表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
過労死した社畜は公爵令嬢に転生しました 〜努力が報われる世界なので今度は幸せになります〜  作者: みじんこ醤油


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/34

その痛みは、王になるための産声

色々と試行錯誤中のため

読みにくくなっていたら申し訳ないです。

続きは明日の予定です。


「…くそっ…なんなんだよ、あいつ……」


お茶会を台無しにして飛び出したエドワードが向かったのは、父である国王リチャードの執務室だった。


「父上! あの女……リリアーナ・フォン・アルヴェルトを二度と城へ入れないでください! あんな無礼な態度、王家への侮辱です!」


「エドワード、お前こそノックも無しに無礼だ。まずは落ち着きなさい。……そもそも報告によるとお前が悪いじゃないか。お前が今日投げ捨てたのは、単なるカップではない。王としての品位だ。怯える侍女を追い詰めて、何を得るつもりだった?」


「それは……王太子としての威厳を……っ」


「威厳とは恐怖で植え付けるものではない。……お前には今、耳に心地よい言葉を囁く者ではなく、リリアーナ嬢のように、お前の魂を真っ直ぐに見つめる者が必要だ。王太子としてあまりにも未熟すぎる。もっと精進するように」


「……っ、だって……!」


エドワードは拳をぎゅっと握りしめ、悔しそうに俯いた。


「……あいつが、僕をバカにしたんだ……!」


絞り出すような声だった。

先ほど茶会で怒鳴り散らしていた時とは違い、どこか幼い子供のように震えている。


「僕は……王太子なんだぞ……」


小さく吐き捨てたその瞬間、ふいに脳裏にあの銀髪の少女の顔が浮かんだ。


『殿下、本気で皆に慕われる王様になりたいのなら――だーめ、ですよ。そんなわがまま』


「……っ」


エドワードは奥歯を強く噛みしめた。


「……じゃあ、どうすればいいんだよ」


ぽつりと漏れたその言葉は、父王に向けたものなのか、それとも自分自身へのものなのか、エドワード自身にも分からなかった。


次の瞬間、彼は勢いよく踵を返した。


「……もういい!」


執務室の扉を乱暴に開け放ち、そのまま飛び出していく。


バタン、と重い扉が閉まる音が廊下に響いた。




廊下に出たエドワードは、壁を殴らんばかりの勢いで立ち尽くしていた。


肩が小さく震えている。


そこへ、ずっと後ろを付いてきていたカイルが、一歩前に出て静かに声をかけた。


「……殿下。悔しかったのですね」


「カイル!」


エドワードは勢いよく振り返る。


「お前まであいつの肩を持つのか!」


「いえ」


カイルは首を横に振った。


「ですが……」


一瞬だけ言葉を選ぶように視線を落とす。


「リリアーナ様に言われた時、殿下は少しだけ……悲しそうなお顔をなさいました」


「……っ」


エドワードの拳がさらに強く握られる。


カイルはその隣に静かに並び立った。


「きっと殿下は、ご自身の振る舞いに……誰よりも、ご自身が傷ついておられたのではありませんか」


廊下に、しばし静寂が落ちた。


やがてカイルは、そっと言葉を続ける。


「殿下がどのような道を選ばれても、僕は側近としてお供いたします。ですから……そんなにご自分を追い詰めないでください」


「……カイル」


エドワードはしばらく黙っていたが、やがて顔を背けた。


「……余計なお世話だぞ」


毒づくように言ったものの、その声には先ほどまでの刺々しさはなかった。


強張っていた肩の力が、ほんの少しだけ抜けていた。


そして小さく、誰にも聞こえないほどの声で呟く。


「……あの女……」


悔しそうに唇を噛みながら。


「……覚えてろよ」


カイルは何も言わず、ただその隣に静かに立っていた。



読んでいただき、本当にありがとうございます!

もし「続きが気になるな〜」と思っていただけたら、ぜひ応援(ブックマークや評価)をお願いします!

めちゃくちゃ執筆の励みになります……!


まだまだ慣れないので、誤字脱字などあれば「ここ違うよー!」とコメントで教えていただけると助かります!

よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
こんな5歳に誰がした? と、まず、思いますね……。 5歳で、ジャ○アン…、ヤバっ(笑)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ