第77話 謎だらけの者
捨て身の一撃か。
それが良いのか悪いのかはわからない。だが、しかし、僕にとっては思わず、驚かせられた。賢者の子は、自然に満ちている魔力を自身への魔力に変換して、あの技を使ったな。その点は感心するが、自分自身を巻き込んでする行動ではない。確かに僕にダメージを与えることができたが、防御が間に合って、ダメージを抑えることができた。僕よりか優れた反射神経を持つ者には無傷で突破されるかもしれない。
だんだんと賢者の子の姿が見えてきたな。上の服は破れ、体中から血が流れていて、息が上がっている。もう、限界だな。あの技は、1回が限度で2回以上使うと体の方がもたないって感じだな。
「おいおいおいおい、勘弁してくれよぉ。もう限界だってばよぉ」
あいつ自身わかっているのか。それにしても、第一印象は礼儀正しくで野心がある者だと思っていたが、今のあいつを見ると印象が変わってくるねぇ。口調が荒く、ニヤついている。面白いやつだな〜あいつは。
僕は賢者の子に近づく、何も言わずに賢者の子はもう悟ったかのようにこちらを見ている。僕のラッシュのダメージと自爆技の自傷により、もう歩くほどの気力はないってことか。
「僕の勝ちだな」
「ああ、そうだな」
僕は拳に力を入れた。ノーガードの一撃、これで僕の勝ち。
「なかなか、楽しめたよ、賢者の子よ」
「っ………!! 俺もだ、ヨルマーク」
僕は気絶するぐらいの威力を賢者の子に向けて放った。賢者の子は空中に飛び、そのまま転送されていった。
それにしても、僕と賢者の子が戦っている最中に面白いことが起きたな。確か山地地帯の方だっけ、ここからは遠いな。シスノリア姉妹があそこに行っていたか。あの白色の斬撃、あれは一体だれが行ったのかな? シスノリア姉妹はあのようなことはできなかったし、他の組の連中かな? 厄介なのがいるな。
さて、他の組はどのような感じだろうか。僕的に警戒しといた方がいいやつは、1位の連中だろ。四大令嬢の1人のラーバロスト家の、えっと、ルイ・ラーバロストだっけ、彼女にも警戒しといた方がいいな。実技試験で彼女を見たとき、トップクラスだと思ったが、6位だったか、筆記の方で順位が下がったことか。あとは、オレンジ髪の少年だな。リュウモン相手に全くと言っていいほど、怖気付く様子もなかったし、あの異様な雰囲気も気になるな。僕のクラスの2位のあの何考えているかわからない少女が働いてくれたら良いのだけど。彼女のことはよくわかんねぇし、考えるだけ無駄だな。
賢者の子、最後にめんどくさいことしやがって、僕の居場所がだいたいのやつにバレるな。まあ、ここから離れようとしても遅いがな。
「見つけましたよ」
「めんどくさいなぁ。来ないでこれよ、ハルオリア」
ハルオリアが現れたな、1位の中では当たりたくない方だったんだけどな、仕方ないな。賢者の子との戦いでの体力の消耗をここまで抑えることができてよかった。特にあの自爆技をまともに喰らっていたら、やばかったな。
「へーなかなかやるな!」
「そちらこそ」
僕とハルオリアの拳が衝突し合う。衝突の影響で地面がえぐれる。
「おらよ!!」
ハルオリアの頭部に向かって蹴り上げる。しかし、その蹴りは空を切り、蹴りによってできた風が吹き上げた。ハルオリアは上空に逃げており、僕はそれを見上げた。ハルオリアは拳を構えながら急降下してきた、僕はとっさに横に飛び回避したが、ハルオリアの拳は地面に触れた。
「まじか…………!!」
ハルオリアの周りには巨大なクレーターができていた。僕はクレーターの端からハルオリアのことを見下ろした。やはり、これが1位だな。さっきまでの戦闘とは比べ物にならないな。僕はクレーターの内部に降りていった。僕とハルオリアの距離は約3メートル。
「おい、ハルオリア」
「ん? 何でしょうか?」
僕に声をかけられると思っていなかったようで、拍子抜けな表情をしていた。
「A組のオレンジ髪の少年、どう思う?」
「それって、カーラレスくんのことでしょうか?」
「ああそうだな。お前、そいつについて知っているのか?」
「うーん、私はそこまで詳しくは知っておりません」
詳しく知らないのか。何で有名でもないやつの名前を知っている。カーラレスか、よくわからねぇやつだな。
「カーラレスくん、彼はA組の25位ですね」
「ほぉーそうか」
僕が感じとった彼の異様な雰囲気はなんだったんだ。
「ですが、彼は………」
「そいつがどうした?」
「いえ、ここからは私のクラスメイトに聞いた話なんですけど………」
「勿体ぶらずに教えろ」
「口、悪いですね。彼女が言うにはカーラレスくんはこの学園いえ、全てのものの中で最強らしいです」
「は?」
最強? 学園順位が25位で手を抜いているのか。だが、それにしても全てのものの中で最強とはどう言うことだ?
「意味がわからん」
「それは、私もです。ですが、彼女が言っていました。カーラレスくんと真面目に戦えるのは学園長クラスのものだけと」
学園長、相当強いとは知っているがそれ以外は知らないな。
「おい、なぜ、お前のクラスのやつはそれを知っている」
「それは、彼女いわく、彼女がカーラレスくんを超えると言うことらしいです」
「そいつは誰なんだ?」
「それは言いません。ですが、これだけは学園に直談判をして、自ら1位を降りた者です」
カーラレスの野郎もハルオリアのクラスメイトも意味がわかんねぇが、強いってことっしょ。
「話はそろそろ辞めて、再開しましょうか」
「ああそうだな」
「ああ、それとしっかりと霊力を使ってくださいね」
バレてんのか、僕の力。なら、仕方ないな。僕は黄色のオーラを放出させた。
「では、こちらも」
「ッ……?」
ハルオリアの髪色が赤色から白色に変わり、紫色のツノが生え、腕に紫色の腕をまとい、脚に紫色の脚をまとっていた。
「なんだ、それは?」
「……ああ、これですか? 紫色の方は、化け物っていうものです」
紫色のやつは化け物ねぇ、白髪は別ってことかな?
「なぁ、もしかして、これも化け物?」
僕は黄色羽を生やした。
「………多分そうですよ」
「そうかそうか、サンキュー。なら、やろうか」
「はい、やりましょう」
僕たちの戦いが再び始まった。ハルオリアのやつ、白髪になったことでスピードが速くなっている。それに、やつの元の化け物はおそらく一本角の鬼だろう。僕の化け物がペガサスだったのに、今じゃあこうして羽だけ生やすことができるから、おそらくハルオリアの部分だけ化け物をまとっているのだな。
僕たちはただ無言で拳で殴り合っている。聞こえてくる音は拳が相手と接触しているときの音とハルオリアが地面と接触したときのみ、それ以外は何も聞こえない。
「「はぁはぁはぁはぁはぁ」」
僕とハルオリアが同時に着地する。僕もハルオリアも次の行動に移さない、お互いすでに息が上がっている。
はは、ここまでか…………
僕は背を地面にして倒れた。もう限界だ、動けん。
「ハルオリア、お前の勝ちだ」
「ええ、ありがとうございます……………何ですか!! あれは?」
ハルオリアが驚いて見ている方を見ると50本近くの黒色の剣が剣先を下にして、空中に浮いていた。それに剣1本1本に高密度な魔力が繊細にある。まさかと思うが…………
「なぁ、あれって」
「多分カーラレスくんがしているのだと思います」
「お前もそう思うか」
もしあれがカーラレスのやろうなら、彼が最強ってこと信じられてくるな。
「お前、これからカーラレスのところに行くのか」
「ええ、そのつもりです。最強って言われているほど実力を持っているのか確かめます」
「そうか、頑張れよ。僕はここで終わりだから」
「………クラスが違うのに応援なんかしてもいいのですか?」
「別にいいだろ、僕を倒したから……………なぁ、終わったら、カーラレスとの戦った感想聞かせてくれよ」
「わかりました。では、私はこれで」
「ああ、じゃあな」
ハルオリアが黒色の剣の方へ走っていった。多分、今すぐには体力的に戦わないと思うけど。僕は目を閉じた。もう時期転送されるな。いつかカーラレスとも戦ってみたいな。僕は転送されていった。
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