思い出の傘
4月5日、始業式
何もなかった春休みは終わってしまった、勉強して、家の手伝いをして何気ない春休み、予定もなくずっと家にいた、退屈な春休みだ
しかし外の天気は晴れ、これでもかというくらいに晴れていた、私の心も晴れていた
今日という日はいつもより少し楽しみにしてた、新クラスの発表も今日なのだ
はたして恭平と一緒のクラスなのか気になった
もし一緒じゃなければクラスでまた1人だろう、お昼の時は一緒してくれる約束はしてるし、違うクラスでも少し歩けば会えるので心配はあまりしてない
でも、奈々ちゃんと同じクラスなら楽しいな、だって可愛いし、料理もまた教えてほしい、なんてそんな都合よくいくのかな
5クラスあるから恭平か奈々ちゃんが同じクラスになる確率は20%ってところかな、恭平と奈々ちゃんと私が同じになる確率は4%ってとこだ、確率なんてあてにならない、正直ただこのことが起こりやすいかどうかの目安ただそれだけだ
私は学校まで歩いてきて、今、張り出されてる紙を見ている、せめて20%に当ってほしいな
自分の名前を2組のとこで見つけた、その下に鈴木恭平の文字があった
「やった」
思わず声に出してしまった、とりあえず20%を突破した
私は残りの確率もチェックした、三森奈々だから・・・
無言で探し続ける、すごい偶然だ、しっかりと書かれていた
そしてその下に、宮永 健と書かれているのも見つけた
5クラスあって4人が一緒になる確率は0.8%見事に1%以下をモノに出来たみたいですごく嬉しかった、まるで宝くじにでも当たったかのように嬉しかった
お金は当ってなくてもこれからはわいわいと騒がしい日々になりそうだ
今までクラスの隅で地味に過ごしてた自分とは違う自分、そんな姿を想像したらわくわくしてきた
私はスキップするような気持ちで2年2組の新しい教室へ向かった
教室へ入ると、恭平が待っていた
「おはよう、またよろしくね」
そう言って、恭平と話しをしているとチャイムがなり、みんな席に着いた
先生が来て、体育館へ行き、始業式が終わる、今日は校長のつまらない話しも楽しく聞けた、何を話していたか知らないけど、私の心は躍っている
配るものも配り終え、先生の話しも終わり放課後となった
私はクラスを見渡すが奈々ちゃんがいなかった、宮永君は鞄を持って教室を出ていくとこだ
私は自分の荷物をまとめて鞄に入れて教室を出た
帰るなら一緒に帰りたい、そんな思いで宮永君を探すと昇降口で見つけた
「あの、宮永君、一緒に帰らない?」
そう一言声をかけれた、宮永君はおう帰ろうぜとそう言いながらにこやかな笑顔を見せてくれた
「いやぁ今年は晴れてよかったな、去年は雨が降ってたもんな」
もしかして、あの時のこと覚えてくれてるのかも、今日は傘は持ってきてないけど、あの日もらった傘なら大切に持ってるよ
「うん、晴れてよかったよね」
そう言って私は宮永君の横を歩きだした




