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10話目 スノウホワイト・フォン・ブバルディア視点

誤字脱字の修正しました!

すいませーん!

目の前に広がる光景に思わず怯えてしまった・・・


最初は、何が起きているのかが分からなかった。

大きな声で目が覚めると目の前には、私を背にする子供が一人、

それを囲うように何者かがいたのです。


すぐ傍にその者たちの一味であろう男がおり、

その風貌に思わずビックリとしてしまう。


そんな時、私が目が覚めたことを知ってか、

一人の男が私に声をかけてきて、




「これはこれは、スノウホワイト様、やっとお目覚めですか?

 それならば、我々に大人しく従っていただけませんかね?

 そうすれば、このお友達の子供は助けてあげても構いませんが。」



その言葉ですべて思い出したのです!


先ほど私が乗っていた馬車は盗賊たちに襲われたのです!


守ってくれていた騎士や侍女たちが次々と死んでいく中、

いよいよ私にもと思った時、急に外で喧騒が大きくなったかと思ったら、

すぐに静かになっていった・・・


その後、急に馬車の扉が開くのだが、開いた扉から現れたのは

私と同い年の子供であったのです。


ただ、盗賊には私と同い年の者もいると聞いていたため、

きっと彼も盗賊の一味だろうと思ったのです。


その後は、短剣を構えたのですが

すぐに取りあげられて、そこからの記憶はない・・・


ただ今は、馬車もなく、道にいて見知らぬ男たちに囲まれていることから、

私をここまで連れてきてくれたのだろうということはわかる。


そんなことを考えいると急に眼の前にいた子供が、




「スノウホワイト!屈め!!」


その言葉を聞いて、ハッとしてすぐに屈む。

屈みながら私の目に飛び込んできたのは・・・とんでもない光景だったのです!!


彼の周りに複数の球体が現れたと同時にいきなり飛んで行ったのです!!


取り囲んでいた一団に当たって理解しました!


彼は魔法を使っているのです!


それも光属性の魔法です!!!


ライトアローと叫んでいたことから、初級の魔法であるだろうけど、

自分と同い年くらいの子供が魔法を放つ!


それも複数を同時にです!!


さらには、それを連発したのです!!!


我が家でお抱えの魔導士たち・・・


いや、王宮にいる王宮魔導士たちだって、こんなことはできません!!!


そして、魔法で相手を制圧した後に確実に殺していくこの子を見て

ごくりと生唾を飲み込んでしまう・・・


この方は・・・いったい・・・






「こいつら知っているか?」


騎士共の遺体をスノウホワイトに見せるのだが、

スノウホワイトは首を横に振るだけだった。


というか、顔が青くなっているのに気づいて、

ああ・・・女の子に遺体を見せるんじゃなかった。


トラウマにならなきゃいいけどっと思いながら、

自分の行動をちょっと後悔する。


そんな時にスノウホワイトの方が口を開いて、




「・・・この遺体にある家紋は・・・メフィスト家の家紋かと・・・。」


そう言いながら、遺体の腰に帯びていた剣についている家紋を俺にも見せてくれる。


・・・その名前は聞き覚えがある。


ゲームの中でも悪名高きメフィスト伯爵家だ。


国家転覆を謀るメフィスト伯爵家、

こんな時から暗躍していたとはね・・・。


メフィスト伯爵家にとってはブバルディア侯爵家は邪魔な存在だ。

ブバルディア侯爵は、この国の宰相である。


それを亡き者にして、その地位を奪おうとしているのがゲームの設定だった。

メフィスト伯爵家は、完全に悪役である。



今回の件は、スノウホワイトを拉致して、交渉させようと・・・あ!?


そこで思い出した!


スノウホワイトは、メインヒロインであり、

主人公のパーティーにも入ることができるのだが、

なぜか聖剣が家にないのだ!!


だから、パーティーに選んだ当初は弱いのだけど、

その後の国家転覆イベントでメフィスト伯爵家のご令嬢が持っている聖剣を

何故か装備できて、そして強くなるっていうのがゲームのストーリーなのだ。


ってことは、この拉致イベントでブバルディア侯爵家の聖剣が

メフィスト伯爵家に渡されるってことか!?


で、そのイベントを俺は知らず知らずのうちに潰しちゃった!?



・・・まあ、結果オーライってことで♪


知らなかったし、ちょっと聖剣が本来メフィスト伯爵家に行くのが、

ブバルディア侯爵家のままだったってことだけだしねぇ~。


・・・ちょっとゲームのシナリオが変わっちゃうけど・・・


いいよね?


何も問題ないよね?



・・・不安しかわかないけど!?


・・・まあ、見なかったことにしよう。


今更スノウホワイトを見捨てるわけにはいかないし・・・


遺体を回収した後、俺はスノウホワイトと共に歩き出そうとするのだが・・・


・・・遅い。


いや、子供ならこんな感じかもしれないけど、

メフィスト伯爵家の残党どもがそれを待ってくれるわけもない。


あいつらからしたら狙った獲物なんだし、

こんな好機を見逃すはずはないな・・・


だから、俺はある提案をスノウホワイトにする。




「スノウホワイト・・・俺の背中に乗れ。」


そう言って、スノウホワイトの前で屈んで背中を差し出す。




「え!?」


驚くスノウホワイトだが、




「このままだとまた追手に遭遇するから。

 さっきは大丈夫だったけど、次も大丈夫だとは限らないから早く逃げないと。」



「で、ですが・・・私を背負ってとなると・・・。」


戸惑うスノウホワイトだったが、




「大丈夫、俺は魔法で身体強化が出来るから、

 そっちの方が早くブバルディアに着くからさ。」


その言葉にハッとして納得してくれたようで、

おずおずと背中に乗ってくれる。


ここら辺は、子供とは言え、女性なんだな。

恥じらうようにしながら背中へと乗ってくる。


だけど、大して起伏のない体に魅力なんて微塵も・・・



おっほん!


違った、さぁ急ごう!すぐに逃げないとね!




「口は閉じといて、舌を噛むから。」


そう言うや否やすぐに身体強化をして、走り始めるのだ。


馬車で7日間かかる行程を走ったらどのくらいで着くのかは分からないけど、

出来るだけ早く着いてスノウホワイトを侯爵に渡して、

この現状から逃げたいんですよねぇーーー!!!


スノウホワイトを背負って走り、すでに相当な時間が経過した。

もうすぐ夜明けなのか、東の方角が明るくなってきた。


ここまで走っている中で、魔物にもそして追手にも遭遇している。


魔物は除外しても、追手については相当数が襲ってきており、

それだけスノウホワイトを本気で捕まえようと躍起になっているのだろう。


追手の数もすでに3桁に届くんじゃないかという追手を殺しているのだから、

そろそろ玉も尽きるだろうと思っていた・・・だけど・・・甘かった・・・




「あと、ここの森を抜けたらブバルディアにたどり着きます。」


スノウホワイトが背中から俺に声をかけてくる。

ちょうど今は、街道を走っているため平坦である。


ただし、両脇には森があり、これがスノウホワイトがいう森なのだろう。




「了解。あと少しだから、我慢してくれよ。」



「はい。」


あと一息だと聞いて一段と速さを上げて走り始める。

魔力切れを考慮して抑えながら走っていたけど、

森一つ程度なら全力を出しても大丈夫だろう。


グッと力を入れた瞬間・・・




急に俺の視界に一本の矢が飛び込んできたのだ!?





「はぁ!?」


間抜けな声と共に横に飛びながら、矢が飛んできた方角を見ると、

次々と矢が飛んでくるのだ!


当たるなんて間抜けなことはしない!


そう思って矢をかいくぐりながら、街道をひた走る。


ここで止まって矢を放ってくる間違いなく追手の相手をする必要などない。

っと、思っていたのだが・・・



街道の中央に一人の男がたたずんでいる!


そこにいるだけでわかる!!


こいつは間違いなく追手だ!それも腕利きの!!


だから、俺はその足を止めて、その男を睨むのだが・・・




「おっと・・・ちゃんと止まるんだな。」


男の方は、俺の行動にちょっと驚いて目を見開くのだが、

すぐに満面の笑みを浮かべて・・・声をかけてくのであった。


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。


いつも読んでいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 声をかけてくのであった。
[気になる点] >追手の数もすでに100桁に届く ……1万で5桁だよ 100桁……
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