第58話 誘惑
…路地裏…
「クソが!!」
ヤンキーさんことインテ・アックスが王都にあるとある路地裏でゴミを蹴っていた。インテは今日起こった出来事についてムカついていた。それは、カイロが決闘を受けてくれずに胸ぐらを掴んでいたら、パルソーナ先生に怒られたことだった。インテはカイロが決闘を受けていたら、こんなことになっていなかったので、余計に腹を立てていた。
「パルソーナのやろうもやろうだ。説教に時間長すぎるんだよ」
インテはパルソーナ先生に約1時間ほど説教をされていた。その後、学園の授業が終わるまで、正座をさせられていた。インテの足は痺れており、正座する時間が終わったあと、しばらくの間ただ上がることすらできず、長い間拘束されていた。
「あの女たらしの顔を思い出すだけで……………ムカつくな」
インテはカイロが決闘を申し込んだことや胸ぐらを掴まらたことをびびって怖気付くと思っていたが、カイロは無表情で何もびびっておらず、ただ淡々としていた。普段とは違う反応を見せるカイロに特にムカついた。
「そこのお兄さん、少しよろしいでしょうか?」
「あん?」
突然にフードを被った者がインテに話しかけていた。
インテはそのフードの者を見て、違和感を覚えていた。その者は独特な雰囲気があり、人だけど、人とは到底思えないの雰囲気があった。
「な、なんのようだ!」
インテはフードの者の雰囲気にびびったのか少しうろたえながら聞いていた。
「お兄さんに力をやらうではないかと」
「力だと?」
インテはフードの者の言葉に気分が上昇していた。そのため、インテは力という言葉に過剰に反応した。
フードの者は、そんな様子を見せるインテに対して、ニヤリと笑みを浮かべていた。
「ええ、そうですよ。お兄さんにワタクシから力を与えましょう」
「いいから、早くくれよ。力をよ。その力で、女たらしをぶっ殺してやる」
「ええ、いきますよ」
フードの者はそういうと手に力を込め、インテの方に向け、力を送り込んだ。すると、力を受け取ったインテの周りにドス黒いオーラを周りに放った。
「力が溢れ出てくる。これが俺様の力か!」
「ええ、そうですよ」
「おお、ありがとよ。フードの野郎」
「それと、石を持ち歩くと良いでしょう」
「石だと?」
インテは石を持ち歩けと言うフードの者に疑問に思った。
「あなたに渡した力は木や石を魔物に変えて支配する能力ですから」
「そうか」
インテは納得して、近くに石を持って、近くのところに投げた。
すると、その石は小狼のような魔物が生まれた。
「これが、俺様の力か」
「そうですよ。では、失礼します」
フードの者がインテのもとから去っていったあと、インテは力を得て、この力をどうやって見せつけてやろうと思っていた。
「まず、女たらしをだろ。次はあの生意気な女たらしの女だろ。あとは勇者や、魔法の野郎、剣の野郎共も潰してやりてぇな。あーあ、楽しみだなー」
インテは高笑いしながら、路地裏から抜けて、王都英傑学園にカイロを探すために向かっていった。
◇◇◇
「おお、あれは」
カイロがいないかと、学園を探している最中にインテは何かおもしろいものを見つけていた。
「いや〜いい汗かいたね。カリン」
「うん、そうだね。リリアちゃん」
そこには、トレーニングし終わったリリアとカリンがいた。
「くくく」
2人はさっきまでトレーニングしていており、インテから見たら、疲れている絶好の獲物だった。インテは2人の様子を見て、小さな笑みを浮かべていた。
決して良くないことを。
「俺様が得た力の実験にしようか」
インテはそう言いながら、リリアたちのもとに行った。リリアとカリンは自分たちのもとに来たインテのことを警戒していた。
「よお、女たらしの女ども」
「何しに来た!ヤンキーやろう」
リリアはドス黒いオーラを放っているインテに対して、更に警戒していた。そして、リリアはカリンを守るようにカリンの前に立った。
「お前らは!! 実験体だ!うれしいと思え!!」
「な、何言ってるの?」
カリンが震えながら、インテに口答えしていた。インテはそんなカリンのことにムカついて睨みつけた。カリンはリリアの背中に隠れていった。インテはカイロとは違うカリンの様子に優越感を覚えていた。
「じゃあ、バーイ」
インテはそう言うと、小石をリリアとカリンの方へ投げつけた。生まれた魔物は、リリアとカリンを一瞬にして、倒した。しかし、リリアは1つの疑問を思っていた。
インテが生み出した魔物に能力が効かなかったことだ。
リリアの能力、受けたダメージを他人に共有させる能力が全く効果がなかった。アクエラでさえ効果があったのに。
「こんなものか、いいじゃねぇか。この力、気にいった。こいつらを使えって、女たらしを誘き寄せて殺してやる。待ってろよ女たらし」
インテは魔物を小石に戻して、リリアとカリンを担いで森の中に入っていった。しかし、その様子を見る者がいたことにインテは気づいていなかった。
「と,とりあえず、学園長に言いに行かないと」
見ていた者は、信用できる学園長に会いに行くために学園長室に向かった。
その者の名は、ネオン・リゾート




