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→【恋愛シリーズまとめ】

【短編完結】転生担当のイケメン神様に一目惚れされてしまいました 彼は私を転生させたくないようです

掲載日:2026/02/22

「君の事が、好きだ……!」


転生の間。案内役のイケメン神様(自称)が私の手を情熱的に握りしめてきた。


「は??」

「一目見て感じたんだ。これは運命に違いないとな」

「えー……(引き気味)。いや、手握らないで。サッ(手を引く)。それに運命って……あなたが神様でしょ? 全部自分で決めてるんじゃないの?」


「厳密には違う。私はただ、ここへ来た者を割り振っているだけだ。……さあ、君の気持ちを聞かせてくれ。私の側にいてはくれないか?」


「あー、えー、あっ! そうだったわ、転生させてくれる人だったわね。なら私、『モフモフざまぁ溺愛婚約破棄ハッピーエンドスローライフ』をお願いします!」


「……そんなコーヒーの注文みたいなことを言うな。君はどこにも行かず、ここに居た方がいい」


「ここにいるって……ここ、何もないじゃない。虚無よ、虚無!」


「いやいや、これは演出でそういう風にしているだけで……ん? おっと、次が来たみたいだ。少し待っていてくれ」


「はぁ~……(呆れ)」


彼は「ぱたぱた」と足音を立てて、奥にある扉へと向かった。……あの扉、何かしら。少し気になるわね。


私はこっそり彼の後を追い、半開きの扉から中を覗き見た。


「ギイ……チラッ」


「ああ、君は何て美しいんだ! 是非、私の側に居てくれ!!」


扉の向こうでは、ついさっき私に言ったのと一字一句違わない台詞で、新入りの転生者を口説き落とそうとしているアイツの姿があった。


「あら~♪ そんな強引に言われちゃったら、わたし~♪」


新入りの浮かれた声が聞こえてくる。


「…………ムカッ。あいつ、誰にでも言ってるじゃない……!!」


(完)

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