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口紅

作者: うずらの卵。

私は22歳のOL。ちょっと口紅にはこだわりが有って、赤にちょっとオレンジが入ってる色の口紅がお気に入りなの。

でも、まさかこの口紅が原因であんな事が起こるたんて。

毎日通勤電車に乗ると、同じ顔ぶれに会うの。

良く見掛けるのが冴えないデブなサラリーマン。ちょっと近づきたくない感じだけど、混んで来ると押されて近くになっちゃうの。

つり革に捕まっている指を見ると指輪はめてたから意外な感じ。

そんなある日のいつもの電車の中で、又あのサラリーマンの隣になったんだけど、電車が揺れて私の唇がサラリーマンの襟元に触れちゃって、口紅がベッタリ付いちゃったの。

あっ、ヤバイと思いつつクリーニング代請求されても面倒なので、黙ってそのままいつもの駅で降りちゃった。

それからなの、毎日変な視線を感じるようになったのは。

最初は気のせいかと思ったけど、振り向くとあのサラリーマンが建物の影からとか、お店のガラスごしとかに、こちらを睨むように見てるの。

もう、怖くて怖くて…。

そして、とうとう私の人生最後の日が来るなんて。

仕事が終わって自宅に向かって歩いてた時、後ろから頭に衝撃を受けて意識を失ったの。

気が付いたら、何処かの廃工場ぽい鉄骨の天井が見えて、あのサラリーマンが私を見ていた。

私は恐怖のあまり震え出したの。

すると、サラリーマンが話し掛けて来た。

「お前が口紅をワイシャツに付けたから、妻が浮気したと俺を責めたんだ」

「俺は浮気なんかしてないと言ったけど、妻があんたなんか金が無ければ結婚しなかったと罵られたんだ」と私に唾を飛ばしながら怒鳴り出した。

私は謝ったけどサラリーマンは大きな石を頭上に持ち上げて、許さーんと一言。

私の顔面めがけて振り下ろした。

ただ口紅を付けてだけなのに。

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