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世界の闇は陰にて嗤う  作者: おれんじじゅ~す
始まりの目覚め
6/46

人生の岐路

20勝でき(るわけが)なかったぁ。


結局眠い中文章書いてるから日本語おかしいかな。


ゲームは命懸けでやろうね。

説明書片手に作ったチャーハンを貪る。


さて、まずはなんで傷が治ったのか、だな。

この能力を得たことによる副作用は、なんですか。

この説明書は意外とおおざっぱだから、知りたいことを細かく念じないといけないのがめんどくさいところ。



ない



あぁ、マジで。

傷治るの違うんだ。

謎増えたな、後回し。


よし次、出せるモノは、実在するものに限るのか。

空想のモノも創り出せるなら、どこまで創れるのか。



想像力に依存するが、基本的に不可能なのは、それがなんなのか理解出来ないモノ



なるほど、イメージが大切と。

どういうモノが創りたいのかイメージできないと、それを生み出すことはできない。

ゲームとかネットを漁れば見つかるモノなら簡単に造り出せるな。


次、あの化け物は俺が生み出したのか。



はい



ほう、やっぱりそうなんだな。

じゃあ生き物は創り出せると。

でも、なんで出てきたんだ?

俺、別にあんなの創りたいって念じたわけじゃないんだけど。

あんな殺すことが自身の役目みたいに力極振りしてるやつ創るわけないんだけど。



コントロール不足による能力の乱発動

引用:死ねや世界



うぇ、マジで?

あれが原因?

怖っ。

事故らないように頑張ってコントロール力上げよう。

イメージいっぱいしとけば想像力が上がって創造が簡単になるんじゃねえかな。


あと、造り出した物とかは消えたりするの?



いいえ



へぇ、ずっと残ってるのか。

あの化け物も消えなかったもんね。

造ったら最後までちゃんと管理しようねってことかな。


あ、そういや能力使うことに対する対価について考えてなかったな。

魔力なり寿命なりを消費してるかもしれない。

魔力ならまだしも、寿命をいつの間にか消費してたら恐ろしい。

そこんとこどうなんですか、説明書さん。



創造するに当たって消費するのは精神力である

能力を自身のキャパシティを超えて行使した場合、意識を失う

あまりにもキャパシティを超える場合、迷宮創造は発動しない



そうなんだな。

あんまむやみに使ったら意識落ちて、自分で生み出した化け物によってドーンと。

まぁ化け物造ってなくても車とかに突っ込まれたら死ぬよな。

いやまぁなんか傷治るけど。


自分のキャパシティ超えると意識を失うってあるけど、説明文中の『能力』と『迷宮創造』の使い分けが気になるな。

これ能力ってあるけど、やっぱり迷宮創造以外も存在してる感じなのかな。

基本的に能力を使いすぎると意識を失って、迷宮創造は自分の限界を結構超えると発動すらしないってことか。


じゃ次。

なんで能力が覚醒したんですか。



#$!%%$&¥の条件を満たした



おっと、文字化けかい。

条件を満たしたねぇ。

神様的なのが要因ではないということか。

これは、他にも能力者がいると見ていいってことかな?


じゃ次。

自分の限界を超える以外に、能力を使えなくなることはありますか。



はい



あぁ、その内容も教えて



他者の能力による発動の阻害、または他者の能力による能力の根源への干渉での使用不可



他者の能力で発動が阻害される可能性があるのか。

考えてなかった。

他の能力についてなんにも推測してなかったしな。

でも多分これ使うことはないだろうから関係ないよな。

能力について聞いてるのも、自分のことだからよく知らないのは気持ち悪いからだしな。


うーん、こんなもんか。

この能力使った方が良かったりするのかな。

これ使って生きてたらニートになれる気がするんだよな。

やっぱり能力を封印した方がいいのかな。

傷が治る理由も考えないと。

うーん。

とりあえずテレビ見ようか。

バラエティ見よう。

見ながらどうしようか考えていこう。



ここが、人生の分岐点

きっかけは些細なもの

宝くじで一等が当たった人も、たまたま帰り道で売っていたから

テロの被害者になるのも、その日は特売日だったから

彼が普通の人生を歩まなくなるのも、テレビをつけたらニュースだったから



テレビをつけたらニュースチャンネルだった。

それだけならなんてことはない、チャンネルを変えて終わる。

でもニュースの内容。

それはいじめの被害者が自殺したというニュースだった。

普段であれば特に気にしない。

自分には何もできないのだから。

むしろ、心が弱いな、なんて見下していたのかもしれない。

ただ、今は、力がある。

誰もが頭を垂れる権力や誰もが羨む財力ではない。


暴力。


簡単な、誰でも持っている力。

それが、一般とは比にならないほど大きいだけで、シンプルなもの。


こんな、くだらないもので自殺を増やしてはいけない。

直感が力を振るえと、やれるのはお前だけだと訴えてくる。

事実、誰かがこれを完全に解決しようと命を懸けることはない。


ならば、自分がやってやろう。

この力で、いじめを無くしてやりたい。

全てをなくすことはできないのはわかっている。

でも、いじめの原因を潰すことならできる。

いじめる側といじめられる側、その両方を消してしまえばいい。

そんな非道な考えが浮かび上がる。


これには、個人的な私怨が多分に含まれている。

今まで嫌がらせしてきたやつ、それを見てみぬふりをしてきたやつ。

その両方に対する恨みを晴らしたくなる。


決めた。

この街に放ってやればいい。

あまり強すぎてはダメだ。

警察がやっと倒せるくらいでないと。

別に全人類を滅ぼす必要はないんだから。

あ、数の暴力でいいか。

中学校の学区はまぁまぁな広さ。

一体放ってもすぐに処理されては意味がない。


やるのは俺が引っ越してからにしよう。

自分が巻き込まれるのはいやだから。

嫌いな奴らへの心からの嫌がらせだ。

しっかり計画を建てよう。


ちゃんと勉強しないとな。

入試落ちるのはあんまりよくない。

高校はちゃんとした毎日を送りたい。

いじめとか無関係なところで生きたいから、不良がいない方がよい。


俺は食器を片付けて勉強を始める。



そして時は流れていく。

高校は無事に合格。

傷が治る理由については、あの日の流れをしっかり思い出せば簡単に分かった。

原因は重傷を治そうと出した物の一つ。

エリクサーだった。

エリクサーは不老不死にもなれるという万能薬。

要するに、死なない人外になったとさ。

エリクサーがどういう仕組みなのか分からないから解毒剤も創れない。(万能薬を毒扱い)

仕組みがわかってなくてもそれがどういったモノなのかわかっているから造れたのかな。

この理論なら死ぬことは可能だ。

死にたくないけど。


それでやってきた卒業式。

それを終えて帰ろうとしてるとき。


「あ、あの」


「ん?何?」


話し掛けてきたのは、俺がいじめられる原因になった女、井浦奈美。

こいつがもともといじめられていて、たまたま庇う形になったらターゲットが俺に流れてきた。

だからこいつに恨みとかはないけど、いじめられていたのが可哀想だとは思ってない。

俺の方が可哀想だから。


「えっと、ごめん、いろいろと。助けて貰ったのに、そのまま放置してて」

「いや別に、気にしてないから」


謝られるのは予想外だ。

別に悪い子じゃないのはわかってたけど、こうして謝られるとアレをするのが可哀想に思ってしまう。

でも、止まりたくない。

あいつらを殺してでも、次のいじめは止めたいんだ。

放置すれば、高校なら確実にいじめがグレードアップする。

恨みと共に葬ってやる。


「本当に、ありがとう」


振り返って帰っていく俺の背中に、手を振っている井浦。

それを俺は、無視をするしかない。

さて、計画の最終調整といこうか。

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