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僕と男友達の大木は、
ともに独身で、
交友は長い。
その日曜日、
僕は仕事が休みで、彼も、そうであった。
二人きりでファミレスでダベっていた。
僕は、ある時から専業小説家に、なることを画策しており、大木にだけには、
僕の小説を読んでもらっていた。
最後に、彼に僕の小説を渡してから、
随分と時が経っての本日、
彼から言われる。
目の前の彼から言われた。
「おまえの新作小説、待ってるんだけど、
まだ!?」
僕は、しばし間をおいてから、
彼に言った。
「…僕も、君もファンである漫画家の、キミマロ先生いるよね…?」
「うん?…ああ、俺はキミマロ先生の漫画は全部、家に、あるぜ♪」
「その、キミマロ先生の、
とある漫画の登場人物が、
言ったセリフなんだけど、
まぁ、キミマロ先生自身を投影させたようなキャラで、
漫画の中で漫画家の彼が、
『作品を真に面白くするためには、
リアリティーが、いる。
その極上のリアリティーを、まず自身が体験するために、私は大金を惜しまない!』と述べるのよ…。」
「ああ!あの漫画の、あのシーンね♪」
「オーっ!さすが、コンプリートしてるだけあるね!
で、
僕の作家活動の話に戻るんだけど、
もし、僕が次の新作小説を書くなら、
まず書く前に、
僕が、何か特別な体験をする必要が、
あるのでは、ないか…?などと、
昨今、ちょっと僕は、思っているんだ…。」
「特別な体験!?…例えば?」




