4 魔の9大貴族たち
更新が遅くなってすいませんでした。
さらに、この話ではたくさんの新キャラが登場します。
分ければ良かったのでしょうがきりが良かったので……。
本当にすいません。
バーーン
なんとも言えない空気になっていた所、突然扉が開いた。
「「「マイ様、無事」」」
「かしら!」
「ですか!」
「!」
そして聞こえてきたのはどこかで聞いた事のある声と口調だった。
な、なんだ!?
なぜここに?
って、そういえばこの三人も魔族らしいしここに来てもおかしくないのか。
だがよく私がここに居るとわかったな。
人の居場所を調べる事も出来るのか?
いや、そんな事よりも隣から殺気のようなものを感じるのだが……。
舞がそろ~っと隣を見るとそこには額に青筋を立て静かに怒っているミシェナの姿があった。
怖っ!
隣に般若がいる。
これはやばくないか?
しかしアリシアたちは気づかないようで舞に駆け寄ってきた。
「あの魔王様に会ったって聞きましたわよ。」
「体が痛いとかはありませんか?」
「だいじょぶ?」
「ああ。大丈夫だけど……。」
舞はアリシアたちに隣を気にしつつ答えた。
先ほどから隣を恐る恐る窺う舞を不思議に思ったのか三人も舞の視線を追う。
そしてそこにいるミシェナの顔を見て固まった。
「「「ミ、ミシェナ!?」」」
「はい。ミシェナですよ。」
黒い微笑みを浮かべたミシェナがそう言うとアリシアたちは真っ青になった。
しかしミシェナはそんなアリシアたちに気づいていないかのように舞をみた。
「マイ様、私は少しアリシアたちと話したい事が御座いますので失礼いたします。」
そう言うやいなや三人を引きずり部屋から出ていった。
…………。
どうか安らかに眠ってくれ。
舞が心の内でアリシアたちに合掌をしていると、扉をたたく音が聞こえた。
「はい。」
舞が答えると静かに扉が開き1人の美女が現れた。
そして目礼をする。
「わたくしの妹たちが迷惑をお掛けしたようで申し訳ございません。わたくしはアリーたちの姉で名をマリネージュ・ハルドワーク・クロスディアと申します。どうか私のことはマリネージュとお呼び下さい。」
「ああ、アリシアたちのお姉さまですか。私は雨宮舞と申します。どうか私のことはマイと呼んで下さい。あと、敬語ではなく普通に話してくださると嬉しいです。」
舞が笑いかけるとマリネージュは舞に抱きついた。
全身から喜びを現して。
「じゃあ、敬語は止めてマイと呼ばせてもらうわ。わたくしの事はアリシアたちから聞いているのかしら?わたくしを見て誰か分かったみたいだし。」
「い、いえ、聞いておりません。」
舞が慌てるとマリネージュが首を傾けた。
「あら、わたくしに敬語はいらないわ。貴女はわたくしより上の位だもの。それよりも本当に聞いてないの?わたくしの事すぐに分かったのに?」
「すまない。貴女が最初に妹たちと言っていたのでアリシアたちの姉君かと思ったのだが……。」
「そうだったの。あまりに普通に受け答えされたからてっきり知っているものだと思ったわ。ごめんなさい。わたくしは魔の9大貴族の1人で魔女族長をしているわ。ちなみに魔女族は研究や開発をしているわ。」
「あなたが魔女族長?という事はアリシアたちは魔女族の王族なのですか!?」
「ええ、そうよ。とは言っても先代の魔女族長が好色だったから兄弟は十数人いるけれどね。あと敬語に戻ってるわよ。可愛らしい事に。」
「王族が侍女をやっていて良かったのか?」
「ええ、魔族は本人の意思が最優先だもの。本人が決めたのなら問題はないわ。それにミシェナも王族よ。確か堕天使族の。」
「そ、そうだったのか。」
なんてことだ。
まったく気付かなかった。
まさか4人とも王族だったとは。
いくら本人の意思が尊重とは言っても少しは私も気をつけなければ、問題になるかもしれない。
コンコン
静かな空気の中にノック音が響く。
「はい。」
マリネージュが頷くのを見てから舞が返事をする。
するとぞろぞろと5人の美男美女と前髪で顔の上半分が見えない青年?と1人の老人が入ってきた。
そして7人は扉が閉まると同時に頭を下げた。
「2人足りませんが、私たちは魔の9大貴族です。魔王妃殿下におかれましてはご気分がよろしいようで「あら、ウィンじゃない。みんなしてどうしたの?」……、何故お前が此処に居る?それも魔王妃候補様に抱きついているとは無礼じゃないか!それに私はウィングベルトだと何度言ったら覚えるんだ!」
ガバッと頭を上げて翠っぽい髪の青年が食いついた。
それを感じて周りの人たちが慌てる。
「無礼だぞ!」
金髪の女性の叱咤が響いた。
驚いた事にその女性は頭を下げたままだ。
女性の声で我に返った青年はその場に跪いた。
「申し訳ございません。調子に乗ってご不快な事をしてしまいました。」
「い、いや、大丈夫だ。立ってくれ。頭を下げている人たちも頭を上げてくれ。それに敬語も使わなくていい。」
日本では有り得ない状況にどもりつつ舞が言うと、頭を上げた7人の顔が輝いた。
「魔王妃候補殿下が良い方で良かったものだ。変な奴だったら、誤って殺してしまったかもしれないからな。われはエンゲル・ドロス・ベーデン。ゾンビ族長で財政の長をしている。」
水色っぽい髪で前髪の長い青年がそう言ったのを皮きりに自己紹介が始まった。
「先ほどは失礼しました。私は淫魔族長で宰相をしているウィングベルト・ジェラローズ・ガリオンと申します。目上の人に対する敬語は癖なのでお許しください。」
「エンゲル、言葉が過ぎるぞ。先ほどは声を荒げてしまい申し訳ございません。自分はドラゴン族長で空軍の長をしているヴェルシア・クグジェント・ルドアークと申します。自分も上の位の方に対する敬語は癖です。」
「そう目くじらを立てるでない。その程度の事ならば許してくりゃるじゃろ。妾は堕天使族長で医療の長、ディラン・ベルデーゼ・セルジオンじゃ。」
「ディラン殿の言うとおりじゃ。わしも気に食わん奴じゃったら手が出てたかもしれぬ。ああ、わしは魚人族長で海軍の長をしておりますサザード・グロティナ・ハドゼルドと申します。わしは古臭いので敬語のままの方が話しやすいのです。」
「おれはゴーレム族長で育児関係の長をしているゲデロ・ゼバス・グージエ。」
「私は人狼族長で陸軍の長のアルメニア・ディモング・ロズハーンです。敬語は元々です。」
ちょっ、ちょっと待て。
最初に名乗った水色っぽい髪をしていて長い前髪が目を隠してる青年がエンゲル。
二番目で翠っぽい髪の青年がウィングベルトで、三番目の金髪の女性がヴェルシア。
四番目が濃い青の髪をしているのがディラン、五番目が白髪の老人、サザード。
六番目はクリームっぽい髪の色をしている青年ゲデロで最後が焦げ茶色の髪の女性アルメニアか。
一気に名乗らないでくれ。
頭がパンクしそうだ。
と言うかマリネージュはいつまで抱きついているんだ?




