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55話 これぐらい、俺が1人で担げる

 洞窟の出口で、三馬鹿と合流したところだ。

 ゴブリンエンペラーを討伐したと伝えたら、なぜかドン引きされてしまった。

 モヒカンが気を取り直し、口を開く。


「そいつは相当な売値がつくはずだ。俺たちとしても、ぜひほしいところだが……」


「オッサンみたいなムチャクチャな野郎の取り分を横取りするほど、俺たちはバカじゃねえ。そいつは好きに使いな。ギャハハハハ!」


 今回の任務を通して、彼らから俺への評価もずいぶんと上がったようだな。

 街に戻ったら、強制的に鍛えてやるか。


「ふむ。では遠慮なく貰っていこう」


 俺はゴブリンエンペラーの剣を背中にくくりつける。


「おい、その死体はどうするんだ? このままにしておいていいのか?」


「いや、持って帰るつもりだ。ギルドに討伐を報告する際にあった方がいいだろう」


「そ、そうだな。なら、全員で協力して運ぶか」


 モヒカンがそう言う。


「それには及ばない。これぐらい、俺が1人で担げる」


 俺はそう言いつつ、ゴブリンエンペラーとゴブリンキングの死体を担いだ。

 先ほど洞窟から出てくる際にも、担いでいた。

 この程度、俺にとっては造作もないことだ。


「マジかよ!?」


「すげえパワーだ……。これでまだDランクだと……?」


「ランク詐欺もいいところだぜ! ギャハハハハ!」


 三馬鹿がそう言う。


「ふむ。俺の実力を理解したようだな。鍛えたければ、いつでも俺に言うがいい。鍛え抜いてやるぞ!」


「「「…………」」」


 俺がそう締めくくるが、三馬鹿は返事をすることもなく固まっていた。

 そうかそうか。

 感動とやる気で声も出ないか。

 なかなか有望そうだ。

 近い内に鍛錬を課してやることにしよう。

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