第75話 栄光白斬撃
私自身、この化け物は初めてだった。これまで、私が化け物を使った2回、カイロ、アクエラとの対戦だった。そのときはただ化け物を出していただけで、今回の身にまとうことは初めてだった。両腕、両脚に白色の4龍をまとい、背中に手より少し大きいぐらいのサイズの丸い鏡が浮いている状態だった。
それにしても、今までの化け物よりか、力が溢れ出てきている感じだ。
「カレン、そこで待ってて」
「はい。私はもう動けないから頑張ってください!!」
「うん、行ってくる」
私は足を動かす。すっかりなくなっていた体力が化け物のおかげで全回に近いほど回復している。魔力もだ。これなら、まだ戦える。
「何、その力!!」
私が浸っているとヨンカが声を上げながら、化け物がなんなのか聞いてくる。どうやら、この力は知らないようだ。なら、好都合だ。よし、始めるか。
私は鏡を目の前に移動させて、剣先がすべて入るまで鏡の中に入れていった。
「遊反転・極・緋色」
そう呟きながら、剣を鏡から抜き、剣先はユンカとヨンカの方に向ける。剣は緋色に輝いていた。鏡は背中側に戻らした。私は深呼吸をし、集中力を高めていった。
「聞いてんのよ!!」
「ヨンカ無駄だ。彼女は既に集中しきっている。なら、そろそろ来るぞ!!」
私はユンカに対して、1秒も見ないスピードで近づき、左下から右上に斬り上げた。ユンカはなんとか反応したけれど、どうやらかすっていたようで、彼女から血が出ている。
「ん?」
横からヨンカの左拳が飛んでくる。その拳は私の右頬に向かっている。私は彼女の拳を1ミリだけ回避した。そして、ヨンカの左腕を掴み、投げ飛ばした。ヨンカは地面を跳ねるように転がっていく。私は空を飛びながらヨンカに近づいていく。
「行かせるか!!」
ユンカ、そんなに声を上げなくてもちゃんと見えているよ。どうやら、私が与えたかすり傷は既に回復しているようだ。思ったよりか早いな、自動治癒。もっと大きな攻撃を与えなくてはならないな。
ユンカから次々と素早い攻撃が飛んでくる。私は反撃することなく、回避をする。何度も何度も回避をする。反撃には移らない。
体制を立て直したヨンカもユンカのラッシュに加わった。さすがに2人からの攻撃をすべて避けきることは難しかった。手のひらや剣で攻撃をいなしながらダメージを最小限に抑えていった。
「今ッ!!」
私は地面に力を入れ、回し蹴りをヨンカに向けて放った。その蹴りはヨンカは攻撃に勤しんでいたため回避することなく、左横腹にクリーンヒットした。ヨンカは軽くバウンドしながら岩にぶつかった。
私はここで止まらない。一瞬、ユンカと目が合う。ユンカは何かを察して、後退するが私はその合間をすぐさまうめ、細かく鋭い斬撃を繰り出した。ユンカは魔法で防御しているようだが、傷が次第にできてくる。
「くぅッ!」
苦しそうな声を上げながら耐えている。私の斬撃とユンカの自動治癒どちらが早いか確かめようじゃあないか。私は更にスピードを上げていく、ユンカはなんとかして反撃にでようとするが私がそれを防ぐ。
『水火爆破』
私は左手でゼロ距離、水の爆発を喰らわした。ユンカは「がはぁッ!」と地面を転がっていった。私は終始の剣に魔力を貯め始めた。剣の輝きが緋色から白色に変わり、白色のオーラが溢れ出している。ユンカはなんとか息を整えて、呆然と私のことを見つめている。
「これで終わらせる。『栄光白斬撃」
私は回転しながら、剣を地面をえぐりながら下から上に斬り上げた。剣から白色で巨大な斬撃がユンカに向けて、飛んでいき、そのまま直撃した。
斬撃が通ったあとはしっかりと跡が残っていた。ユンカは気絶しており、転送されていった。
なら、あとはヨウカだけ。
「リリアぁぁぁぁぁぁ!!」
ヨンカは私の名を叫びながら、右拳で殴りかかろうとしてくる。私はその拳に合わせて、左手でがっしりと掴んだ。
「ぐぬぬ!」
私の掴みから抜け出そうとしているが、今の私の方が強いから、それは叶わない。私は上にヨンカを放り投げ、右足で彼女をおもっきり、遙か上空に蹴り上げた。私はヨンカのところまで転移して、彼女を視界にとらえた。
「これで、終わり。クラス対抗戦が終わったら、また、話し合おう。『風孤断剛』」
私は右足に風をまとい、回りながら踵落としをして、ヨンカを地面に直行させた。私は地上まで転移していった。
地上に戻るとヨウカが地面打ちつけられながら伸びていた。そのまま、ヨンカは転送していったため、これで、私達の勝ちが決まった。化け物を解いた。そしたら、一気に疲労が回ってきた。
ユンカとヨンカは一体、何位だったのだろうか?
まあ、勝ったからいいか。
私は勝利に浸りながら、カレンの様子を確認するために彼女のところまで向かった。
どうやら、カレンは体力を回復しており、ピースしながら、私を迎えてくれた。私は彼女の近くに座った。
「お疲れさまでした。リリアちゃん、すごかったですよ」
「ありがとう、なんとか勝てたよ」
「これから、どうするのですか?」
「休憩ぇ〜〜疲れたぁ〜」
私はそう言いながら岩にもたれて、他の決着がつくのを待つことにした。あとは他の人に任せよ。手を太陽に向けた。
ねぇ、カイロ、私、やったよ。また少し、成長できた気がする。
「遊反転・極・緋色」は技ではなく、リリアが唱えているだけです。




