らしさなんて、まったく役に立たないわよ」



「ですから、爺は反対したのですじゃ!!

それをサウスベルトの今後に貢献してくれているアズーリ子爵様にお礼を述べるために、

 サウスベルト侯爵家を代表して行くと言われれば……

 これ以上反対することは申し上げることも出来ないではないですか……」



「そうよ! これはサウスベルト侯爵家として、大事な仕事でもあるのだから!

お父様では、魔物と戦うなんて無理なんだから、私しかいないでしょう?」



「それならそれで連れていく護衛を増やせば……」



「そんなお金はないでしょ!

今回の件でだいぶ潤ってきたとはいえ、そんな簡単に使えるお金じゃないのよ!

なら、少ない予算でやっぱり私が適任じゃない!」



まだ完全には納得出来ない爺はブツブツと言っているけど、

そんな爺を無視して私は前を向く。


そろそろアズーリのクソガキが手をかけ始めたという土地が見えてくる頃よね……



いつも読んでいただきありがとうございます。

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