139話目 リヴァイアサン来襲 ~リヴァイアサン視点~
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次から次へと現れるサーペントに目掛けて槍を
これでもかと投げている時だった。
今まで襲ってきていたサーペントとは次元の違う魔力を帯びた魔物が
こちらへと近づいてくるのを感じたのであった……
我を慕う者達が殺されている!!
水を伝ってくる我を慕う者達の悲鳴に断末魔が、絶えることなく伝わってくる!!
その声、叫び声を聞いて、我はすぐに巣穴から飛び出していったのだ!
我が泳ぐ早さは、どの者よりも早い。
すぐに目的の場にたどり着くのだが、
その間にも多くの我を慕う者達がその命を断たれていた!
許さんぞ! 許さん! 絶対に許さんぞ!!
「……すいませんでした……」
頭を垂れる我……なぜ? こうなった?
我が近づくとすぐに何かが体を直撃した!
ただこの程度の一撃で、我の体にダメージを与えようなどとは、片腹痛いわ!!
我に当たって、砕け散る飛んできた物を見て
すぐにこれが人種が作った物であることを悟る。
か弱き人種は、狡猾にも道具を使ってくるのを知っているからだ!
人種ごときが、我を慕う者達に手をかけるなど! 許されると思うなよ!!
簡単には死なせぬ!!
一匹一匹、海底に引きずり込んで苦しめて、死ぬ間際に我が噛み殺してくれる!!
……どうして……この時点で警戒しなかったのかが……悔やまれる……
か弱き人種ごときに我を慕う者達が、殺されているのだ……それも多くの者が……
冷静に考えたら……おかしくない?
我を慕う者達が暴れれば人種などどれだけいようとも
物の数にもせずに噛み砕いていけるというのに、
絶え間なく続く断末魔を聞けば、一方的に殺戮されていることに気づくだろうに!!
あぁ~! 我のバカ! 間抜け!
……1つ言い訳をさせてもらえるなら……あんな化け物がこの世にいる?
怒りに任せて水面より身体を出した我に目掛けて、
「聖剣技! グングニル!!」
その叫び声とともに何かが飛んできたと思ったら、我の身体を掠めていく!
ただし、掠めただけとはいえ、そんな緩い意味ではない!
魔力壁を軽々と突き破って来たんだけど!?
我、これでも竜種!
この世界において、最強とも呼ばれる竜種の一端を担う者だ!!
そんな我の魔力壁をかするぐらいで砕いていく、何かは……なに!?
「チッ! 水飛沫のせいで狙いを誤った……」
小さな人種が舌打ちしながらそんなことを言っている。
こいつだ!
こいつが元凶だ!!
我を慕う者達を殺し回っているのは!!
魔力壁を破られたことなど、この瞬間に忘れて怒りで血が上る!!
「我を慕う者達を殺戮したのは貴様かぁ!!」
我の声を聞いた人種どもは、立つことすら出来ずにその場に平伏せる中、
2匹の人種……いや、一匹は人種モドキのエルフ種か……だけが、平然と立っているのだ!!
そして、我に向かって、
「なんか……違うのが出てきたけど……親玉かな?」
「だと思いますけど……ちょっと区別が私にはつきません。
ちょっと派手なサーペントのような気がしますけど……」
エルフ種が我をチラ見してそんなことを言ってきやがった!!
一気に頭に血が上り、激昂する!!
「我を我を慕う者達と一緒にするな!!」
怒号が飛んだというのに、まったく響いた様子もない。
ただ驚いた様子でこちらを見てくる。
なんだ、今更ながらに我という存在の偉大さに……
「こいつ言葉しゃべってんじゃん!」
「はい、喋ってますね」
我の言葉の内容に耳を傾けることなく、
我が言葉を話していることに興味を持つ。
「……舐めてるのか? 人種とエルフ種ごときが我を愚弄す……!?」
ジュワン!!
という音ともに我の魔力壁を貫通する何かが頬を掠めていった。
その何かを飛ばしたであろう気がつけばこちらに剣を向けていた人種の方が、
「あ、そういうのはいいから」
面倒くさそうに言葉をかけてくる。
そのあまりの言葉と態度に我の逆鱗に触れる!!
「人種ごとき……が!! 我に……言葉を……痛い……」
気がつけば我の頬にナイフを少しだけだが、突き刺してくるエルフ種。
……あれ? 魔力壁は働かなかったのかな?
というか、いつの間に我の鼻の上に立っているんだ?
我が叫んでいた時は、人種の横にいたと思ったのだが……
「……蛇モドキごときが、マコト様に殺気を向けるというのは……
如何なものかと思いますが?」
……笑顔が怖い……敬語が怖い……
鼻の上に立つエルフ種がにこやかに我に話しかけてくるが、
話しかけてきながらゆっくりとナイフを我の頬に押し込んでくる。
たいした痛みではないが、それでもこの我に対して痛みを与えるという
許すまじ行為をするこのエルフ種に激怒する!!
する!
するのだが!!
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