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1話目 異世界転生!!・・・いきなり殺されそうなんですが!?

楽しい小説になりますよーに(^人^)


誤字脱字の修正してます

後日改めて読んで気づきました・・・ごめん。

目の前にいるパンサーが、口から滴り落ちる血を気にもせずにこちらへと距離を詰めてくる。

今、俺以外に生きている人間はこの場にいない。


先ほど殺された馬車の護衛が持っていた剣を構えてパンサーへ向けているが、

パンサーは向けられた剣を気にする様子もなく俺に近づいてくる。




それもそのはずで、今の俺は子供のサイズでしかないからだ!!



どうしてこうなった!?



ってか、どうなってんだよ!?



叫びたい、逃げ出したい衝動に駆られているのだが、

それを許してくれる様子はパンサーにはない。

間違いなく奴は、俺を餌として認識しているから逃がしてくれるはずがない。


生かしたままでは逃げられる可能性があるからだろうか

目の前のパンサーは、殺すことを優先しているように思える。

皆殺しにしてからゆっくりと食べるのかもね・・・


もしくは、ただのおもちゃ程度にしか思っていないかもしれないな・・・

おもちゃ程度の思いで殺されるとか・・・最悪だよ。




だいたいこのパンサー見たことあんだよ!!



ゲームの世界でさ!



マップやダンジョンを歩いていたら出会う敵だろう!!



どういうことなんだよぉ!!!



頭の中が混乱するが、それを冷静に対処する時間なんて全くない!



いきなり目の前のパンサーは俺をめがけて駆けてきやがった!!




「死んで・・・たまるかよ!!!」


この状況で出来ることなんてたかだか知れてる!


情けないけど、地面にへたり込んだ状態から立ち上がれない!


そんな状態で剣を振るっても傷を負わせることができるかわからないし!


なら出来るのは、転がっている槍で思いっきり突きつけるだけだってんだ!


それも地面に柄を突き立てるようにして、槍を立てて、

飛び掛かってくるパンサーの顔に狙いを定めるしかない!!




「って、顔避けんのかよ!?」


突き立てた槍をパンサーの顔がよける!?


あ、これ死ぬわ・・・


そう思った瞬間、パンサーの避け切れなかった胴体部分に突き立てていた槍が突き刺さる!!


それもパンサーが飛び込んできてくれたおかげで、

飛び込んだ勢いも加わり深々と胴体に突き刺さっていく!


槍の柄の部分を地面に立てていたから、勢いに負けずにそのまま突き刺さっていく!




ポタポタポタ・・・


パンサーの顔が目の前にまで迫ってきた状態で、パンサーの動きが止まった。

そしてパンサーの口から垂れる血を顔や体に浴びながら、呆然としたのであった・・・


こ、腰が抜けた・・・


身体がヘトヘトになってしまって、その血を避けたり、拭ったりする力が身体に入らず

パンサーの顔が目の前にあるという恐怖しかない状態のまま、呆然としてしまっていた。


すると目の前に遺体となったパンサーが徐々に霧散していく。

それを呆然と見ていると・・・




“レベルが上がりました”



そんな音が頭の中を鳴る・・・っていうか、鳴り過ぎですけど!?



“レベルが上がりました”



“レベルが上がりました”



“レベルが上がりました”



・・・4回鳴ったってことは、レベルが5になったってことか?


そもそもレベルが1だったのかも疑問だけど・・・


徐々に興奮が冷めていき、周りが少しずつ冷静に見えてきた。


改めて自分の身体を見るが、その目に映る手は明らかに小さい。

さらに身体を見て回るが、以前見ていた自分の身体よりもかなりの小さく感じる。


これは周りが大きいのではなくて、自分が縮んだってところなのだろうか。

周りにある馬車と比べて・・・って、俺は元々の馬車の大きさなんて知らない・・・


死んでいる人達の遺体を見ると、こちらは自分の認識している

大人のサイズであることが分かる。

じゃあやっぱり俺の身体が縮んだ?


もしくは、よくある転生したってやつだろうか?

そんなことを考えていると周囲からザワザワとした気配を感じ始める。



・・・なるほど・・・


今この場には人の遺体があり、当然血が飛散し、血の匂いが立ち込めている。

魔物にとっては、まさに餌が転がっているような状況だ。


それに引き寄せられるのは当然であり、そんなことを全く考慮していなかった俺は、

周囲から現れたオオカミや先ほど見たパンサーが現れてから気づいたのである。




「・・・冷静に現状把握をしている場合じゃなくて、

 まずはこの場から離れるべきだった・・・。」



後悔が頭をよぎるが、それで物事が解決する様子なんて微塵もない。

奴らから見たら目の前に餌がいるのだ、襲ってこないなんてありえない!




「くっそぉぉお!!この身体で逃げれるわけがない、やるしかないのかよ!!!」


転がっている剣を手に取って、周囲から現れたオオカミやパンサーへと向ける。

多勢に無勢で一気に襲われたら、一網打尽だな・・・


死の覚悟が頭を過るのだが、急にオオカミやパンサーたちが

こちらに向けていた殺気を別の方へと向ける。


その先には森があり・・・




バキバキバキ!!


木をへし折って発生したであろう音と共に、ドーンという音がする。

その音と同時に木々が倒れて、倒れた木々の間から

黒い影がゆっくりとこちらへと近づいてくる。




「・・・ラノベじゃ、ここで賢者が通りかかったりするんだろうけど・・・。」


その場に漂う獣臭が一層強まっていく。

それだけでこれから何が来るのかが分かる。


明らかに警戒しているオオカミやパンサーを見ていれば、

間違いなくこいつらよりも上位種が現れるのだろう。


その場にとどまっていたオオカミやパンサーは

近くにあった遺体を急に咥えたと思ったら、

すぐにその場から逃げ出していった。




「ちゃんと餌は持っていくんだな・・・。

 で、俺はこれで助かった・・・わけはないよな。」



森の中から出てきた黒い影がハッキリとその姿を見せた。




“ブラックベアー”


なるほどね・・・。


ゲームだとオオカミやパンサーとも一緒に出現していたけど、

実際はこいつの方が上位種だからおびえて逃げいくのか。


そんなゲームとの違いを場違いに考えていたが・・・

すぐに現実へと目を戻し、

さてと死なないためにはどうするべきかを考えようか。




「確かクマを相手にするときは、死んだふり・・・は、ダメだってネットに書いてあったな。

 たしか鈴の音を聞いて、人間がいると分かったら人間のいる場所には近づかないとか・・・

 目の前に殺すために現れて、近づかないなんてありえないわ。

 ゆっくりと後ずさりをして逃げる・・・のも、逃がしてくれそうにないな・・・。」


完全にロックオンしているクマを相手に逃げるすべはない。

なら、こいつともやるしかないってことなのかよ・・・


異世界転生なら、ここで騎士でも来てくれて助けて拾われて育てられるって

イベントが発生してもおかしくないのにな~・・・


思わず現実逃避をしたくなるが、それで現実が変わるわけでもなく、

こちらへズカズカと近づいてくるブラックベアー。


それもそうだろうな、こいつにとってはただの餌だし、

完全に弱いと認定している俺に警戒するなんてことはないだろう。


まあ、だからこそ何とかなるかもしれないけどね・・・


俺は覚悟を決めて一気に走りだし、近くにあった岩へと上る。


一瞬、何をしているのか分からなかったブラックベアーの方は、

呆然とするのだが、すぐに俺が走り出したことを理解して駆け寄ってくるのである。




「・・・バカで良かったよ。」


俺は岩の上に立ち剣を構える。

それに対してブラックベアーの方は、何の警戒もなしにこちらへと近づいてきて・・・




「ぐぉぉぉおおん!!!」


短い怒声をあげる!


威圧感たっぷりで腰がひけるわ!!


ブラックベアーも上ろうとしたのか、岩に手をかけてきたのだが、

その手に対して思いっきり剣を突き立ててやった!!



高低差を使って戦ってやる!!


タクティクスゲームの中では、高低差を使えばモンスターの攻撃を受けずに、

こちらの攻撃だけを相手に与えることができた!


それを実践したんだけど・・・意外といけるのかよ!?


思わず自分の攻撃に感嘆してしまう。

だって、ブラックベアーの方は、なぜか学習もすることもなく、

懲りることもなく何度も岩に手をかけてきて、俺に剣を突き立てられているのだから!!


どうやら力も先ほどパンサーを倒してレベルアップしたおかげか、

手傷を負わせることが出来ているのである。


その後も猪突猛進という言葉がピッタリのように何度も岩に手をかけて、

身体を起こしてくるブラックベアーに対して、傷を負わせる。


そこからどのくらいの時間が、経過したのか分からないが、

徐々にブラックベアーの動きが緩慢になっていくのだ。




「冷静に・・・焦る必要はない・・・。」


そう自分に言い聞かせて、ブラックベアーに恐怖する心を何とか落ち着かせ、

何度も同じ対応をし続けていると遂にブラックベアーは、フラフラし始める。



それでもこちらを襲ってくるのを止めないのだけど・・・


ゲームでも今にも死にそうです!といった動きをするにもかかわらず、

なぜか主人公たちを襲ってきていたが、まさにそんな動きをしてくるのだ。


フラフラの魔物に心が痛むけど、俺は何度も同じことをしながら、

ブラックベアーに手傷を負わせて・・・




「これで・・・最後だ!!」


フラフラと立ち上がったブラックベアー目掛けて、

剣を下に突き立てて岩から飛び降りたのである!




「ぐぉぉぉおおん!!」


悲痛な声を上げながらその場に崩れ落ちていくブラックベアー。

そしてパンサーと同じように徐々に身体が霧散していくと・・・




“レベルが上がりました”



“レベルが上がりました”



“レベルが上がりました”



“レベルが上がりました”



“レベルが上がりました”



“レベルが上がりました”


またまたレベルが上がったんですけど!?それも何度も何度もさぁ!!


・・・まあ、いいよ。


今はそんなことを気にしている場合ではない。

とっとっとここから逃げないと第二第三のブラックベアーが現れるかもしれない。




・・・うん?


そこで俺はふと目に入ってきたそれを見て驚愕する!!


まじか!?


いや・・・あり得るだろう!!


ゲームの世界では、魔物を倒した際には手にはいるんだからさ!


俺の目に飛び込んできたのは“魔石”と呼ばれるものである。

よく見ると先ほどパンサーを倒した場所にも魔石が転がっているのである。




「マジでゲームと一緒じゃんかよ!!」


魔石を拾いあげて、それをマジマジと見つめる。

そこにあるのは確かに画面の中にあった魔石である。




「・・・っと、そんな暇はないな。」


感動に浸っている暇はない。

今はとりあえずこの場から逃げないと。


慌ててその場から・・・立ち去る前に失敬することにした。




「遺体は・・・お金を使わないし。」


合掌してから懐やカバンを物色する。そして数分後・・




「これで準備万端!では!目指すは・・・どこ?」


目の前に続くのは看板などない道!

どちらに向かえばいいのか分からないんだけど・・・




「あ!?馬車の向きを見れば・・・こっちか。」


馬車が進もうとしていた向きを確認して、とりあえず進むべき道を決めた。

馬車が進む方向は当然人が住んでいる場所だろうしね。



そして足早に歩み始める。

先ほど倒れていた馬車は、町と町をつなぐ乗合馬車だ。


馬車には冒険者とか傭兵とか呼ばれる護衛がついているのだが、

ゲームの世界では、たまに乗合馬車が魔物に襲われたという話があった。

まさかそんな話を実体験することになるとは思ってなかった。


ちなみに金目の物はすべて回収して、今俺が背負っているカバンに入れてきた。

残念ながら、俺の親がどの遺体なのかは分からなかったけど・・・

あの中に両親がいたと思うとちょっと胸が痛む。


だけど、そんな感傷に浸っている余裕はない。

死んでしまった両親のためにも俺は生きていかないとな・・・


それから半日ほど歩き続けた先に見えて来たのは・・・




「“北壁”の城塞都市ノースベルトかよ・・・。」


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。


いつも読んでいただきありがとうございます。

是非ともブックマークと評価をよろしくお願いします。

やる気を・・・ください!!

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 剣が途中で槍に   いくら異世界でも?
[気になる点] 冒頭で剣を構えていたのに、パンサーに突き立てたのは槍でした。。。どのタイミングで換装したのでしょう。 「一瞬、何をしているのか分からなかったブラックベアーの方は、」 この部分ですが、「…
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