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ホーム モラルハラスメント  作者: 佐々木匠
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借金返済後からの物語

 借金が800万円あった。あったって事は、過去形である。

 何で借金が出来たかは、おいおい話をするとしよう。

 借金はなんとキャッシュで返済した。よくキャッシュで返済出来たねって周りの人から言われたけど、そんだけ貯蓄していた妻には、感謝しかない。

ん!待てよ?そんなに貯めれるお金があるのに何で800万円も借金してるんや俺は?


借金は雪だるま方式に増えていった。妻には言えず、返済するたんびに借金を作って3年間我慢して来たが、もう首が回らず、通勤途中に電車に飛び込んで楽になりたい衝動に駆られる。死ぬ気でやれ、死なないから、って言う座右の銘を言ってる人に最近出会って自殺には至らなかった。

年末から今日は妻には言おうと思っていたがなかなか言えず、年が明けて数日たった後、まずは親に相談した。

もちろん親も年金生活で800万円もお金はなく、家を売ってそのお金でまずは少しでも返済を計画した。

少しは気が楽になった。次の日、『今日帰ったら大事な話がある』って妻にラインした。


玄関を開けたら、そこにちょうど妻がいた。躊躇すれば言うタイミングがズレちゃうんで、すぐに告白した。

『とんでも無い事をしてしまった。』

妻は冷静に何したん?と会社でのトラブルで失敗したのかと言う感じの問いかけだった。

借金があると言うと、軽くいくらなんと言う。多少の貯えがありそうな素ぶりだった。

しかし、その妻の予想を上回る金額が俺の口から出る事になった。

妻は驚愕した!

何でそんなに、何したんと質問責めだった。当たり前だと思う。

800万円は普通では作れない借金だから、投資に失敗するとか、ヤミ金に手出すとかそんな事しないと出来ない金額だ。

しかし、普通にクレジット借金で、ただの浪費家だ。

恐るべしクレジットカード、そこまで、借りることが出来たのも不思議だけど、貸してくれるんですね。


800万円も返すのは無理だ、個人再生も視野に入れ妻と相談した。

個人再生は財産の全てを失う代わりに借金をチャラにしてくれるありがたい制度だ!

だが妻は世間の目や、クレジットが使えないとか嫌みたいで、金をかき集めてでも、何とか返したい一心で、いくら財産があるのか全てを計算した。生命保険、学資保険、財形、貯蓄全てをかき集めた。


すると何と全財産は1000万円もあった。すぐに800万円を返済した。

200万円は妻の結婚前の貯金で、これは手を出さないようにした。


これで、借金は返済出来て、何も制限がなく、無事に普段の生活に戻ることとなってホッとした。

妻には本当に感謝だ!

しかし、私の地獄はここからがスタートとなる事をこの時点で知る由もなかった。

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