人物紹介【石竜研究所】
元凶の石竜 トア
自身を石と化する権限
「意思を引きずりだすその時を、楽しみにしていてくださいね」
灰色のドラゴンであり、体格は比較的小柄な部類である。かなり非情な性格をしており、自身の好奇心を満たすためならば他人の事など関係なく動く。それどころか、犠牲にすることさえも厭わない、そんな存在であるために〈光竜教〉から邪竜認定されている。人とドラゴンの奇妙な関係性について思う所があるらしく、魂には何者かの意図が隠されていると確信しているらしい。石と化する権限を持っているが、その名の通り、石になるだけの力である。その為、権限を使って戦うと言うよりも、かつて地上で使用されていた化学兵器等を使用することが多く罠を多用する。ハクアの持ち帰ってきた<遺物>の一部を修理して使用したりと、意外と器用である。
石竜の犠牲者 クアト
「博士、私はまだ必要ですか?」
人間と鳥のキメラのような姿をしている。灰色の髪の、大人しそうな少女である。特にこれと言って主張の強いような性格はしていないが、石竜トアの役に立つことに執着している。自身が研究材料にしか見られていない事を理解しているが、それでも構わないと考えている。捨てられていた二人の子供の片割れであり、トアによって拾われた。その後は〈魂を介さない関係性〉を調べる実験の4人目の被験体という事でクアトと名付けられた。その実験の際にこのような姿へ変えられてしまったが、本人は大して気にしていない。捨てられていたもう一人についても興味が無いようだ。
虚心の研究者 ハクア
「人は心ゆえに死に至る。手放すときは何時でしょうか」
黒髪で長身の、眼鏡をかけた男性。基本的に笑顔を崩さない、なんとなく呑気そうな人間だが、かつては〈解放組合〉に所属していて探索者をやっていた。その頃の経験を生かして、度々地上へと赴いては〈遺物〉の回収をしている。〈解放組合〉を脱退する際に、機密情報を持ち出したとかで〈解放組合〉と〈法誓議会〉の二つの組織から狙われている。機密情報を手にしようとした〈法誓議会〉に襲われ、逃げているうちに〈石竜研究所〉へとたどり着き、トアの研究をその場の流れで手伝う事になった。明るい性格をしていそうだが、その実なげやりなのかもしれない。
暴虐な赤竜 ギア・ガウア
熱をまとう権限
「今解るのは、俺は精々小悪党だったって事だ」
赤い鱗のかなり大型のドラゴン、であった筈なのだが、トアの罠にかかり人間の姿となってしまった。その見た目はクアトに何となく似ている為、ギアの食わされた肉片は彼女の関係者なのかもしれない。ドラゴンの姿を取り戻すのを目的に、嫌々ながらトアを手伝っている。ハクアに対してもあまり良い感情は持っていないが、クアトの事は気にしている。かつては暴れ者であり、かなり交戦的であった。特に小柄であったり、力の弱いドラゴンに対してはいたぶる傾向がある。その被害者にはリアとメアも含まれていて〈光竜教〉を設立させる一因にもなったとも考えられる。