1 普通の日常
「舞!」
「あ、美羽久しぶりだね。」
学校帰り、駅を出たあたりで舞は2歳年下の従姉妹、雨宮 美羽と会った。
美羽は遠くからでも目立つくらいにかわいい顔をしている。
フランス人の祖母を持つために、クリーム色っぽい髪に明るい茶色の目をしているのも目立つ原因の1つだろう。
ただ肌はそこまで白くなく、普通の日本人より少し白いぐらいである。
しかしそれもまた美羽のかわいさを引き立てているようだ。
どうみても彼女と血がつながっているとは思えない。
まあ、私にはフランス人の血なんか流れていないが……。
純日本人である私は黒髪に黒い目をしている。
最近では稀なぐらいに黒々した黒い髪で、私的には気に入っている。
この髪が少々きつめな目をしている私をさらにきつく見せている事には最近気付いた。
だが、髪を染める気にはならない。
美羽ほど黒以外の色が似合う顔なら別だが。
あれ?
そういえば、美羽の髪は元々あの色だったか?
私が初めて会った時はもう少し茶色っぽかった気がする。
染めたのだろうか?
舞がそんなことを考えていると美羽が突然泣きだした。
母親と大学のことで喧嘩をして家を飛び出してきたらしい。
「叔母さんもよくやるね。美羽はまだ高校に入ったばっかりなのに。」
美羽の頭を撫でながら言うと美羽の顔が歪んだ。
「よくやるね、じゃないよ!!舞は高一のとき何も言われなかったの?」
「うーん、私が高一のときは、特に何もいわれなかったな。文理選択のことは話したけど。」
「いいな~。」
「いいと思うか?両親が何も言わない分オープンキャンパスとかもすべて自分で調べたぞ。」
「うそ!だって、今ではオープンキャンパスに来る人の三分の一ぐらいは親子できているってお母さんは言ってたのに?」
そう、これには私自身もびっくりした。
私の両親は高校選びとは違い大学のオープンキャンパスは親が行くことはないと言っていたのだ。
しかし実際に行ってみたら、親子で来る人が多かった。
特に多かったのは東京の某私立大学で来た人の半数以上が親子だった。
他の人も友達と来ている人が多く、一人だった私は完全に浮いていたのだ。
「ああ、確かにあれを初めて見たときは驚いたよ。」
とりあえず、美羽のぐちを聞きながら舞の家へ向かって歩き出す。
叔母さんには家に帰ってから電話すればいいだろう。
美羽が家出したのは初めてではないし。
何かあるたびに美羽は家に来るのだから叔母さんも美羽がどこにいるか分かっていると思う。
しかし、私はすぐにこのことを後悔することになる。
もしもこの時電話をしていれば時間がずれてあんなことは起こらなかったかもしれない。
美羽と話しながら歩いて行くと舞の家が見えてきた。
両親が共働きなため、舞は鍵をあけて家に入ろうとした。
ガチャ
「ただいま……。」
「おじゃまします。」
家のドアを開けた瞬間、舞と美羽は白い光にのみ込まれた。
初めて書いた小説なので多少おかしなところがあっても笑って受け流してくださるとうれしいです。
ただ、誤字や脱字があった場合は、直したいのでできれば教えていただきたいです。
私はかなり誤字脱字日本語の間違いが多いと自覚しているので、現在は投稿前に何度か読み直しているのですが、結構小説内に間違いが存在すると思います。
すみません。




