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魔王の思惑
『よし』
2方向の攻撃を回避しつつ、魔法で迎撃するとロージの乗った魔人から自信に満ち溢れた声が聞こえた。
「想像以上の仕上がりね」
魔王ネオリリスは満足げにその様子を見つめる。
発掘物からロージに改竄される前の歴史を知らしめることはうまく行きそうだった。
魔王──自身を倒し、ロージの英雄伝が作られる時、再び本来の歴史が認識され、魔人たちに本来起こったことが語り継がれるようになるというもう一つの悲願の一歩が達成できそうだ。
「あとはロージにとって意識せざるを得ないほど強烈な印象を魔人に対して持つよう刻みつけることだけだけれど。一番の難関ね。誰かを殺すにしてもあの学園長を抜かないといけないんだから。やはり私が出るしかないか」
近くにいる他の魔人に見切りをつけると魔王リリスはボンボンレースに乱入することを決意した。




