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異世界転生には、夢も希望もございませんでした  作者: Taさん
第五章 ノースベルト襲撃
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115話目 球速改め、人速!

いつも読んでいただきありがとうございます。

今日もよろしくお願いしますねー!


誤字脱字の修正ありがとうございます!

私の節穴でご迷惑をおかけします……

節穴を何とか塞いでいこうと思いますが、

今後も誤字脱字の修正気づいたよろしくお願いします(>人<)

「次! どいつだ! 来い! 殲滅してくれるわ!」



そう言うや否や手短にいた魔物に対して、斧を振るう。


あまりの速さに一瞬で魔物の上半身が

いきなり飛ぶ光景に敵味方ともが驚愕して見入っていた。


そして、その動きが止まっている魔物を見逃すようなことは

絶対にないオリヴィアの二撃目が襲い掛かり、

また気づけば魔物の上半身が飛ぶのであった。


飛んだ魔物の上半身からは血が飛び散って、オリヴィアにかかる。

かかった血を腕で拭いながら、




「死にたい奴から前へ出ろ! 今すぐ殺してやる!」



どこぞの殺人狂みたいな言葉を発しながら次の魔物へと襲い掛かるのであった。

そんなオリヴィアに引きずられながらも剣を振るって魔物を……




「うへ!?」



変な声が漏れると同時に後ろへと引っ張られる俺!


振るおうとした瞬間にオリヴィアが別の魔物に斧を振るったせいで、

俺が鎖で引っ張られてしまい、変な態勢のままオリヴィアに近づいたのだが、

そこで目に入って来たのはオリヴィアが振るった斧が俺の頭を……




「死ぬ!!」



必死の思いで、高速で動く斧に手を当てて

何とかその斧の上へと身体を持って行き、事なきを得るのだが、

その際に斧に鎖が当たって、斧の勢いのまま俺はさらにあらぬ方向へと引っ張られて、




「ぐぇへ!!」



背中から地面にたたきつけられて、変な声が口から洩れてしまう。

そんな俺が地面にたたきつけられて、もがいている姿が目に入ったオリヴィアは、




「……貴様は……この非常事態に何を遊んでいるのだ?」



何てことを真顔で言ってきたのである!!




「遊んでねえし! この鎖に引っ張られて、魔物をた…ひうぅ!?」



そこまで言ったところで、今度は斧で俺に目掛けて突きをしてきたのを必死でかわす。

俺を狙った一撃ではないので、何とか紙一重でかわすことが出来たのだが……




「……死ぬ……このままだとオリヴィアに殺される……」



自分が殺されるのを自覚するには十分な時間だった。

だからと言って、あのオリヴィアの斧の一撃を受けきる鎖を叩き切るなんて……



いや! 俺にはある!! 聖剣技“エクスカリバー”が!



どんなものでも切り裂ける聖剣技があるじゃんかよ!!


すぐに詠唱に入り、剣に光を集めていくのだが……




「クゥ!!!」



そんな声を上げるホフマンが目に飛び込んできた。

市民を逃がす騎士たちを守るように相対していた相手は、




「魔族か!!」



魔物は違う、禍々しい気配を持っているためか見た瞬間にそう確信する。

さすがに強くなったとは言え、ホフマンの手には余る相手かもしれないと思った矢先、



ガシ!!



っと、オリヴィアに首根っこを掴まれた!?




「……え!?」



俺が呆然としていると、そのままヒョイっと身体を片手で持ち上げられた。

13歳とは言え、俺の身長は普通の大人と遜色ない身体のサイズをしているにも関わらず!!




「ちょ、ちょっとオリヴィアさん……」



いや、自分にこれから起きることがなにかは分かっている。

分かっているが、それを阻止する鎖があるのも知っている。


このままだと鎖が邪魔してただただ腕にダメージを受けるだけだから

オリヴィアに冷静さを取り戻してもらおうと説得しようとするのだか……




「なあぁに、この鎖の呪具は……」



「今、呪具って言った!! 絶対に呪具って!!

 やっぱりコレ呪いの品じゃねえかよ!!」



俺の叫びを一切無視して、振りかぶるオリヴィア。

もちろんボール代わりに俺を握って振りかぶっている。




「あるものを捧げるとその代償に鎖が伸び縮みしてくれるんだ」



「不遜な言葉が聞こえてきたけど!?

 捧げるって何!? 代償ってどういうこと!?

 しかも代償払って、鎖が伸び縮みするだけって

 全然代償との釣り合い取れてなくない!?」



そんな俺の言葉の羅列に応えるようにオリヴィアが握る俺に力が込められると同時に、

赤黒い鎖から禍々しい赤黒い光が漏れだす。




「いやいや、聞いて! 代償って何!?

 え? せめて投げる前に教えて!!

 じゃないと気になって気になって戦いどころじゃなくなるからさ!!」



そんな俺の言葉を聞いて、オリヴィアはいよいよ投げる態勢を作り、




「なぁ~に、代償は二つだ。一つは分かっていると思うが、寿命だ」



「分かってないから!? いや、薄々とは感じてたけど……

 寿命を差し出して、鎖が伸び縮みするだけって釣り合い取れてないけど!!」



そんな俺の言葉は当然オリヴィアには届かない。




「で、もう一つが呪具を使われた側の精神を削るのだ」



「俺!? 俺の精神が削られる!?

 寿命もそうだけど、伸び縮みするだけと等価交換まったくできてないんだけど!!」



「ああ、安心しろ。当然、寿命もマコトから代償として取られるからな」



「まったく安心できなぁーーーーーーーーー」



俺が言葉を言いきる前に投げたオリヴィア。


メジャーリーガー真っ青な球速……


いや、人速でホフマンの方へと飛んでいくのであった。


いつも読んでいただきありがとうございます。

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