2.
しばらく歩いていると、道端に倒れている人を発見した。
急いで駆け寄ると仰向けで倒れていたので、顔を確認することが出来た。
「うわー。懐かしい!林くんだ!」
私は懐かしい顔につい興奮した声をだした。
夢の中だけど、会えて嬉しかった私は林くんをゆすり起こした。
目を覚ました林くんと目があった。
彼はとても冷静なタイプだが今回は違った。
「昌?どうしてここに??」
さすが私の夢クオリティ。
こんなに焦っている林くんを見せてくれるなんて。
私の心の奥にある願望が見せたのかと思うと少し面白かった。
「どうしてっていうか夢だし。なんでいるのか聞かれても分かんないねぇ。ってか林くん格好!勇者じゃん!私の想像力もここまでくるといよいよ末期かな。」
よくよくみると林くんの格好は頭に金のわっかを付けて、鎧の上にマントを着用し、腰には剣をぶら下げていた。
「…。また俺達呼ばれたみたいだな。」
急に声を低くしたかと思ったら変な事を呟いていた。
最初の方は聞き取れなかった。
「どういう事?これは夢でしょ?」
「あぁ、夢だ。詳しく言うと夢の国だ。」
全然詳しくない上に余計にわからなくなった。
ここは、いつからネズミが神のように降臨するランドになったのだろう。
そういや最近行けてないな、行けないから夢できちゃったのかな。
そんな下らない事を考えていた。
「説明は歩きながらするよ。村まで行こう。」
もう何がなんだかよくわからないけど、林くんに着いていくことにした。