BAR「スノウホワイト」①
〜神様の情報〜
この世界ではミルクのみで子どもを育てるので産後すぐにお酒が飲めるよ。
「なんなのよもう〜〜〜〜っ!」
ブラッディは持っているグラスをカウンターに叩きつけた。原因は勿論、
「ジャックは今日ずーーーーーっとこっちみてたのよ!?」
ジャックである。
あまりの友人の荒れように、White2番隊隊長のマンゴヤン・オレンジと同じく2番隊に所属しているファジー・ネーブルは苦笑いをする。
「まぁまぁ、ジャックくんかっこいいし良いじゃない。嫌いじゃないんでしょ?」
ファジーは持っていたグラスを置いて、隣のブラッディを宥めた。
「嫌いよ!!!」
「もったいないわよ〜!ジャックくんモテるのに!」
ブラッディはファジーの宥めに即答する。ファジーは羨ましいとばかりに目を細めた。
「ブラッディも可愛いのにいつまでも浮いた話は無いし。マンゴヤンは子どもだって産まれたってのに。」
「そうだ子ども!産まれたんだよね、おめでとう!」
「ありがとう。」
次から次へと自分に飛んでくる話題から、これ幸いとブラッディは飛びつく。話を振られたマンゴヤンはふわりと微笑んだ。
「男の子?女の子?」
「女の子なのよ。」
「女の子か〜」
「何日に産まれたんだっけ?」
「1月10日よ〜」
マンゴヤンの子どもの話に華が咲く。
子どもの産まれた日でファジーはふと何かを思い出した。
「そういえばあの子も1月10日生まれよね?」
「あの子って?」
「ほら、あの子よ。1年前唐突に現れた…」
「あー!あの子ね!」
ファジーの話でマンゴヤンもその何かを思い出す。
「なになに?なんの話?」
「ブラッディも知らない?1年前の1月、誰も知らない女の子がJanuary White本部を訪ねてきたの…」
マンゴヤンはひと口カクテルをのみ、過去の話を始めた。
神様のつぶやき@
ファジー・ネーブルは1月11日でカクテル言葉は「個性ある才能を発揮する優しいマドンナ」