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管理者は世界から逃げ出した   作者: ヨロイ
一章 黒王篇
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2話 迷宮攻略! 

妹「ハーイ、前回までのあらすじコーナー!」

兄「いつそんなもんつくった!」

妹「今~。」

兄「あのなぁ、ちゃんと予定通りに動いて」

妹「では前回までのあらすじ~」

兄「話を聞け!」

妹「馬鹿兄がつくったゲームからログアウトできなくなりました~。SA〇ととことん同じにしてくるってさすがだね~」

兄「さすがにログアウトできない設定は予想外だったんだが」

妹「で、人を兄が助けて、で町までいって、強制転移されたが、前回までの話~」

空間魔法といってもたくさんある。

空間転移魔法、空間そのものを別の場所に移動させる魔法。

物転移魔法、物を別の場所に移動させる魔法。

生物転移魔法、生物を別の場所に移動させる魔法。


薄暗い、空間にいる俺は、これは生物転移魔法だと理解した。


「確か初期魔法に明り魔法があったはず。」


明りとつぶやいた。

そうしたら目の前に炎がでた。予想以上に明るかった。


周りを見渡した。壁は青く、廊下みたいなところにいた。それと目の前に女と子供が1人ずついた。


「えーと、あなた、誰?」


二人ともぼろぼろの一枚の服しか着ていなかった。


「私はレムです。みての通り奴隷ですが、置いていかないでください。ずっとこうやって黙っていたので。あ、体使ってもいいですから。」


女の子は


「私、は、ミレ、です。その、あの、おいていかないで、ください。」


奴隷服か。アニメでよく見るやつだ。

奴隷制なんて作ってたっけ?奴隷制のあるゲームってなに?あーこのゲームから出れたらこの制度なくさないとなー。


「しねぇーよ。おいては行かないよ。それより、俺の妹知らんか?」


いつもならいる妹がいなかった。


「し、知りません。」


「あ、転移のさいにはぐれたのか。で、ここどこだ?」


「たぶんここはダンジョンです。下級悪魔が作った上級悪魔召喚のための施設だったと思います。」


「よし、ここからでるぞ。ついてこい」


「はい。」


そういったはいいけど、出口どこ?ここ、もしかして迷宮?いや、どこかに出口があるはず。

たしか手持ちのスキルに迷宮離脱があったはず。


迷宮離脱、半径30mの地形がわかるというスキルで、常時展開できる。

対迷子対策だ。

それを発動させた。


頭の中にこの地形が直接伝わってきた。

どうやら想像以上に入り組んでいた。アリの巣穴ににている。


「ところでだけど、あれ、何?」


指さした方向にいたのは巨大なクモ。

と声を震わせていった。

正直に言うと、クモは嫌いだ。


「あぁ、あれはタランチュラというモンスターです。全身強力な毒で覆われており、間接攻撃がゆうこうです。」


タランチュラってなんなんだよ!

間接攻撃というと、弓、魔法と銃だ。

確か持ち物に銃があるはずだ。


持ち物を検索したら、ハンドガン、マシンピストル、ライフルがでてきた。

そういえば、弓装備するんなら銃いれとこと思ってたんだっけ。このゲームには存在しない銃だ。

ハンドガンを取り出した。ハンドガンは重く、慎重に狙いを定めて撃ったが、弾は当たらなかった。

4.5発撃ってようやく当たり、あのモンスターを倒した。


どうやら射撃性能はシステムで補助してくれないみたいだ。

自分で射撃性能を上げないといけないとは。いや、そのシステムにしたの俺か。

たしか他にも剣技、投石などもだ。


「よし、次いくぞ。はやくここから出ないと。」


しばらく歩いていたらさらにほかのモンスター、オオカミ型、モグラ型が出てきた。

それもハンドガンでオオカミを撃退したあとモグラを撃とうとしたとき、それは起きてしまった。

弾切れだ。


「あぁぁ、弾切れしてもうたー。というか、弾無限じゃない上にたった一弾倉分しかないとは。失敗したー。ちゃんと千発分所持しとけばよかった。」


「あのーご主人様、一体何のはなしですか?」


あれ?おれいつからご主人様呼ばわりされている?

どういう事だ?まあいいや。


「こっちの話だ。で、手伝ってほしいことがある。」


このままいけば多分、すべての銃の弾がすぐなくなり、さっきのクモがきたらつむ。クモまじで怖い。

それと、この人らも少しはレベル上げてもらわないとこの先大変そうだし。


「何をお手伝いすればいいでしょうか?」


手持ちの槍を召喚して、それをレムに渡した。槍は特に変わったものはなにもない。


「この槍でモンスターに攻撃してくれ。それとミレにはこの剣、村雨を渡す。」


ようは、この二人が強くなれば、楽してモンスター狩りできる上にちゃちゃっとここ出られる。

だがその考えを知らない二人はこう考えた。


「さすがご主人様。私たちに武器を渡してくれるなんて。いままでにこんなこ一度もありませんでした。というかみんなこういう時私たちを囮にするんですよ」


「いや、俺はお前らを囮なんてしないから」


ゲームをプレイしていく中で嫌いな戦法が、味方を囮にすることだ。とくに生死にかかわるところだ。

俺はあんなクズどもと一緒にしないでほしい。

そんなことしているうちにオオカミモンスターがきた。


予定通り俺が剣でモンスターの足をきり、レムが槍で顔を刺し、ミレも剣で顔を刺すと。

これを20回くらいした。


「ご主人様のおかげでだいぶレベルが上がりました。」


レムの最初のレベルは4で今は17。かなりあがった。

ちなみにミレはレベル2から14。


「なあ、お前らって、その、戦闘以外の知識ってあるのか?」


奴隷は一般的な知識をもっていないと本で読んだことがあったのでそれは本当か聞いてみた。


「はい。基本的な奴隷は、その役割以外の知識は持っていません。私の場合、モンスターの弱点、名前と囮になるときの知識のみしか与えられてません。」


どうやら本当だった。


やがてある程度すすんだら奥から音、声が聞こえてきた。

その声に向かって走り、ついた先にはここに飛ばされた人と、大量のモンスターがいた。乱戦みたいだ。


「レムは右側のやつを、ミレは左側のモンスターを頼む。俺は中央のモンスターをやる」


「了解です。」


俺はすぐに剣を召喚し、中央に集まったモンスターを次々と倒していく。半分くらい倒した時に


「にぃ、生きてたんだ。」


と聞こえた。声がした方向に妹がいた。

なんか黒い剣をもって。


「にぃ、来るの遅い。」


「いやーこれでも急いだほうだぞ。あとその剣なに?」


「これはあそこにあった隠し通路の宝箱に入ってた。名前は、黒鉄剣 特殊スキルが、魔族キラーレベル30、魔功10%軽減だと。」


ダンジョンによくある隠れ武器だ。


「かなりつよい剣ですよ、それ。いいなぁ、そういう武器私も欲しいです。」


シェミルが突然現れた。


「あれ?シェミルいたんだ。」


「いましたよ。ずっとここに。私だってここにいる人を守れるくらいの力はありますよ」


と主張する。

そんな会話をしていたら


「よくぞここまでたどり着いたな人間どもめ」


といかにも悪役という声がした。

その声の主は、巨大な体でいかにも悪魔という見た目だ。


「てか、ここにたどり着いたんじゃなく、ここに召喚されたのほうが適切だぞ」


「あのーミシェル、こいつ何者?」


「俺の名はルシフェル!元32魔王幹部ルシファーの親戚の親戚である人の弟なり。」


「要はルシファー?とはアカの他人か。でミシェル、32魔王幹部ってなんだ?」


「それは、魔王を支える将軍の事です。というか、これ基本ですよ。」


「あーやっぱりか。実は俺たち、ものすっごいド田舎からきたからそういうの知らない。」


ルシフェルは話に介入してきた。

田舎というのは嘘だが、そういう細かい設定は作っていない。

魔王が北にいてその魔王を倒そう!という設定のはずだが。


「おい!こっち見ろ。無視するな!」


と怒るルシフェル。


「あーすまん。で、お前はなにがしたいんだ?えーと、らしふぇる?」


「ルシフェルだ!このごみが!」


「ちなみにエギルさん。このモンスターの倒し方ですが、こいつは物理攻撃耐性もっているので魔法攻撃がゆうこうですよ」


「ありがとうミシェル。」


「おい!無視すんなー」


「私があいつに一撃お見舞いします。」


そういって、ミシェルは剣を構えて、呪文をとなえ始めた。


「炎の精霊よ。わが剣にやどりて力となれ!」


剣が炎をまとい、どんどん炎の勢いが強くなり、ルシフェルにむかって剣を振り下ろした。


「イフリーターアレフ ゼロ」


激しくルシフェルを燃やしていった。かなり効いているようだ。


「よし、俺もやるか。たしか魔法攻撃は、初期魔法しかねぇのかよ。仕方ない。このファイアーボールにするか。」


魔法を使うものならだれでも持っている初期魔法の一つファイアーボール。それは火の玉でしかない魔法であり、攻撃力はゼロに等しい。


「ファイアーボール」


エギルの手から火の玉がでてそれはルシフェルにむかって、ゆっくりと進んでいった。

魔法にしてはしょぼすぎる。

だがそれがルシフェルに命中したとたん、大爆発し、ルシフェルの左半身を消滅させ、


「なん、だと、たかが人間に、この俺様がやられるとは」


と言い残し死んだ。


「おい、やったぞー」


みんな騒ぎ始めた途端、空間転移が始まった。


~~~~


ダンジョンに行く前の所に戻ってきたエギルとジャンヌ、それにレムとミレ。だがレムとミレは妹を知らないので俺の影に隠れた。


「なんとか戻ってこれたけど、にぃ、そいつら誰?」


「この大きい方がレム、小さいのがミレだ。奴隷なんだけど助けてあげたんだ。」


「はい。奴隷のレムです。」


「み、ミレです。」


二人とも小さくおじぎした。


「私はこの馬鹿にぃの妹、ジャンヌです。よろしく。」


腰を下ろして自己紹介する妹だが、


「馬鹿とはなんだ馬鹿とは。」


「エギルさーん」


街の方からミシェルが走ってきた。


エギルのそばに来たミシェルは、


「あの魔法なんなんですか?」


どうやらさっきのルシフェルにとどめを刺した魔法が気になったみたいだ。


「あれはファイアーボールだよ。たぶんレベル補正であれくらいの威力になったんじゃないの?」


「そうなんですか。ではないですよ。本当にレベル200あるんですね。本当に田舎からやってきた割には強すぎですよ。」


まあそりゃ、管理者権限で大幅にレベル上げたわけだからな。


「それより、長が話をしたいといってますから来てください。」


「おさ?」


「はい。この土地の領主です。」



~~~~

街の中心部にある巨大な建物、名前は冒険者組合兼サイダー会館の二階、会議室に入ったらそこにすらっとした男がいた。服装からして貴族だろう。

そいつが、


「きみか。この町の恩人は。私はここの領主 サイダー ミハルシェントだ。」


なんか覚えにくい名前と思っていたら、


「覚えにくい名前だろ?サイダーと呼んでくれ。」


と言ってきた。


「わかりましたサイダーさん。」


さまの方が良かったかな?


「まずこの町の人を救ってくれてありがとう。で、君に。いや君たちにお礼をしよう。いやまずさきにこれを渡すべきか。おい、例の物を」


奥にいた人が大きな袋を持ってきて、それをエギルに渡した。


「それはルシフェルの討伐報酬だ。2千グランある。」


「え!二千グラン!」


と突然叫ぶミシェル。というかいたの!


確かグランは、日本円でいうと、一グラン100円だったっけ。そうなると20万円もらったことになるのか。


「ありがとうございます。」


「それとなにかしてほしいことはないかね。いまだけならいくつでもゆってもかまわん。あとあと言われるのは嫌いでね」


「では、まずこの人らの奴隷という身分をなくしてください。あと、ここの冒険者組合の資格もください。それだけでいいです。」


すこし驚いた顔でサイダーは


「そんなことでいいのか?」


「いいですよ。」


「にぃ。ほかにもいろいろあるでしょ。」


反切れしていた妹


「え?なに?」


「家だよ家!どうするつもりだ!この世界から出られないから寝床用意しないといけないじゃん!」


大声でさけんだ妹。

ほかの人はびっくりしたかおだった。


「エギルさん。どういう事」


「サイダーさん、こっちの話ですので気にせず。あと家追加でお願いします。」


「分かった。その二人の奴隷身分永久剥奪、冒険者組合の資格と家だな。すぐに手配する。まあ、この下の冒険者組合の受付でこれを渡したらいい。」


といって蒼いカードを渡してきた。


「ありがとうございます。」


~~~~~


受付に来たエギルとジャンヌ、レム、ミレ、それにミシェル。

受付の女にカードを渡し、


「これで冒険者登録してください。」


といった。受付ははいと答え、うしろでいろいろ動かしていた。

やがて終わったみたいでカードを返された。


「はい。これで終わりました。あとはパーティーの申請もしてください。」


「パーティー?」


「はい。モンスター狩りは安全重視です。基本パーティーは6~9人です。もちろん後で変更することもできます。」


「5人か。なあ、レムとミレは一緒に組むか?」


「一緒に組みたいです。」「組みたい、です。」


二人とも即答だ。


「ミシェルは、あ、そういえば軍人だっけ。」


すこしもじもじして答えた。


「私は、パ、パーティーに、入りたいです!」


「すこし声大きい。軍の仕事は?」


「辞めます!元からすぐに辞めれるよう契約してますから。」


「そうなの?なぜそんなに必死なのか聞かないけど。まあいいや。」


なんでだろ。こいつの気持ちが理解できる。きっとこいつは俺のことが、

あ、童貞思考だったなこれ。きっと違う。はず。


「あと一人は、募集するか。」


突然


「私をパーティーにいれてくだい」


と声がした。その声の方向に巨乳の女がいた。


「いや、入れてくれますよね?日本出身のエギルさん?」

ジャンヌ・・・黒鉄剣を持っている。魔法も使えるがまだなれていないため使い方がわからない。元剣道部。

美人だったためいじめられていた過去がある。エギルの実の妹。

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