第4部分
目を覚まし、冒険者ギルドで依頼を受け、台車を借りる。商業ギルドで納品依頼があることを確認し、準備を済ませて餌場へと向かう。
餌を撒き、背の低い木を見つけて木に登る。今日はすぐにスモールボアが現れず退屈なので、待機している木に登りやすいようにロープと木の枝で作った簡単な梯子をかけてみる。
程なくしてスモールボア3匹がテクテクと歩いてくる。
餌を見つけ、少し警戒しつつも餌を食べ始めたスモールボアに矢を射る。
ドンッ!という音と共にスモールボアが倒れる。
弓の威力が強すぎて貫通し、となりのスモールボアに刺さっている。
すぐさま弓を構え、混乱してる残り1匹に矢を放つ。
ドンッ!という音と共にその矢は地面に刺さった。いや、貫通したのか。
止めの一撃と流れ弾を喰らった1匹に鉄杭を投擲し、仕留める。
ささっと木から降り、3匹のスモールボアを台車のほうへと運ぶ。
杭を抜いて、装備を整え木に登る。
今日は5匹の群れが2回誘き出され、貫通ショットを有効に活用して全てを仕留めることができた。
やりたくないけど……解体の技能を手に入れたので解体作業を行う。中古の短刀だが手入れがしっかりとされており、解体はスムーズに進んでいく。13匹の解体を終わらせ、台車を引き冒険者ギルドへと戻る。
冒険者ギルドで依頼の達成報告をして、報酬の26,000Gを受け取る。
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名前:ヤマト
職業:村人A
所持金:26,000G
所持P:50P
冒険者ギルドG 3/10件、商業ギルドF 0/30件
E強化短弓 E小型鉄杭 Eハードレザーセット
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商業ギルドへも足を運び、依頼の受注、達成報告を行う。
毛皮 7,500G
肉 7,500G
依頼達成件数は8件になった。
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名前:ヤマト
職業:村人A
所持金:41,000G
所持P:450P
冒険者ギルドG 3/10件、商業ギルドF 8/30件
E強化短弓 E小型鉄杭 Eハードレザーセット
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ここで冒険ギルドと商業ギルドの進捗に差がついてきていることが気になる。
このまま進めてしまうと、釣り合いが取れなくなるので、エステルさんに相談してみよう。
「エステルさん、教えて頂きたいのですが、ギルドのランクが冒険は(G)、商業が(F)でこのペースで進めると、冒険が(F)になる前に商業が(E)になりそうなんです。これって大丈夫なんでしょうか?」
エステルさんはあ~なるほど!といった顔をして教えてくれる。
「確かに冒険者ギルドと商業ギルドで同時に依頼をこなすとそうなります。解消するには複数受注可能な依頼を選んで同時進行するか、商業ギルドを(E)まで上げてしまって、冒険ギルドのランク上げに集中するかでしょうか。低ランクの依頼はギルドごとに個性がありますので、今回の様な現象はよく発生します。」
ハキハキと答えてくれる。本当によくある話なんだろう。
もしかしたらおっさんが何か知ってるかもしれないので、食事の時にでも聞いてみようと考えつつ商業ギルドを後にする。冒険者ギルドに台車はちゃんと返却する。
最近毎日通ってる武器屋に寄ってみる。
「リリーさん、こんにちは。武器の調子は順調です。今日は何か良いもの入ってませんか?」
武器屋に入り、カウンターのリリーさんに話しかける。
「ヤマトさん、こんにちは。中古の道具になるんだけど、面白い物があるわよ。」
案内されたのはお店の裏側にある倉庫のような場所。入荷したばかりなので、ここに置いたままなんだとか。指差す場所にあるのは冒険者ギルドで借りる台車より更に小さな台車とそれに乗った箱。
「台車はどこにでもある台車で珍しい物ではないわ。面白いのはこの箱。ダンジョンにパーティーで潜る時によく使われる物なんだけど、この箱はマジックボックスなの。容量に限度はあるけど、時間経過停止、重量制限無し、重量軽減の効果があるので、1人なら背負子でも持ち運べる物。自宅で収納箱としてもよく使われるみたい。」
でもこれってお高いんでしょ?と聞いてみると100,000Gということだった。
手持ちでは帰る物ではないので、今日は後ろ髪を引かれながらおっさんの家へ食事に向かう。おっさんの家で食事をしながらギルドランクの格差について聞いてみるも、Eランクまでは受けられる依頼をこなすしか手がないと言われてしまい、しょんぼりと自宅へ戻る。
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名前:ヤマト
職業:村人A
所持金:41,000G
所持P:450P
冒険者ギルドG 3/10件、商業ギルドF 8/30件
E強化短弓 E小型鉄杭 Eハードレザーセット
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