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世界の闇は陰にて嗤う  作者: おれんじじゅ~す
GW ~空間の魔術師~
43/46

皇居でのお話…終幕-1

ようやく…ようやく終わる…!

あと…あと、一回の更新で…作也君の、方に…戻…れる…!

↑報告事項

「そこの扉っす!」

「ッラァ!」


焼けて面影も無いほどに歪んだ、地下へ続く階段の扉を蹴破る。

階段に火の気配はない。

セーフだ、まだ暫く天皇が焼けることはないだろう。


この地下には恐らく換気扇がある。

そうでなければ平時であってもここに来るだけで窒息死してしまう。

ただ、その入れ換えるための設備も皇居と共に焼かれているだろう。

時間はあまり無い。

全力で駆け降りる。


「!おい!」


二分も掛からずに神器がある空間までたどり着いた。

これくらい早ければ、まだ窒息等はしないだろう。

しかし、そこで見れたのは倒れている天皇とおっさん(名前忘れた)。

そして見れないモノが一つ。


俺はおっさんを揺さぶり起こす。


「おい!大丈夫か!」

「うぅ…空間君、か。アレは、何処に…」


おっさんが呻いている。

アレ?

アレってなんだ?


「相良さん、何があったんすか!?」

「…アレは、恐らく異能力だ。それより、陛下は!」


相良は自分で再確認するように呟いた。

おっさん相良って名前だったのか。


相良は起き上がって天皇の方に駆け寄る。

天皇の方も一応無事なようだ。

気絶はしているが。

そこで俺は漸く気付いた。


「おい、神器の数足りなくねぇか?」


どう見ようが台座の上には剣と鏡、その二つしかない。


「あぁ…あの液体に持って行かれてしまったのだろう。急いで追わなければ」


液体?魔物かなんかか?

まだ覚束無い足取りで階段の方へ向かおうとする相良。


「おい、やめとけよ。俺らがここに来るまですれ違ってねぇんだ。もうとっくにこっから消え失せてる」

「だからどうした!あれはこの国を護る大事な物なんだぞ!?そもそもお前たちは護衛だろう!?一人残すとか頭が回らなかったのか!?」

「るせぇな!!そもそも二人じゃ手が足りねぇんだよ!文句なら聖山に言え!」

「ちょっ、二人とも落ち着いてくださいっすよ」


泡餓が仲裁に入ってくる。

ったく、なんで俺に当たってくんだよ。

問題なのは聖山の采配だろうが。

幹部の位置に就くなら何が起こるか推測くらいできんだろ。


泡餓が相良に今の状況を説明する。


「すまない、神器を盗られて焦っていたようだ」

「別に今はどうでもいい。それより早くこっから出るぞ」

「あぁ」


俺は転移の魔方陣を編む。

戦闘中には使えないくらい時間が掛かるが、ここから脱出くらいなら時間はある。

魔方陣を数秒で完成させ発動する。


「…あん?」

「どうした?」

「転移が使えねぇ」


なんでだ?移動しねぇ。

ふざけてやがるのか?


「…もしかすると、結界が再び張られたのかもしれない。そうなると魔術で移動することは出来んな」

「ちっ、じゃあ走って行くしかねぇか」


めんどくせぇ。

なんで今更になって結界が戻ってんだ?

嫌がらせかよ。



天皇はまだ動けないようだから俺が背負って行くことになった。

相良もまだろくに走れないだろうということで泡餓が持っていくことになった。


「すまないな」

「いえいえ、大丈夫っすよ」


一応神器を盗った奴と鉢合わせになる可能性があるから警戒して行ったが、特に誰かと会うことはなかった。

そのまま地上の燃える皇居を泡餓が炎を操作して抜けた。


「うっ、これは…」


相良は多くの人が死んでショックを受けているようだが、俺には関係ない。

携帯を取り出し聖山に電話を掛ける。



『もしもし圭君、神器の契約解消は終わったのかい?』

「ああ。だが問題があってな、神器が一つ盗られた」

『えぇ、盗られちゃったの。それは残念だね。それじゃあ今日は解散でいいよ。天皇陛下は迎えを送ったから、安心してね。次は明日のだいたい朝八時頃にまた協会で』

「あっ、おい」

『それじゃ、お疲れ様』


電話が切られた。

やけに早く話を終わらせたな。

神器が盗られたんだぞ?

話を聞かなくていいのか?

それとも、盗られたから話してる余裕も無くなったか?

いや、声に焦りは感じなかったな。


気にしたってしょうがねぇか。

俺の仕事はとりあえず終わったみてぇだしな。


「泡餓、今日は解散だとよ」

「了解っす!俺は暫く陛下の介抱してるんで」


まだ天皇の意識は戻らねぇのか。

明日なんかあったんじゃねぇのか?

大丈夫なのかよ。

まぁ俺にとっては別にどうでもいいことか。



あぁ、そう言えば令のやつからメールが来てたな。

俺は携帯からメールの項目を開く。


「新着は無し、か」


読みかけのメールを開く。



『国会図書館の地下に創造者っぽいのが現れた

 顔は隠してるみたいだけど、声からして男だね

 一応捕まえるつもりだよ

 だけどもしかすると逃げられるかもしれないねー

 なかなか厄介な能力だ』



厄介な能力か。

異能力者ってことでいいのか?

国会図書館か、かなり近いな。

返信がねぇってことはまだ交戦中か。

なら、今から行けば逃げられる前に着けるかもしれねぇな。

魔力が心許無ぇけど令が居んなら平気だろ。


「おい泡餓、天皇の迎えが来るらしいから後は頼んだ」

「圭さんはどうするんすか?」

「令の所に創造者ってのが出たらしいから、捕まえに行く。相良、結界を出んのは自由に出来るよな?」

「そうだな。ただ入ることは出来ない筈だから入るときは呼んでくれ」

「ああ。泡餓、明日は朝八時頃に協会だとよ」

「了解っす。お気を付けて」


俺は走って現場へ向かう。

雨雲令からメールが来てからここまで約10分ほどの戦い

あれ、更新期間は……!?だ、ダメよ、考えないで!次の話を書く快感に溺れなさい、次はあなたの大好きなタイプでしょ!

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