第51話 学園長
「うわー、でっかこの扉」
ぼくは学園長室の扉を見て、素直な感想が出ていた。学園長室の扉は、他の部屋の扉よりか、遥かに大きい扉だった。この学園で1番偉い感が出ているような装飾をされているほど立派な扉だった。
トントントン
と扉をノックした。
「1年A組、カイロ・カーラレスです。失礼します」
そう言いながら校長室に入っていた。
校長室の内装は豪華の物になっていて、これまで入ってきた部屋よりも豪華だった。この学園のトップの部屋はすごいな。そしてこの部屋には何かの書類に目を通している。いや、見ずに取っている目を布で隠した女性がいた。この女性から、感じるものは圧倒的な強者を感じるものだった。それにあの指輪なにかあるな。そしてに壁にかけてある槍、あれから不思議な力を伝わってくる。この女性こそ、この王都英傑学園の学園長だと悟った。
「来たか、カイロ・カーラレスよ。いや、虹色というべきか」
「…………っ!!!」
学園長から出た言葉に驚いた。ぼくのことについて知っているのか、ぼくと学園長は今日、この瞬間が初めて対面した。あのときのリリアとの会話の内容が外に漏れていたのか?それだと、ルイさんたちに何にも聞かれてないことから、それは違う。
なら、元から知っていたのか?
それだと、辻褄が合うし納得できる理由になる。しかし、ぼくは学園長のような人とは会ったことは一度もない。何者なんでしょうか?
「さあ、虹色、なんのことでしょうか」
ぼくは嘘をつくように言う。
「カーラレスよ、君の二つ名だろう。黄金世代、三大角の1人で現最強だろ」
学園長の発言で確信できた。この人は転生する前のぼくのことを知っている。学園長も転生者なのか、それとも長生きしている者の2択のどっちかだろう。さすがに最近生まれた者ならば、ぼくのことは絶対に知らない。
「学園長、あなたは何者なんですか」
「余はニル・トリア」
ニル・トリア、どっかで聞いたことある名前だった。どこで聞いたことある名前だった。それに学園長の特徴の人を聞いたことがあったような気がした。
しばらく考えていると1つのことを思い出した。その瞬間、笑い声が出た。
「初代の時代を生きた方か、確か二つ名は……………神凛だっけ」
「ああ、そうだ」
通りでその名前と目を布で隠している特徴の人を聞いたことがあるわけよ。とんだすごい人がこの世界にいるようだな。
「学園長、なぜ、あなたのような方がこの世界にいるのですか?」
「それは、この世界について知っていったらわかることだ」
「なら、聞くのやめときます。ぼくは自分で知りたいので」
「うむ、じゃあ、なぜ余が主を呼んだのか言おうか」
「わかりました」
本題がきたな。さあ、なんのことでしょか。
「最近、暴れまくっているようだな、カーラレスよ」
「そうですね」
学園長は1つの記事を見せてきた。そこには、冒険者の町アラクエで起こった事件の内容だった。やはり、バレていましたか。ならなんで、リリアは呼ばれていないの?
「そのことですか…………」
「ああそうだ、この事件の内容を詳しく言え」
それが目的ですか。確かにこの記事はぼくがやったことの真実ではなく、真実と嘘を混ぜた内容だった。
「この記事の内容がすべてですよ」
「いや、主のことだ、何か隠しているのだろう」
やっぱり、隠し通すことは無理なんだろうか。ベルギアのことは言ってもなんとかできるが、スターチスのことは無理だと思う。それに、あまり情報を言いたくないな。これは、あいつらと決める方がいいな。
(どうするべきだ)
ぼくはサルビアたちと会話し始めた。
『主様、正直に話したらどうだ?』
『その通りですよ、イロ。ベルギアの言う通りですよ』
(だが、それだとスターチスがやばいことになるかも知らない)
『やばいこと?』
(ああ、ベルギアは神装体だから、なんとかできると思うがスターチスは言ったら、ただの魔族だから、殺されるかも知らないから)
『わ、私、まだ死にたくありません』
(ああ、ぼくも死なせたくないから、迷ってる)
『ならカイロ、ベルギアだけ、言ってしまうのはどうだ』
サルビアが1つの提案をしてきた。1つの真実で、もう1つの真実を隠すということか。いい提案かもしれない。バレた場合怖いがしかたない。
(試してみる価値はあるな)
ぼくは決心した。
「魔族に捕まっていた神装体を保護しています」
「神装体か」
学園長にいると神装体とつぶやいた。このままいけばいけるな。
「はい、記事にしてしまうと魔族にまた狙われてしまう危険性があるため、隠していました」
「うむ、それもそうだな、魔族に利用されることが1番厄介だからな」
学園長は納得してくれた。これで一安心だな。
「これで終わりですか?」
「いや、最後にもう1つある」
もう1つ?
あの感じだとあの事件のことではないと思うのだが。
「カーラレスよ、主はなぜ、この世界に来た」
そんなことは決まっている。
「まだ見ぬ才能を見るためです。では失礼します」
ぼくはそう言って学園長室から出ようとした。
「あーそれと、ぼくの邪魔はしないでくださいね」
「うむ、わかった」
ぼくは今度こそ、学園長室から退室した。
◇◇◇
カイロが出ていった後、ニルがつけている指輪が光始めた。
「な、なんですか!! あの者は」
「ドゥクスか」
光から現れた者はニルからドゥクスと呼ばれる女性だった。
「確か最強だしたっけ、彼は」
「うむ、そうだ。そして嘘つきだ」
「はぁ? まあいいけど」
ドゥクスはニルの言葉に納得していなかったが、ニルがそう言ったため信じることにした。すると扉がノックされた。ドゥクスは再び指輪に戻った。
「学園長、失礼します」
1人の学生が入ってきた。




