罰ゲーム side 奈々
私は今、健に馬乗りにされていた、これが罰ゲームだなんて笑っちゃう
久々におもしろい健が見れた、なんで3回っていちゃったんだろうか
もうちょっと遊びたいなと思いつつも、もう1回と駄々をこねるのはかっこ悪い
じゃあ私がやればいいのか、そうすれば綺麗に収まる
「じゃあ最後は私の番だね」
そう言って私はサイコロを振った、なにが出るのか楽しみだ
このサイコロは本当に不思議だ、確率とかよくわからないけど、サイコロの目の数だけ楽しみがある
「一瞬、優しく触れる、唇か」
締めにはちょうどいいかも、私は健の目を見つめた、少し照れくさそうにしてる、なんだか可愛いな
私は立ち上がった、一瞬優しく、健の肩に触れて前かがみになる、キスをすれば気持ちはわかるというけれど実際どうなんだろう、そっと優しく触れた、それは今日のお礼を言うような優しいキスだった
私はそのまま健の家を後にした、私の家はすぐ隣、1分もしないうちに着く、時計を見てみるとまだ10時だった、いつもならまだ健の部屋でだらだらとゲームやってる時間だ
少し散歩でもしよう、そう思って適当に歩いてた
「あれ?奈々?」
「あ、恭平、ちょうどいいところに、ねぇちょっとお話し付き合ってよ」
偶然通りかかった恭平を呼び止めて、私達は適当に歩きながら話をした
どうやら話を聞くと恭平は篠田さんと遊んでたみたいだ、なんでも相談に乗っていたらしい
「そういえばさ、恭平と篠田さんって仲良いよね、付き合ってんの?」
「違うよ、篠田が好きなのは健だし、ただ相談に乗ってるだけ、そういう奈々だって健と付き合ってないくせに仲良いじゃん」
恭平に言われて確かにと思った、私が一番仲が良い男子は健だし、ドキドキはしないが安心感があるから一緒に居るだけ
私は健との最近の出来事を恭平に話した、罰ゲームのことは2人だけの秘密にしておきたいなと思い話さなかった
それでも健のことを話すときはいつもより言葉が溢れてくる、何でだろうか
「それだけ楽しそうに話してるのに、健と付き合わないの?」
「まぁ楽しいんだけどさ、一緒に居てもドキドキしなくてさ、ほら漫画とかであるじゃん、好きな人と一緒に居ると頬を赤らめたりとか、手を繋ぎたくなったりとか、そんなことなくてさ逆に落ち着いちゃうだけというかさ」
「ふーん、まぁ奈々と健だもんな」
恭平が言うにはその方が私達らしいということらしい、その調子じゃ今後も発展はなさそうだなと笑ってた
なんか笑われるのが少し悔しいので、少し揺さぶりかけてみる
「恭平は好きな人とかいないの?さっきさりげなく話しそらしたでしょ?」
「ばれたか、まぁいるけど、誰かは内緒かな」
「そっか、もし気になる子がいるならアタックしてみたら?恭平って女子の間でモテモテだし余裕だと思う」
「マジで?」
「うん、私が嘘つくように見える?」
恭平は見えないと答えた、私は嘘をつくのは好きじゃない、ばれた時にへこむから
私達はさらに歩きながら長い時間話した、まるで迷路のように何度も何度も同じ場所をぐるぐる回りながら話した
彼氏がどうとか彼女がどうとか、結論が出るのは当分先になりそうだ
「たくさん話してたら喉乾いたな、奈々、罰ゲームとしてジュース奢ってくれ」
「そんなんでいいんだね」
私は2人分ジュースを買うと片方を恭平に手渡した
罰ゲームの使い方は本当に性格が出る、なんでも命令できるという便利な権利
恭平はほんとに欲がないなと思う、ジュースで済ませてくれるとか私と健に比べたら罰ゲームの重みがまるでなかった
ジュースを飲み終わるとまるでそれが合図のように、ごちそうさまと言って恭平は帰っていった
私も笑顔で手を振り家へと帰った、今日はなんだか疲れた、自分の部屋に戻るとすっかり眠くなっていた
そのまま寝ようかなと思ったところで携帯電話が鳴った
相手は篠田さんからだった、どうやら私に料理を教えてほしいそうだ、罰ゲームをこういう使い方するのはちょっと意外だった
さっきの恭平の話しでも篠田さんの話しは出てきたし、つまり健に何か作ってあげたいとかそういう事なんだろう
だったら協力するついでにおもしろい話しも聞けそうだ




