第7部分
新しいメンバーを迎え最初の朝を迎える。
メンバー3人と話して、パーティーのルールを決める。
・討伐報酬は各自で貰いお小遣いにする
・お金を貯めて広い家を借りよう
・素材代金についてはリーダーが資金管理する
・装備はリーダーの資金から購入しメンバーに支給する
・魔石は貯金として当面は集めるだけ集める
といった内容で今のところのルールにする。
今日は慣らし運転しようということで、昨日と同じスモールボア~グレーウルフのセットをこなすことにする。
畑に到着する前に、シャルの索敵にスモールボアの反応がある。
「リーダー、こちらの方向に2つスモールボアの反応があります。」
なるほどわからん。
「場所は分かりましたので仕留めてきます。」
クリスが隠密で影のように森のほうへ走っていく。
すぐにクリスがスモールボアを2匹ぶら下げて帰ってきた。
グレーウルフの餌も用意出来たので、森の奥に進もうということで場所を移動。
餌はパトリクが置きに行く。シャルは索敵で探る。クリスは隠密でこっそり忍び寄る。私は木の上から射れるだけの矢を射る。
誤射防止の為にパトリクとシャルの2人にはあまり接近戦をしないように言ってある。
パトリクの置いた餌にグレーウルフが集まる。
シャルがどの方向から何匹集まっているか報告する
クリスは木の陰で隠密を発動して待機する
昨日は分からなかったけど、最初に来る4~5匹のグレーウルフは斥候のようなもので、その後ろに20~30匹の群れがいることがほとんどなんだそうだ。
亡骸を片付けてしまえば、餌がある限り寄ってくるそうで、この場所で戦いましょう、ということになる。
斥候の4~5匹は石を投げてパトリクとクリスに対処してもらう。
「リーダー、そろそろ群れがきます。25匹前後です。」
シャルの索敵レーダーにグレーウルフの反応があった。
餌に近づいてるグレーウルフ、遠い位置からパタパタと倒れていく。
「クリスが群れの後ろに回り込んでますので、手前を射てください。」
シャル索敵レーダーの情報に従って矢の雨を降らせる。
何匹かのグレーウルフが木に向かって突進してくるも、パトリクが盾で跳ね返しシャルが止めを刺す。
「接近していた群れは片付きました。」
シャル索敵レーダーからお知らせが入り、3人で回収に向かう。
回収をしながら餌のある場所へと歩いていく。餌の場所には2人が集めたのを回収して回る。シャルに合流し少し休憩しつつ様子を伺う。
「接近しています」
「パトリク引き付けて」
「……(隠密で移動するクリス)」
「左手から射てください」
「3匹こちらへ来ます」
「分かった任せろ」
こんな会話を3回程繰り返した頃に日も暮れてくる。
「そろそろ戻りましょうか」
そう言うパトリクに皆で同意して村へと戻る。
「解体に丁度良い場所がありますので、案内しますよ。」
シャルから案内されて村の周りにある堀の近くに移動する。
「この掘の……ああ、あそこ、スライムが居ますから、ごみは近くに投げ込むといいです。」
スライム掃除機はこの世界にもあるのか!と少し関心しつつも全員で解体作業。
解体も終わり、パーティーで依頼の達成報告に向かう。
「ヤマトさん、おかえりなさい。スモールボアの討伐ですね。パーティー4人での達成になりますので、報酬は各2,000G、達成数は4になります。」
「達成数4?メンバーが増えればその分、達成数も増えるのかな?」
「パーティーで依頼を受けられる場合、GランクとFランクはパーティーメンバーの人数を達成数として換算しますので、メンバーが増えればその分達成数も増えます。」
なんということでしょう。知りませんでした。
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名前:ヤマト
職業:村人A
所持金:65,500G
所持P:1050P
冒険者ギルドG 9/10件、商業ギルドE 20/1000P
E強化短弓 E小型鉄杭 Eハードレザーセット Eアイテムボックス(中箱)
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そしてその足で商業ギルドへと向かう。
「エステルさんをお願いします。」キリッ
専任になってくれたエステルさんが居なかったので、呼んでもらう。
こちらのフラグは回収できないままだが、もうそれは過ぎた話だ。
「ヤマトさん、おかえりなさい。今日も大狼の素材ありますか?」
少し期待しているエステルさんの前にアイテムボックスから素材をどんどん出していく。
「……今回は頑張りましたね!大狼が9匹で36,000G、狼が95匹!で190,000G、合計で226,000Gです。依頼は9件達成で処理します。」
「ヤマトさん、アイテムボックスがあるなら役に立つ、グレーウルフを沢山倒せる情報があるんですがどうですか?専任担当として情報はお安くしておきますよ!」
なんだよそのうさん臭い情報は。って顔をしてると「お金は頂きませんから」と慌てて言われて情報を貰う。グレーウルフの群れがよく見られる場所をマークした地図だった。Aポイントに置いた餌に群れが集まったら、Bポイントに餌を置きに行き、Aが終わったらBに集まってる群れを叩く。という感じでひたすらグレーウルフを倒せという指令みたいなものだ。
「あと、ここだけの話ですけど……グレーウルフがもの凄い勢いで増えてます。持ち込まれる量が明らかに以前より多いというのが商業ギルドとしての見解です。魔物の異常発生の可能性を冒険者ギルドには伝えています…。」
専属職員が有能で助かる。いきなりスタンピートか。困ったな。
エステルさんに情報のお礼を言って商業ギルドを後にする。
パーティーメンバーにはスタンピードの可能性を伝え、おっさんの家へと向かう。
「ヤマト君、話を聞いているかもしれないが、まずいことになるかもしれない。」
おっさんは真剣な顔で話しかけてくる。
「スタンビートの可能性のことでしょうか?グレーウルフが増えていると話を聞きました。明日はあまり奥に入らず様子を見るつもりでいます。」
「それがいいと思う。過去の記録では森で異常発生した事例と、ダンジョンで異常発生した事例がある。どこが発生場所になるかは分からないが、出来るだけ安全な場所で行動するように。いいね?」
「わかりました。」
少し暗い雰囲気となり、夕食をすませて自宅にもどる。
転生課に行くか悩んだが、金10回にしようと決め、今日は我慢!
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名前:ヤマト
職業:村人A
所持金:291,500G
所持P:1500P
冒険者ギルドG 9/10件、商業ギルドE 110/1000P
E強化短弓 E小型鉄杭 Eハードレザーセット Eアイテムボックス(中箱)
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