1話 ゲームの世界
部屋には大量の機械が置いてあった。
そこに一人の汚らしい男が大声で、こう叫んでいた。
「やっと完成したぞーー!この、この素晴らしい最新ゲーム機が!このゲームは仮想世界に行けるのだー!」
近くにいた妹が
「うるさーーーい!にぃーー、さっさと風呂にはいれーー、あんたここ一週間ずっと風呂入ってねーだろ!」
そう、この男はこのゲーム機をつくるためにずっと風呂入ってなかったのだ。
「仕方ねーじゃなーか。あとちょいで完成するところだったんだ!」
「にぃ、なんでこんなのつくろーと思ったんだ?」
どや顔で
「お前と俺が好きなソードアート〇ンラインを俺が作ろうとしただけだぞ。よし、起動するか。」
妹が近くにあった枕を手に取り、もちあげ、殺人鬼の目で、兄に向かって投げつけた。
「いったぁぁぁぁ!枕ってこんなに痛かった?」
「さっさと風呂に入れーー、あんた臭いんだよ!」
「ひっどーー、兄に向って臭いなんて」
「さっさと風呂に入れ!でないとうっかり背中から包丁が生えるよ?」
と笑顔で、どす黒い声で言った。
なにこの妹、ちょー怖いんだけど。
「わかった、はいるから」
30分ほどたってから男はゲームを起動し、ヘルメットをかぶった。
妹もヘルメットをかぶった。
「よし、起動させるぞ。」
デスクトップサイズの機械についていた赤いボタンを押した。その瞬間機械がうなり始めた。
やがて画面が光だし、二人はやがて気を失った。
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アメリカにあるグランドキャニオンみたいな風景の場所にスポーンした二人。
「視覚障害なし、聴覚障害なし、空気に違和感なし!」
「にぃ、この下の方に表示されているのはなに?」
下の方になにかステータスみたいな物があった。そしてコマンド操作はすべて頭でやるみたいだ。
「これは体力とMPゲージとレベルと名前だ。ちなみに俺は管理者権限でレベル217だ!」
「なんでそんな中途半端なレベル?」
「俺の誕生日だ!ちなみに俺のゲームアカウント名はエギルだ!」
「なぜそこキリトでなくエギルにした?」
「気分?」
「私はレベル200 名前はジャンヌか。」
そんな会話をしていた時、遠くから咆哮が聞こえた。
「なんだ?えーと確か、『ズーム』」
声のした方向に目を向け、目を凝らす。
ズームはスキルの一つ、遠いものが見えるようになる。
竜、いや、ワイバーンがなにかしていた。
「近くまで行くぞ妹よ」
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どうやらワイバーンが武装兵を襲っていた。ワイバーンの手というか足?に女がいた。
「あれがNPCか。うん、リアルだー。本物みてー。」
「感心している場合か!いくらNPCでも助けてあげないと。」
妹にけられる兄って。
そう思いつつ剣を出す。
「えーと、たしか、剣を召喚!と言えば出てくるはず。」
手に突然青い剣が出てきた。
「このダークアークリパルサーで倒してくれる!」
「ねぇ、それパクり」
「お、オリジナルだぞぃ、助けに行くぞ」
そういい、ちょっと走った。 ちょっと走っただけだったのに、車並みのスピードが出た。
あまりの速さに驚きつつも、剣をワイバーンの足を切り、女を持ち、崖の上まで飛んだ。
ちなみに妹は、来ていない。
「ふうぅ、あぶねぇー。レベルがあがると身体能力も上がるのか。今の俺なら全種目でオリンピック金メダルとれるな!」
「あのー」
俺がお姫様抱っこしていた女、かなりの美人だ。広瀬すずには負けるが。そして胸も、結構ある。
「おろしてください。」
と恥ずかしそうに言った。
俺はおろした。この女の身長は156cmくらいだな。あとスリーサイズは87-56-86。
と考えていたら、
「助けてくださってありがとうございます。私の名前はシャディー・シェミルです。」
「シャディーさん」
「あのシャディーは苗字です。シェミルと呼んでください」
どうやらこのゲームのNPCの名前は逆みたいだった。
というかNPCにしては表情豊かすぎる。そんな設定はしていないはずだ。バグ修正がだるいからつけてないのに。
「俺はエギルだ。」
その時俺は背後から思いっきり頭をたたかれたと同時に
「にぃーー、なに女ナンパしてんだー!全く童貞歴30年のやつはすぐナンパしようと、あ、すみませんこいつがなにか迷惑かけました?」
「迷惑かけてんのお前な!どこ行ってたんだよ?」
「あんたが急に消えたから探してたんだよ!」
ケンカが始まった。それを止めようと会話に割り込むシェミル
「あのー、その方は?」
「こいつは妹のジャンヌです。みてのとおり、あほです。」
「この彼女いない歴=年齢+あほの兄がお世話になって、ああ、蹴飛ばしてもいいですよ。頑丈なんで。」
「それより、あのお礼したいんですが、」
「おい、貴様ら何もんだ!」
茂みから出てきたレイピアをもった女が二人いた。そのレイピアを二人とも俺に向けていた。
「あのーなんで俺にそれを二つも向けるの?一つは妹に向けるべきでは?」
「女に悪い奴はいない。悪いのは男だからな!とくにお前はいままで誰一人として女と付き合ったことがなさそうだからな」
「あのぉ、あなたエスパー? はぁ、名前はエギル、職業は」
職業欄は冒険者になっていたので
「冒険者です」
「冒険者なら身分証明書があるはずだ。それを見せろ!」
身分証明書、冒険者に配られている、国家間を自由に行き来できる。パスポートみたいなものだ。
それはポケットにはいっているのでそれを渡した。
「えーとエギル、出身地 二ホン?年齢30歳、の割には若く見えるぞ。20歳くらいに。」
「それは引きこもってたから?」
「レベルは、え?217!」
その驚き声を聴いてすぐにエギルは相手のレベルを確認した。
冒険者にはあいてのレベル、性別、所属、体力、ステータス画面を見ることができる。
まず今喋っているこわそうな女の名前は サン・ミッシェル 性別 女 レベル 18 職業 騎士
レベル低すぎね?
もう一人の優しそうな、いやこれ俺に向けてる時点で優しくはないな。の女は
ユウキ・ユウナ 性別 女 レベル 16 職業 騎士
「おい、お前、エギルと言ったな、これ本当のレベルか?」
「本当だ。」
「そうか。って、おい、レベル100越えはあの六将軍しかいないぞ!しかもレベル100だと?お前何もんだよ?」
「ただの冒険者だ。」
「で、お前はどこに行くんだ?」
「まだ決めたない。」
「なら私たちと一緒にオルテに行きませんか?」
と割って入るシェミル。
たしかオルテは設定上、このゲームの中での中都市程度規模だったはず。
てかゲームにしてはかなりリアルだな。
「いいですよ」
オルテ そこは中世ヨーロッパの家が90軒ほどある街だ。
「あー、かなり大きな?町だな。」
「だってここはルーデン帝国の中でも21番目に大きな都市だから。」
「うっわ、微妙。」
このゲームには大陸に5個国があった。このルーデン帝国と仲が悪い隣の国、ホールデン共和国、その南にあるチューリッヒ王国、北にある北壁を守る城壁国家であるカルネア王国とバール王国。
この二国は北にある魔物から大陸を守るための城壁を守る国で他の国ともかなり中がいい。
それと島々を領土とする海洋国家 モンテ連合がある。
というかログアウトしたかったので、ログアウトと頭の中でつぶやいた。
普通なら、普通ならログアウトできるはずだった。
ログアウトできなかった。
「にぃ、ログアウトできないぞ。」
「こういうバグは想定済みだ。もう一つ用意してある。」
バグが来た時ように緊急ログアウト方法がある。
「それは、感覚遮断!頭のてっぺんを押せば強制的にログアウトできる!」
そういいながら頭のてっぺんをうびで押したができなかった。
「あれ?これもしかして、ログアウトできないパターン?」
「へぼにぃ。」
「ま、でもリアルなんてどうでもいからな。」
「あの、なに話してるんですか?」
というシェミル。
突然、町が暗くなった。
「こ、これは、魔族の空間魔法です。注意してください!」
その瞬間目の前が真っ暗になり、気を 失った。
エギル・・・本名はのち程でる。レベル217。魔法はほぼすべて初期魔法しかない。だがレベル高すぎるから魔法の威力が高い。
ちなみに武器は剣と銃がある。他にもいろいろとある。ちなみに特殊魔法はコピーと偽装、変装。
剣ダークリパルサーとエリュシデータがある。
過去に暗い出来事あり。というか暗い出来事が多すぎる。