表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/27

待ちわびた人

遊園地から帰った俺は自分の部屋に入り、電気をつけるとなぜか奈々が座っていた


最近避けられてみたいで少し予想外だった、寂しくなって会いに来たのだろうか、考えるより聞く方が早い、俺は奈々の横に座った、でも奈々はずっと顔を下に向けている

今までなら驚かすために暗くしてることはあった、俺を見かけてお帰りの一言くらい言ってくれるものだ


「奈々来てたのか、どうしたんだ?電気もつけずに」


そう声をかけると奈々は顔をあげて、悲しげに声を発した、その時よさりかかるように俺の肩に頭を乗せてきた

奈々がへこんでる時にこれをやるってことは相当落ち込んでいるだろうと推測できる


「何度もさ、電話したのにさ、何で出てくれないかな」


ふと自分の電話を見てみたら着信が10件も来ていた、デート中はサイレントマナーにしていたため着信があっても気づかなかったのだ

そしてようやく気付いた、奈々は落ち込んでるんじゃなくて怒っているんだ、久々に会いに来たってのに何で怒ってるんだろうか


「あ、ホントだ、着信来てる、わりぃ気づかなかった」

何事もなかったように言った、気づかなかったのは本当のことでそれ以外のことは言えなかった

でも奈々にはお見通しだったみたいだ


「そんなに楽しいデートだったんだね、この匂い麻美の匂いよね」


「まぁそうだけどさ」

え、匂いって・・・確かに手を繋いだり、観覧車ではしがみつかれたけど、その程度で匂いって付くもんか


「どこに行ってたのよ?そこで何してたの?」


今回は篠田とのデート、2人だけの思い出として留めておきたい、いくら奈々でも話すわけにはいかない、これは絶対に秘密にしないとな

ただ俺は言い回しとかそう言うのは苦手で、何も思いつかずに言い放った


「なんでお前に話さなくちゃいけないんだよ」


「なっ・・・なんでよ、いつも話してくれてたじゃん」


「今回は話す気分じゃない、別にお前に話す義務なんてないんだしさ」


その言葉がお互いの意地に火をつけた、お互いに散々言いたい放題言ってしまった

自分で言った後に気づいた、奈々と喧嘩したいわけではない、前言撤回したいところだ

しかし言った言葉はもう取り消すことなんてできない、よくアニメとか漫画で前言撤回してくれとかそんなシーンがあるがそんな言葉では打ち消せないんだ

だって1度は相手に届いてるんだ、その言葉が消せないならどうするべきか


「もういいよ、私帰るっ」


ついに溜まっていたものを全部吐き出して、最後の言葉を吐き出させてしまった、奈々はドアを勢いよく開けて出て行ってしまった

俺は急いで後を追おうと思った・・・このままいけば物理的に引きとめることは簡単だ

でも引きとめたとこでどうすればいいのか、そう考えてしまうと普段は動くはずの足が今だけは動かなかった


厄介なことにあいつは自分の鞄を置いて出て行った、これは追いかけて来いよという合図なのか、どちらにせよ会う理由が出来たんだ、今すぐ行くより明日のが落ち着いて話せるような気がした

だから一晩待とう、そして明日の朝になったら迎えに行こう、そして仲直り出来れば嬉しい

時間がたてばどうでもよくなることもあるのだから、そう思って目を閉じた



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ